1年でどれだけ増えたか減ったのか…小中高校生のネット機器利用状況の変化をグラフ化してみる(2016年)(最新)

2016/04/16 11:13

先行記事【小中高校生のネット機器利用状況をグラフ化してみる】において、内閣府が2016年3月31日に確定報を発表した「2015年度青少年のインターネット利用環境実態調査」の調査結果をもとに、小中高校生におけるインターネットへのアクセスが容易に可能な各種デジタル機器の利用の実態を確認した。今回は前年分の同一主旨のデータも合わせ、この1年間で各条件下における利用状況にどこまで違いが生じたのか、その実態を検証していくことにする(【発表リリース:平成27年度青少年のインターネット利用環境実態調査結果】)。

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スマホとタブレット型端末が伸び、パソコンやゲーム機は減少


今調査に関する調査要項などは先行記事「小中高校生のネット機器利用状況をグラフ化してみる」に説明がある。言葉の定義も合わせ、そちらを参考のこと。

次に示すのは小中高校生全体における、デジタル機器の利用状況に関する、2014年から2015年の変移。両年で同一対象を調査したわけではないが、この1年で各機器の普及利用率がどのような変化を遂げたのかが分かる結果が出ている。なおpptとは%ポイントのこと。

↑ デジタル機器利用状況(2014年から2015年への変移、ppt、小-高校生)(複数回答)(インターネット利用の是非を問わず)
↑ デジタル機器利用状況(2014年から2015年への変移、ppt、小-高校生)(複数回答)(インターネット利用の是非を問わず)

スマートフォンは通常版のものが大きく伸び、格安スマホなどもそれなりの増加。他方、従来型携帯電話は一様に下げ。パソコンも大きく下げているが、元々普及率が低かったデスクトップパソコンよりもノートパソコンの方が下げ幅は大きい。タブレット型端末は通常版が大きく伸びているが、学習用や娯楽用の普及率は低下。特化型よりも汎用型の方が好まれているようだ。

ゲーム機などインターネットの利用が一義的なものではないデジタル機器では、インターネットテレビ以外は下げている。携帯音楽プレイヤーの減少も多分にスマートフォンへのシフトが想定される。またゲーム機では携帯ゲーム機がほとんど変わらないのに対し、据え置き型ゲーム機が2.2%ポイントも減少しており、ゲーム機業界の実情を再確認させられる。

増減具合も学校種類で大きな違いが


今件を小中高の学校種類別に仕切り直した上で確認したのが次のグラフ。

↑ デジタル機器利用状況(2014年から2015年への変移、ppt、小-高校生)(複数回答)(インターネット利用の是非を問わず)(主要機種・学校種類別)
↑ デジタル機器利用状況(2014年から2015年への変移、ppt、小-高校生)(複数回答)(インターネット利用の是非を問わず)(主要機種・学校種類別)

スマートフォンは特に小学生の間で普及が加速している。従来型携帯電話の減少ぶりは中学生の方が上なので、はじめて保護者から貸し与えられる電話がスマートフォンとのケースが増えているのだろう。「若者のパソコン離れ」的な動向は、ノートパソコンでは中学生、デスクトップパソコンでは高校生で進んでいる。元々パソコンは両タイプとも上の学校種類ほど高い利用率を示しているのだが、中学生はノート、高校生はデスクトップの方が手放す人が多い傾向は興味深い。

タブレット型端末は小中高共に大きく飛躍しているが、特に小学生の利用状況の伸びが著しい。前年比で7.0%ポイントもの上昇を示している。他方携帯音楽プレイヤーは中学生を中心に敬遠される動きが見受けられる。

ゲーム機では小学生が一番据え置き型の利用率が減少している一方で、携帯ゲーム機はむしろ上昇している。ただし中高生は種類を問わず前年から減っており、「ゲーム機離れ」「据え置き型から携帯型へ」の動きが同時に生じていることが分かる。スマートフォンの利用率の変化と合わせて見ると、色々と納得できる部分が多い。

購買力が一番大きく、成人にもっとも近い立ち位置の高校生に限り、機種を細分化した上で動向を確認したのが次のグラフ。

↑ デジタル機器利用状況(2014年から2015年への変移、ppt、高校生)(複数回答)(インターネット利用の是非を問わず)
↑ デジタル機器利用状況(2014年から2015年への変移、ppt、高校生)(複数回答)(インターネット利用の是非を問わず)

スマートフォンの利用率は元々高いため伸び方は今一つ。他方、格安スマホも確実に利用する人が増えている。

パソコンはノートパソコンよりもデスクトップパソコンの利用をする人の減少ぶりが大きい。すでに利用率はノートがデスクトップを上回っているにも関わらず、さらに減少度合いに差が出るほどの動きを示している。パソコン離れの中でも、特にデスクトップパソコン離れが進んでいることが確認できる。

タブレット型端末は通常のものが大きく増加。一方でゲーム機などは大よそ減退。ゲーム機でゲームをしたりパソコンで色々とネット界隈を楽しむよりも、スマートフォンやタブレット型端末に特化した形でインターネットを利用する高校生の増加が想起される。



今件は1年間における変化を算出したものだが、わずか1年でここまで大きな変化が生じていることから、子供達の間でデジタル機器の利用状況がダイナミックな動きの中にあることが理解できる。ほんの数年前までは思いもつかなかったような状況に違いない。スマートフォンの伸張、タブレット型端末の静かな普及、ゲーム機やパソコンからの距離の拡大は、今後も続くだろう。

なおタブレット型端末だが、その詳細の変化を見たのが次のグラフ。

↑ デジタル機器利用状況(2014年から2015年への変移、ppt、小-高校生)(複数回答)(インターネット利用の是非を問わず)(タブレット系・学校種類別)
↑ デジタル機器利用状況(2014年から2015年への変移、ppt、小-高校生)(複数回答)(インターネット利用の是非を問わず)(タブレット系・学校種類別)

小学生は大きく飛躍、学習用タブレットでもプラスの値。他方中学生では普通の端末は大きく増加しているが、学習用タブレットは減退。高校生も通常のタブレット型端末のみが増加している。本文でも指摘の通り、汎用性の高いタブレット型端末に一本化が進んでいるようではある。


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