主な音楽を聴く機会、YouTubeがトップで音楽CDが続く(最新)

2018/04/17 05:11

2018-0416様々な音が紡がれて出来上がる「音楽」を耳にする機会はどこででも、いつでも存在する。街中を歩いている際に商店街のテーマソングが聴こえてくることもあれば、自動車の運転中にカーラジオ経由で曲が耳に入ることもある。スマートフォンでゲームアプリを楽しんでいる場面で、戦闘シーンのBGMを心地よく覚える人もいる。それでは音楽を能動的に聴く手段はどのような認識をされているのだろうか。日本レコード協会が2018年4月に発表した最新調査の結果「音楽メディアユーザー実態調査」(2017年度版)を基に、その実状を確認していく(【発表リリース:2017年度「音楽メディアユーザー実態調査」報告書公表】)。

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調査対象母集団の要項は今調査に関して先行する記事【年齢階層別の「音楽との付き合い方」をグラフ化してみる】を参照のこと。

次に示すのは調査対象母集団において主な音楽の聴取手段とされるルート。冒頭で触れた通り日々の生活の中では音楽と接触する場面、機会は多々あるが、今件は回答者が能動的に「音楽を聴きたい」との意志の下で利用する手段であり、無意識のうちに耳に入ってくる機会とは少々意を異にする。先の例なら、テーマソングを聴くために商店街に足を運ぶ人はいないが、音楽が聴きたいためにカーラジオのスイッチを入れる人はいる。

なお今件の設問は「主な」であり、回答者がその手段のみを音楽聴取に用いているわけでは無いことに注意が必要。よく使う手段を問われて想起できるものを複数回答で答えている。なお「コンサート・ライブなどの生演奏」における「(単数)」「(複数)」とはアーティスト数を意味する。

↑ 主な音楽聴取手段(2017年、複数回答)
↑ 主な音楽聴取手段(2017年、複数回答)

最上位はYouTube。6割強の人が「音楽を聴きたい時には主にYouTubeを使う」と答えている。本来は動画共有のサービスサイトではあるが、今や音楽の取得場としても幅広い認識を集めている。実際、新曲のプロモーションの場としてもYouTubeは大いにその効用を発揮している。

次いで多いのは物理メディアでは最上位となる音楽CD。これは直接購入したもの以外にレンタルCD、他人から借り受けたものも含む。似たような回答に音楽CDからコピーした楽曲ファイルが第4位に入っているが、これは聴きたい対象の曲は同じで、聴くメディアが異なるだけの話。実質的に機動性に高いスマートフォンや携帯音楽再生プレイヤーで聴くためだけに、音楽CDを購入し、データ化したらCDそのものはお蔵入りとの使い方をする人も少なくあるまい。

第3位はテレビ。5割近くの人が主な音楽聴取ルートとしてテレビを思い描いている。同じ4マスとしてのAM・FMラジオは第5位で1/4。テレビを観ている人、ラジオを聴いている人は自然に音楽も耳に入るが、あくまでも今件は「音楽を聴く目的でスイッチを入れていると自認している人」に限られる。

YouTubeと比較されることが多いニコニコ動画は11.8%、ダウンロード型の有料音楽配信サービスは19.6%、そしてYouTubeやニコ動以外の無料動画配信サイトは11.1%。インターネットラジオは12.2%。大きな差異は無い。

前年に実施された同様調査の結果との差異を算出したのが次のグラフ。

↑ 主な音楽聴取手段(2017年、複数回答、前年比、ppt)
↑ 主な音楽聴取手段(2017年、複数回答、前年比、ppt)

1%ぐらいまでの振れ幅は誤差の範囲とも解釈できるが、大よその項目で前年から増加しており、音楽を聴く手段が多様化していることがうかがえる。特にテレビが大きく増えるとともに、YouTubeや、音楽DVD・BD、ダウンロード型有料音楽配信、定額制有料音楽配信、インターネットテレビが勢いよく伸びているのが目に留まる。他方、ニコニコ動画は大きな落ち込みを示しており、無料動画配信サイト(YouTubeやニコ動以外)とともに、音楽聴取の手段としての無料動画配信サイトの一極化がうかがい知れる。

今件調査がインターネット経由であるのも一因だが、「音楽を聴く」との認識で使っている手段として、すでに物理メディアがデジタルサービスに抜かれている現状は、興味深い話に違いない。また、体験型音楽聴取手段とも表現できるコンサートやライブなどの生演奏が、少なからぬ人にとって「主な音楽の聴取手段」と認識されている点にも、大いに注目すべきだろう。


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