回転寿司店を選ぶ条件、ネタが新鮮・豊富、安い、それよりも……

2015/04/03 14:00

居住地域や通勤環境次第では複数チェーン店の回転寿司店へ足を運べる幸運な人もいる。その場合、どの店を来店対象とすべきか、色々と考えをめぐらすことになる。最終的に決断し、店の選択をする際に、どのような観点を判断基準にするのだろうか。マルハニチロが2015年3月31日に発表した回転寿司に関する消費者実態調査から、回転寿司店選択の際に振り分け条件とする項目、見方を変えれば回転寿司店に求められている要素について、確認していくことにする(【発表リリース:回転寿司に関する消費者実態調査2015】)。

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ウマい、安い、そして新鮮


今調査に関する調査要項は先行する記事【利用者8割、そのうち月一以上は4割近く…回転寿司の利用実態】を参照のこと。該当調査対象母集団(月一以上で回転寿司に行く人)に対し、回転寿司店を選ぶ基準、重視している点を尋ねた結果が次のグラフ。冒頭でも触れたが、これらは見方を変えると、回転寿司店が求められているポイントでもある。

↑ 回転寿司店を選ぶ際に重視している点(上位陣)(月一以上で回転寿司に行く人限定)
↑ 回転寿司店を選ぶ際に重視している点(上位陣)(月一以上で回転寿司に行く人限定)

最多回答項目は「美味しい」で約5割。回転寿司との言葉からは廉価な寿司が頭に思い浮かばれる。カウンター越しに注文する、ちょっと高めのお寿司屋さんでの寿司を「回らない寿司」と表現するほどで、それこそハンバーガーや牛丼などのファストフード的な印象が強い(寿司の由来を思い返せば、まさにそれこそが本来あるべき姿なのだが)。しかしそれに該当する項目は「値段が安い」で第2番目。まずは美味しいか否か、お寿司そのものの実力が求められている。次いで「ネタが新鮮」が続くが、お寿司の多くは新鮮味と美味さが密接にかかわるところがあることから(何しろ生ものばかりである)、第一位と第三位の回答は実質的に同じことを意味していると解釈することもできる。もちろんネタが新鮮でも、美味しいものばかりとは限らないのだが。

また「店内に清潔感」「タッチパネルで注文できる」「テーブル席がある」など店舗内環境の整備を求める声も多い。一人回転寿司をするにしても、家族で憩いのひとときを楽しむにしても、単に料理そのものの味を手頃な価格で堪能するだけでなく、雰囲気をも満喫したい、逆にわずらわされたくないとする需要が大きいのが分かる。

なるほど感を覚えさせるのが「駐車場がある」で30.7%。家族で来店する場合が多々あること、そして回転寿司店は駅前などの公共交通機関を使って容易に足を運べる場所にあるとは限らないことから、納得がいく(この事情はファミリーレストランも変わらない)。

回転寿司のトレンドの変化


今調査はほぼ同一スタイルで2年前の2013年にも実施されている。そこで同じ項目部分の回答値を抽出し、併記できるものをまとめたのが次のグラフ。

↑ 回転寿司店を選ぶ際に重視している点(上位陣)(月一以上で回転寿司に行く人限定)(2013-2015年)
↑ 回転寿司店を選ぶ際に重視している点(上位陣)(月一以上で回転寿司に行く人限定)(2013-2015年)

どの項目も概して上昇している……が、実は2013年の設問では「最大5つまでの」の制限があり、いくらでも選べる2015年と比べ、必然的に回答値が低めに出てしまっている。その点を差し引いて見直すと、「値段が安い」「ネタが新鮮」の順位が入れ替わっている、「店の雰囲気が良い」「家や外出先などの近所」「テーブル席」の回答値の上昇幅が大きいなどの変化を確認できる。より低価格、気軽な来訪感、店内における心地よさを求めていると見れば、道理は通る。外食チェーン店全般に求められている「食の空間を楽しむ」傾向が反映されているのだろう。

なお今回調査では実施対象項目に挙げられなかったが、前回2013年分では回転寿司店を選ぶ際の情報源に関する問い合わせもあった。

↑ 回転寿司店を選ぶ際に参考にすることが多い情報源(複数回答)(月一以上で回転寿司に行く人限定)
↑ 回転寿司店を選ぶ際に参考にすることが多い情報源(複数回答)(月一以上で回転寿司に行く人限定)

今調査は携帯電話を用いたインターネット経由によるもののため、多少のバイアスがかかっていることが想定されるが、それでもなおブログやソーシャルメディアなどのインターネットコミュニティ情報が参考にされることは少ない。一番頼られているのはリアルな口コミ、そしてテレビ番組や広告での紹介、そしてようやくネット情報として店舗の公式ウェブサイトが入る。

口コミ投稿によるグルメサイトは22.2%、飲食店のクーポンサイトは16.7%が参考にすると答えている。雑誌記事や広告を利用する人は1割程度しかいない。口コミ、テレビ、ウェブサイトと、主要メディアのパワーバランスを垣間見た感が強い。やはり食に関する、自分自身が足を運ぶことになる店舗情報は、何よりも身近な、そして信頼のおける、リアルな人からの情報に一番耳を傾けたくなるということだろうか。

もっとも2013年時点と比べ、随分とスマートフォンやソーシャルメディアの普及が進み、各企業も積極的に情報発信やクーポンを展開する昨今では、情報源のパワーバランスに変化が生じている事は間違いない。次回の機会には是非とも調査項目に加えてほしいところではある。


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