小中高校生のゲーム事情。一日何時間遊んでいるか(最新)

2018/10/31 05:03

2018-1019昨今ではソーシャルメディアやチャットなど他人とのコミュニケーションを楽しむ場面も増えているが、デジタル機器を用いた子供のプライベートな時間の費やし方のメインとなるのがゲーム。機器の種類やゲームの内容は変わりゆくものの、ゲームへの子供の注力は今も昔も変わらない。今回は少年教育振興機構が2018年8月22日に発表した「青少年の体験活動等に関する実態調査」報告書の結果をもとに、小中高校生におけるパソコンやゲーム機などのデジタル系ゲームの利用実態を確認していくことにする(【「青少年の体験活動等に関する実態調査」(平成28年度調査)報告書】)。

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「ゲームは1日1時間」は守られているのか


今調査の調査要項については先行記事【果物の皮を包丁でむいたり、ぞうきんを絞ったり…いまどきの子供事情を探る】を参考のこと。

次に示すのは「テレビゲームやコンピューターゲーム(Wii、PSP、DSなど)をすること」との問いに対する、時間を区分した上での回答値から、概算的な平均値を算出したもの。表記上平日や土日を合わせた全体的な平均時間であること、ゲーム機だけでなくパソコンを用いたゲームも含めるがデジタル系のゲームであること(カードやボード系のゲームは含まれない)、該当機種を持っていない・遊べる環境に無い、さらには意図的に遊んでいない人も回答している(当然「まったくない」を選択する)ことに留意する必要がある。スマートフォン上のゲームは判断が難しいが、同一の設問内の別選択肢で「スマートフォン(携帯電話を含む)を利用すること」があるため、スマートフォン上のでのアプリゲームは今件には該当しないと考えてよいだろう。

↑ テレビゲームやコンピューターゲームなどを1日に平均何時間ぐらいしているか(概算平均時間、時間)(2016年度)
↑ テレビゲームやコンピューターゲームなどを1日に平均何時間ぐらいしているか(概算平均時間、時間)(2016年度)

↑ テレビゲームやコンピューターゲームなどを1日に平均何時間ぐらいしているか(概算平均時間、男女別、時間)(2016年度)
↑ テレビゲームやコンピューターゲームなどを1日に平均何時間ぐらいしているか(概算平均時間、男女別、時間)(2016年度)

小学生のうちは学年で大きな違いは無く、大体1時間強。中学生になると1時間を切り、高校生では40分足らずとなってしまう。学業に割く時間が増えるのはもちろんだが、ゲームと認識しないもの(ソーシャルメディアなど)への利用時間が増えるものと考えられる。

男女別では圧倒的に男子の方が長く、女子は半分程度。どの学年でも女子は1時間を超えることがなく、男子は中学生でも1日1時間を超えてゲームを楽しんでいる。具体的なジャンルまでは問われていないが、恐らくは遊んでいるゲームの種類も大きな違いがあるのだろう。詳しくは別の機会で解説するが、携帯電話(従来型携帯電話とスマートフォンの双方)の利用時間は女子の方が長いので、メールやチャット、ソーシャルメディアなどのコミュニケーションに、女子は多くの時間を費やしていると考えれば道理は通る。

子供達のゲーム離れ?


今件項目に関して、経年の動向を確認したのが次のグラフ。

↑ テレビゲームやコンピューターゲームなどを1日に平均何時間ぐらいしているか(概算平均時間、時間)
↑ テレビゲームやコンピューターゲームなどを1日に平均何時間ぐらいしているか(概算平均時間、時間)

↑ テレビゲームやコンピューターゲームなどを1日に平均何時間ぐらいしているか
↑ テレビゲームやコンピューターゲームなどを1日に平均何時間ぐらいしているか

平均時間を換算した限りでは、大きな変化は無い。あえていえば2009年度をピークに少しずつ時間が短縮されている感はある。ただしピークと比べて直近2016年度でも0.08時間=4.8分しか違いが無いため、誤差の範囲と解釈してもよいレベル。

他方、具体的な回答配分を見てみると、平均時間はほぼ同じでも、その中身には大きな変化が生じていることが分かる。2012年度からその兆しが見えていたが、2014年度以降でははっきりと、ゲームに費やす時間の二極化が生じている。

具体的には「まったく無い」「3時間以上」の回答率の増加。今件では「まったく無い」は該当機種を持っていない、あるいは持っていてもゲームにはノータッチと解釈できるが、いずれにせよ小中高校生の3割強が「自分は普段からデジタル系のゲームをしていない」と認識していることになる。

元々女子の方がゲームをしていない人の割合は高い。直近2016年度の場合、小学4年生では男子は11.2%だが女子は29.5%、高校2年生となると男子は45.6%だが女子は77.0%にも及ぶ。

↑ テレビゲームやコンピューターゲームなどを1日に平均何時間ぐらいしているか(「まったく無い」回答率、男女別)(2016年度)
↑ テレビゲームやコンピューターゲームなどを1日に平均何時間ぐらいしているか(「まったく無い」回答率、男女別)(2016年度)

グラフ化は略するが、経年による「まったく無い」の増加は男女ともに生じている。デジタル機器、インターネットへの接触機会は増えているので、インターネット離れ、デジタル機器離れではなく、ゲームからソーシャルメディアなどのコミュニケーションへのシフトが多分に起きていると見た方が無難だろう。

ともあれ、この約10年で子供達の間で1割強もの「ゲームをしていない」人の増加が生じているのは、色々と考えさせられる結果に違いない。


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