アルバイト したことある人 どれぐらい? 高校2年に聞いてみました(2015年)

2015/02/03 14:00

非正規雇用に含まれるため雇用関連の統計では何かと誤解を受けやすい就業形態の一つ、アルバイト。中学生ではさすがに学校も許可を出さず、求人側も拒否してしまうが、高校になると一定のルールを設けた上で、学校側から許可される事例が増えてくる。あるいは学費を稼ぐため、あるいは自分の趣味娯楽のため、恐らくは人生で初めての経験となる、他人に指図された上での就業と、その対価としての報酬の獲得。多面的な観点で大いに人生の糧となるに違いないアルバイトについて、今回は少年教育振興機構が2014年6月に発表した「青少年の体験活動等に関する実態調査」報告書の結果から、状況を確認していくことにする(【「青少年の体験活動等に関する実態調査」 (平成24年度調査)報告書】)。

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アルバイト経験者は約3割、年々減少中


今調査の調査要項については先行記事【果物の皮を包丁でむいたり、ぞうきんを絞ったり……いまどきの子供事情を探る】を参考のこと。

冒頭で解説した通り、多様で貴重な経験となるであろうアルバイトについて、今までにしたことがあるか否かを尋ねた結果が次のグラフ。なお今調査の調査対象母集団は小中高校生だが、アルバイトの許可が下りるのは大抵の場合は高校生以上であることから、回答対象も高校生に限定されている。

↑ アルバイトをしたことがあるか(高校2年生)
↑ アルバイトをしたことがあるか(高校2年生)

直近の2012年度では3割がアルバイト経験あり、7割が無しと回答している。具体的なアルバイトの内容は今調査では尋ねていないが、ファストフードやコンビニの店員、荷物運び、新聞配達など多様な職種が容易に想像できる。年始における郵便局の配送業務を経験した人もいるだろう。夏休みや冬休みといった長期休業時期に、学生らしさを見せる店員が働いている姿を見た人も多いはず。

経年変化を見ると、きれいな形でアルバイトの経験者は減っている。2006年度時点では42.7%もいたが、2012年度では30.6%と10%ポイント以上も減少。ここ2、3年では減少ぶりが底を打った感はあるが、下げるタイミングがほぼ金融危機に始まる不況動向と一致するため、単に求人不足のためにアルバイト経験者が減っている可能性もある。この仮説が正しいとすれば、次年度となる2013年度分では増加を示しているはずで、次回調査結果が大いに気になるところではある。

これを男女別に見ると、意外な(!?)結果が出ているのが分かる。

↑ アルバイトをしたことがあるか(高校2年生)(男女別)(「ある」回答率)
↑ アルバイトをしたことがあるか(高校2年生)(男女別)(「ある」回答率)

全般的に男子よりも女子の方がアルバイト経験率は高い。女子の方が接客系のアルバイトの求人が多いからか、それとも成長が早くアルバイト経験を求める気概も高まるからだろうか。2006年時点では大よそ半数の女子がアルバイト経験を有している。

直近となる2012年度では男子は1/4ほど、女子は1/3ほどが、高校2年生時点でアルバイト経験を持っていることになる。女子は横ばいのまま推移しているが、男子は2010年度に底を打った感はある(2011年度は震災関連からか、調査自身が行われていない)。

アルバイトとの相関関係はいかに?


良い機会でもあるので、直近の2012年度分においてクロスデータを取得し、いくつかの事象とアルバイト経験との相関関係を確認しておく。あくまでも相関関係で、因果関係を証明するものではないが、検証の材料には役立つ。

まずは携帯電話(従来型、スマートフォン双方を含む)の所有動向とアルバイト経験との関係。

↑ アルバイトをしたことがあるか(高校2年生)(2012年度、自分用の携帯電話を持っているか否か別)
↑ アルバイトをしたことがあるか(高校2年生)(2012年度、自分用の携帯電話を持っているか否か別)

携帯電話を持っている人は3割、持っていない人は2割強がアルバイト経験を有している。携帯電話の利用でかかる電話料金などが全額保護者負担ならばともかく、一部は自分の稼ぎで負担しなさいとの教育方針を採用している家庭があることを考えると、携帯電話所有者の方がアルバイト経験率が高いのは納得がいく。

もう一つは自主的勉強時間。

↑ 学校の授業や学習塾以外に勉強すること(高校2年生、2012年度、アルバイトの経験の有無別)
↑ 学校の授業や学習塾以外に勉強すること(高校2年生、2012年度、アルバイトの経験の有無別)

アルバイトをすればそれだけプライベートな時間が減るため、学校や塾以外の自主的な勉強の機会が減る。当然と言えば当然だが、それを裏付ける具体的データが今グラフといえる。アルバイト経験がある人は半数が自主的勉強時間はゼロ、1時間未満は3割強。アルバイト経験が無いと、ゼロは3割足らず、1時間未満は3割強。ゼロの部分だけを見ても、明らかにアルバイトをしていると自主的勉強時間が減ってしまうことになる。

繰り返しになるが、今件は相関関係を示すものの、因果関係までも説明するものではない。設問中に「携帯料金のためにアルバイトをしている」「アルバイトで忙しいので勉強に時間が割けない」などは無い。しかし一定部分はそのような因果関係の結果としてこれらの数字が出ていることは、容易に想像できよう。


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