主な音楽を聴く機会、YouTubeがトップで音楽CDが続く(2016年)(最新)

2016/03/31 05:12

さまざまな音が紡がれてできあがる「音楽」を耳にする機会はどこででも、いつでも存在する。街中を歩いている際に商店街のテーマソングが聴こえてくることもあれば、自動車の運転中にカーラジオ経由で曲が耳に入ることもある。スマートフォンでゲームアプリを楽しんでいる場面で、戦闘シーンのBGMを心地よく覚える人もいる。それでは音楽を能動的に聴く手段はどのような認識をされているのだろうか。日本レコード協会が2016年3月に発表した最新調査の結果「音楽メディアユーザー実態調査 2015年版(公表版)」をもとに、その実状を確認していく(【発表リリース:2015年度「音楽メディアユーザー実態調査」報告書公表】)。

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調査対象母集団の要項は今調査に関して先行する記事【「有料音楽離れ」も「音楽離れも」…世代別の「音楽との付き合い方」をグラフ化してみる(2016年)(最新)】を参照のこと。

次に示すのは調査対象母集団において主な音楽の聴取手段とされるルート。冒頭で触れた通り日々の生活の中では音楽と接触する場面、機会は多々あるが、今件は回答者が能動的に「音楽を聴きたい」との意志の下で利用する手段であり、無意識のうちに耳に入ってくる機会とは少々意を異にする。先の例なら、テーマソングを聴くために商店街に足を運ぶ人は居ないが、音楽が聴きたくてカーラジオのスイッチを入れる人は居る。

なお今件の設問は「主な」であり、回答者がその手段のみを音楽聴取に用いているわけではないことに注意が必要。良く使う手段を問われて想起できるものを答えている。

↑ 主な音楽聴取手段(2015年、複数回答)
↑ 主な音楽聴取手段(2015年、複数回答)

最上位はYouTube。5割強の人が「音楽を聴きたい時にはYouTubeを使う」と答えている。本来は動画共有のサービスサイトではあるが、今や音楽の取得場としても幅広い認識を集めている。実際、新曲のプロモーションの場としてもYouTubeは大いにその効用を発揮している。

次いで多いのは物理メディアでは最上位となる音楽CD。これは直接購入したもの以外にレンタルCD、他人から借り受けたものも含む。似たような回答に音楽CDからコピーした楽曲ファイルが次点として入っているが、これは聴きたい対象の曲は同じで、聴くメディアが異なるだけの話。実質的に機動性に高いスマートフォンや携帯音楽再生プレイヤーで聴くためだけに、音楽CDを購入し、データ化したらCDそのものはお蔵入りとの使い方をする人も少なくあるまい。

第4位はテレビ。大よそ1/4強の人が主な音楽聴取ルートとしてテレビを想起している。同じ4マスとしてのAM・FMラジオはその直後で約2割。テレビを観ている人、ラジオを聴いている人は自然に音楽も耳に入るが、あくまでも今件は「音楽を聴く目的でスイッチを入れていると自認している人」に限られる。単純なテレビの視聴率・ラジオの聴取率を思い返すと、テレビよりもラジオの方が音楽目的で使う人の割合は高いことがうかがえる。

YouTubeと比較されることが多いニコニコ動画は14.7%、ダウンロード型の有料音楽配信サービスは10.7%、そしてYouTubeやニコ動以外の無料動画配信サイトは9.3%。インターネットラジオは8.9%でしかない。

今件調査がインターネット経由であるのも一因だが、「音楽を聴く」との認識で使っている手段として、すでに物理メディアがデジタルサービスに抜かれている現状は、興味深い話に違いない。また、体験型音楽聴取手段とも表現できるコンサートやライブなどの生演奏が、少なからぬ人にとって「主な音楽の聴取手段」と認識されている点にも、大いに注目すべきだろう。


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