気温高めで鍋物不調だが食料品は全体として順調、衣料品や住関品は前年の反動でプラスに…2016年2月度チェーンストア売上高、前年同月比プラス3.4%

2016/03/22 16:00

新年度を間近にひかえ人生の新たな門出に胸をときめかせている人も多いであろう今日この頃。チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2016年3月22日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2016年2月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2016年2月は気温高がやや季節ものに影響を及ぼしたものの食料品は堅調さを示し、衣料品や住関品は軟調ではあったものの前年同月の反動による底上げがありプラスを計上し、結果として売上総額の前年同月比はプラス3.4%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

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今データは協会加入の58社・9371店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は先月比で13店舗減、前年同月比で5店舗減少している。売り場面積は前年同月比98.6%となり、1.4%ポイントの減少。売り場面積あたりの売上額は前年同月比でプラス3.8%を示す形となった。販売金額には消費税額は含まれていないため、それだけ面積当たりの業績が向上していることになる。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……9952億2801万円(前年同月比103.4%、△3.4%)

・食料品部門……構成比:67.9%(前年同月比105.2%、△5.2%)

・衣料品部門……構成比:7.5%(前年同月比101.2%、△1.2%)

・住関品部門……構成比:19.0%(前年同月比102.0%、△2.0%)

・サービス部門…構成比:0.3%(前年同月比97.2%、▲2.8%)

・その他…………構成比:5.3%(前年同月比91.6%、▲8.4%)

※販売金額には消費税額は含まず

気温が高めで
冬物商品が全般的に軟調。
食料品はそれでもよく売れたが
衣料品や住関品は
実質的に前年同月の
反動の領域内。
食料品では農産品はトマトやアスパラ、なす、カット野菜などが好調だが、ブロッコリーやほうれん草、キャベツ、レタスなどが軟調。果物はいちご以外は大よそ堅調。畜産品は加工肉以外は順調。この流れは先月からの継続で、精肉や鶏卵がトレンドのようだ。水産品は刺身、マグロ、ぶりなどは好調だったが、かきやエビ、塩辛などが鈍い。惣菜はお弁当やお寿司まで含め、リリース上に記載されたすべての品目が堅調で、軟調なものは特に掲示されず、全般的に良い動きを示している(今回月で5か月連続)。コンビニ業界における惣菜の堅調さと合わせ考えると、中食需要が喚起されている感は強い。その他の食品では鍋つゆや練り商品のような鍋系食品は不調で、冷凍食品も歩みは遅いが、それ以外は乳酸菌飲料、酒類、飲料、アイスクリーム、麺類、米なども合わせ順調。

衣料品では比較的気温が高かったことを受けて、ジャケットやセーターが不調(ただし婦人衣料ではセーターやニットが良く売れた)。また雨靴やトレーナー、スーツなどは良く売れている。住関品では文具は好調だが玩具は不調。医薬化粧品ではカイロなどの動きは鈍かったが、マスクは好調。家電商品では冷蔵庫や暖房機器、洗濯機、空気清浄器などが好調だったが、液晶テレビは鈍い動き。レコーダーに関する言及は無い。また電動アシスト自転車やフィットネスなども良く動いた。

前年同月時点では全体はマイナス0.8%、食料品・衣料品・住関品はそれぞれマイナス0.3%・マイナス2.2%・マイナス3.4%を示していた。今回月はその反動で、食料品・衣料品・住関品すべてで底上げされる形になる。その点を考慮すると、食料品は堅調、衣料品と住関品は反動の領域を抜け出ていないと解釈してよいだろう。実際、2年前同月比を試算すると、全体はプラス2.6%、食料品・衣料品・住関品はそれぞれプラス4.8%・マイナス1.0%・マイナス1.5%となる。

一方、「その他」項目は前月から続き軟調さを示し、マイナス8.4%。旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われ、回復が難しい状態にあることがうかがえる。前年同月時点でプラス5.1%だったことから、その反動による下げもいくぶんあるが、軟調には変わりはない(2年前同月比はマイナス3.7%)。サービス部門と合わせ、中期的な軟調さが見て取れる。

次回計測月となる2016年3月分の比較対象となる2015年3月は、大きなマイナス値が生じているが、これはさらに1年前に生じた、消費税率引上げ前の駆け込み需要の反動の計算上の動きによるもの。「前年同月が下がっているからその反動でプラスになる」という考えは除外してよさそうだ。


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