高校生はスマホ9割、ノーパソ3割…小中高校生のネット機器利用状況をグラフ化してみる(2015年)

2015/03/22 10:00

急速に浸透が進むインターネットへのアクセスが可能なデジタル機器。大人以上に子供達の間への普及が加速化し、生活環境も大きな変化の中にある。これまでに無い状況との遭遇に、子供自身はもちろん保護者となる大人もまた、対応どころか実態の把握にすら苦慮している。今回は内閣府が2015年2月18日に速報値を発表した「2014年度青少年のインターネット利用環境実態調査」の調査結果を基に、小中高校生におけるインターネットへのアクセスが容易に可能な各種デジタル機器の利用の実態を確認していくことにする(【発表リリース:平成26年度青少年のインターネット利用環境実態調査結果】)。

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小中高校生全体ではスマホが4割強、携帯ゲーム機も同程度


今調査は2014年11月8日から12月7日にかけ満10歳から満17歳までの青少年とその同居保護者それぞれ5000人に対し、調査員による個別面接聴取法(保護者は訪問配布訪問回収法)で行われたもの。時間の調整が出来ない場合のみウェブ調査法(保護者は加えて郵送回収法)を併用している。有効回答数は青少年が3441人(うちウェブ経由は56人)、保護者は3637人(うちウェブ経由は12人、郵送回収法は38人)。

次に示すのは調査対象母集団全体における、各種インターネットの利用が可能なデジタル機器の「利用率」。保有率・所有率では無いので、回答者が所有権を有していなくても(親から借りている、家族共用など)回答しうる。また設問では「あなたは、下記の機器を利用していますか」とのみ尋ねているので、その設問で回答者が判断しうる利用状況における値となる。大よそ現状において、一定頻度以上の割合で日常的に使っている人の割合と見て良いだろう。

また今回は単なる機器の利用状況であり、インターネットへのアクセス機能を有していても、ネット機能を使っていない場合も該当する。例えば携帯ゲーム機はインターネットへのアクセスが可能だが、ネット機能を使わずに単純に実媒体のソフト提供によるゲームのみで遊んでいる場合も該当する。

↑ デジタル機器利用状況(2014年11月-12月、小中高校)(複数回答)(インターネット利用の是非を問わず)
↑ デジタル機器利用状況(2014年11月-12月、小中高校)(複数回答)(インターネット利用の是非を問わず)

スマートフォンの利用率は45%。携帯ゲーム機が43%で続く。ノートパソコンは大よそ1/4でデスクトップパソコンの2倍以上に達している。今件は小中高校生の利用状況という限定された環境下の結果だが、ほんの数年前までは圧倒的多数を占めていたデスクトップパソコンの利用状況が、すでにノートパソコンの半分以下となっている状況には、やや驚かされる。さらにはそのデスクトップパソコン以上に、タブレット型端末が使われている実情に、あ然とする人もいるに違いない。

ゲーム機に限ると、携帯ゲーム機の43%に対し、据え置き型ゲーム機は26%と大よそ半分程度。さらに携帯音楽プレイヤーが据え置き型ゲーム機とほぼ同程度にまで普及している。実際にアクセスしているか否かはともかく、スマートフォンがインターネットにアクセス可能ならばゲーム機としての利用も十分可能な実情を見るに、子供におけるゲーム機の立ち位置の現状(「スマホと携帯ゲーム機は同程度に利用されている」「据え置き型ゲーム機はスマホの半分程度にしか利用されていない」)が認識できる結果ではある。

学校種類で大きく異なる利用状況


今件を小中高の学校種類別に仕切り分けし直した結果が次のグラフ。子供の歳に伴い利用機種が大きく変化していく様子が分かる。

↑ デジタル機器利用状況(2014年11月-12月、小中高校)(複数回答)(インターネット利用の是非を問わず)(主要機種・学校種類別)
↑ デジタル機器利用状況(2014年11月-12月、小中高校)(複数回答)(インターネット利用の是非を問わず)(主要機種・学校種類別)

小学生で一番よく使われているのは携帯ゲーム機。次いで据え置き型ゲーム機と続き、子供向けの従来型携帯電話がそれに続く。スマートフォンはまだ1割程度。むしろタブレット型端末の方が利用率は高い。

中学生でも携帯ゲーム機がもっとも使われていることに違いは無いが、スマートフォンが次点となり、携帯音楽プレイヤーがそれに続く。そして高校生になると状況は一変する。利用率はスマートフォンがトップとなり89%。次いで携帯音楽プレイヤーが入り、携帯ゲーム機、そしてノートパソコンが続く。

今調査の調査対象母集団では高校生が一番年上であり、また多くは大学生に連なる事になるため、一番大人に近い存在でもある。そこで現在の成人若年層の現状、あるいは今後の動向を推し量りやすいことから、高校生の値のみを抽出し、状況の再確認を行うために再生成したグラフが次の図。

↑ デジタル機器利用状況(2014年11月-12月、高校生)(複数回答)(インターネット利用の是非を問わず)
↑ デジタル機器利用状況(2014年11月-12月、高校生)(複数回答)(インターネット利用の是非を問わず)

スマートフォンの圧倒的な利用率、そしてパソコンがノートパソコンでも3割に留まり、デスクトップパソコンでは2割にも届かない現状が把握できる。昨年あたりから大学生などにおける、キーボードを利用した端末に慣れていない、パソコンを使いこなせないケースが増えているとの話がよく見聞きされているが、この実情を見ればそのような状況も理解はできる。

回答者が「利用している」との認識に至るレベルでのパソコンの利用は、デスクトップとノート、双方を単純に加算しても半数に届いていない。スマートフォンは9割近いので、インターネットへのアクセスはほとんどの高校生が経験し、容易に可能な状態にあるのだろうが、キーボードを使い、パソコンを利用するとのスタイルを日常的に行っている人は半数にも満たない。



インターネットへのアクセスを常日頃からしているか否かに関しては、別の機会で精査を行うが、各機器を利用しなければ不可能なので、今件各値と大きな違いは出ていない(ゲーム機などは差が大きいが)。単純な各機器の利用状況だけでなく、インターネットへのアクセスツールとしての利用実態としても、状況に大きな違いは無い。

やや余談だが、昨今注目を集めているタブレット型端末に関して、通常のタブレット型端末、学習用、そして子供向けの娯楽用タブレット端末の利用状況をまとめておく。

↑ デジタル機器利用状況(2014年11月-12月、小中高校生)(複数回答)(インターネット利用の是非を問わず)(タブレット系・学校種類別)
↑ デジタル機器利用状況(2014年11月-12月、小中高校生)(複数回答)(インターネット利用の是非を問わず)(タブレット系・学校種類別)

先行図版の通り、タブレット型端末の利用状況は中学生がもっとも値が高く2割近く。高校生になるとスマートフォンへシフトするからなのか、値はグンと落ちる。学習用タブレットも案外利用率は高く、中学生では9%にも達している。子供向けの娯楽用タブレットはさすがに利用状況も1%にすら届かない。

タブレット型端末はスマートフォンと比べて屋外への持ち運びが難しいこと、アクセス環境の問題(多分に無線LANでインターネットに接続される)もあり、スマートフォンよりは保護者の監視がし易い。価格が安くなってきたことも合わせ、急速に普及が進んでいる。今後さらに利用率は上昇し、ノートパソコンすら追い抜く日が来るかもしれない。


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