主な音楽を聴く機会、YouTubeがトップでテレビが続く(最新)

2021/05/11 05:20

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2021-0502さまざまな音が紡がれて完成する「音楽」を耳にする機会はどこででも、いつでも存在する。街中を歩いている際に商店街のテーマソングが聴こえてくることもあれば、自動車の運転中にカーラジオ経由で曲が耳に入ることもある。スマートフォンでゲームアプリを楽しんでいる場面で、戦闘シーンのBGMを心地よく覚える人もいる。それでは音楽を能動的に聴く手段はどのような認識をされているのだろうか。日本レコード協会が2021年4月に発表した最新調査の結果「音楽メディアユーザー実態調査」(2020年度版)を基に、その実状を確認していく(【発表リリース:2020年度「音楽メディアユーザー実態調査」報告書公表】)。

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調査対象母集団の要項は今調査に関して先行する記事【年齢階層別の「音楽との付き合い方」】を参照のこと。

次に示すのは調査対象母集団において主な音楽の聴取手段とされるルート。冒頭で触れた通り日々の生活の中では音楽と接触する場面、機会は多々あるが、今件は回答者が能動的に「音楽を聴きたい」との意志の下で利用する手段であり、無意識のうちに耳に入ってくる機会とは別。先の例なら、テーマソングを聴くために商店街に足を運ぶ人はいないが、音楽が聴きたいためにカーラジオのスイッチを入れる人はいる。

なお「コンサート・ライブなどの生演奏」における「(単数)」「(複数)」とはアーティスト数を意味する。また2020年分の調査で初めて登場した選択肢は整数値までの公開となっている(短編動画投稿アプリ、Spotifyフリープラン・LINE MUSICフリープラン、定額制動画配信サービス、無料配信型ライブ、有料配信型ライブが該当)。

↑ 音楽聴取手段(複数回答)(2020年)
↑ 音楽聴取手段(複数回答)(2020年)

最上位はYouTube。6割近くの人が「音楽を聴きたい時にはYouTubeを使う」と答えている。本来は動画共有のサービスサイトではあるが、今や音楽の取得場としても幅広い認識を集めている。実際、新曲のプロモーションの場としてもYouTubeは大いにその効用を発揮している。

次いで多いのはテレビ。5割近くの人が音楽聴取ルートとしてテレビを思い描いている。同じ4マスとしてのAM・FMラジオは第5位で1/4程度。テレビを観ている人、ラジオを聴いている人は自然に音楽も耳に入るが、あくまでも今件は「音楽を聴く目的でスイッチを入れていると自認している人」に限られる。

次いで多くの人が挙げているのは音楽CD。これは直接購入したもの以外にレンタルCD、他人から借り受けたものも含む。似たような回答に音楽CDからコピーした楽曲ファイルが第4位に入っているが、これは聴きたい対象の曲は同じで、聴くメディアが異なるだけの話。実質的に機動性に高いスマートフォンや携帯音楽再生プレイヤーで聴くためだけに、音楽CDを購入し、データ化したらCDそのものはお蔵入りとの使い方をする人も少なくあるまい。

YouTube以外の無料動画配信サイトは23.3%、AmazonPrimeMusicは17.0%、定額制有料音楽配信は16.4%、無料音楽配信アプリなどは8.8%。これらのサービスで音楽を聴取する人は確実に存在する。しかし同時に、その程度でしかないのも事実。

リアルな体験も楽しめるとの観点で注目を集めているコンサートやライブは、単数が6.4%、複数が2.9%。複数対象よりは、お目当てのアーティストにターゲットを絞り、足を運ぶ人が多いようだ。もっとも今回調査年は新型コロナウイルス流行の影響でコンサートそのものが軒並み中止となっている実情から、回答値そのものはそれほど高くない。

前年に実施された同様調査の結果との差異を算出したのが次のグラフ。上位陣のみを取り上げている。また2020年分の調査で初めて登場した選択肢は(前年比が無いため)除外している。

↑ 音楽聴取手段(複数回答、前年比、ppt)(2020年)
↑ 音楽聴取手段(複数回答、前年比、ppt)(2020年)

AmazonPrimeMusicやYouTube、テレビ、無料動画配信サイト(YouTube、ニコ動以外)、インターネットラジオが大きく増え、コンサート・ライブなどの生演奏(単数)、カラオケBOX・カラオケ教室などが大きく減っている。新型コロナウイルス流行による社会環境の大きな変化が音楽聴取手段の変化にも表れた感は強い。特にカラオケBOXやコンサートの類は、利用したくてもできないことも多々あっただろう。

また2020年分から選択肢として加わった短編動画投稿アプリ、Spotifyフリープラン・LINE MUSICフリープラン、定額制動画配信サービス、無料配信型ライブ、有料配信型ライブは当然このグラフには顔を見せていないが、高い値を示している手段は多分に、新型コロナウイルスの流行による社会環境の変化が後押しする結果となっていることも否定できない。特に配信型ライブは新型コロナウイルスの流行が無くとも登場、さらには音楽提供の一手段として普及するようになっただろうが、通常のライブの代替手段として注目されたことが、多くの人に利用されるきっかけとなったことは間違いない。

今件調査がインターネット経由であるのも一因だが、「音楽を聴く」との認識で使っている手段として、すでに物理メディアがデジタルサービスに抜かれている現状は、興味深い話に違いない。


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