「ニチアサ」のテレビ視聴動向をグラフ化してみる(2016年)(最新)

2016/03/30 14:45

テレビ番組界隈の俗語の一つとして「ニチアサ」がある。これはテレビ朝日系列の「日曜日の朝の番組時間帯」あるいはその時間帯で放送されている番組そのものを意味し、具体的には日曜日の朝7時から9時までの4番組による、連続的な編成時間帯(における番組)を指す。元々はテレビ朝日系列の番組構成で用いられていた「ニチアサキッズタイム」(日曜日の朝の子供向け番組の時間帯)を短縮したものだが、短縮時に「キッズ(子供向け)」が省略されたことからも分かる通り、今なお子供向け番組が放映されているものの、今ではより幅広い年齢層に支持されているとの話もある。今回はNHK放送文化研究所が2016年2月17日に発表した2015年国民生活時間調査の報告書、さらに同年3月16日に追加発表した詳細データを用い、この「ニチアサ」におけるテレビ視聴動向を年齢や性別、さらには在学学校種類別に確認していくことにする(【発表リリース:2015年 国民生活時間調査】)。

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今調査の調査要項は先行記事【大きく減ったテレビを観る人、高齢者は相変わらず高視聴率だが…(2016年)(最新)】で記載済みなのでそちらを確認のこと。

早速だが次に示すのは各属性別における、「ニチアサ」に該当する日曜の朝7時から9時を含む日曜午前中におけるテレビ視聴行為者率の動向。「行為者」とは指定された行動を実際に成した人のこと、「行為者率」は指定された時間に該当行動を15分以上した人が、属性対象人数に対しどれほどいたのか、その割合。例えば該当属性の人数が500人で、特定時間帯のテレビ行為者率が15%ならば、その時間帯には500×15%=75人の人がテレビを観ていたと回答したことになる。

またテレビ視聴の行為はテレビ器材(据え置き型テレビだけでなく、ワンセグによる視聴も含む。録画視聴や購入・レンタルソフトの視聴は除く)を用い、放送されている番組を観ること、実質的に回答者が「テレビを観ている」と自認できる行動を意味する。昨今ではレコーダーに録画してテレビを視聴するスタイルも一般的になっているが、それに関しては【ビデオやHDD・DVDの利用動向のいまむかしをグラフ化してみる(2016年)(最新)】を参照のこと。

無論今件のテレビ行為者がそのまま「ニチアサ」に該当する、テレビ朝日系列の子供向けとされる番組を観ていたとは限らない。他局の番組を視聴対象としていた可能性も多分にある。一方で少なくとも「ニチアサ」を観ていた可能性がある人の割合にも違いない。テレビを観ていなければ「ニチアサ」を観ていた可能性はゼロになる。

↑ テレビの15分毎の平均行為者率(日曜午前・男性・年齢階層別)(記載は終了時刻)(2015年)
↑ テレビの15分毎の平均行為者率(日曜午前・男性・年齢階層別)(記載は終了時刻)(2015年)

↑ テレビの15分毎の平均行為者率(日曜午前・女性・年齢階層別)(記載は終了時刻)(2015年)
↑ テレビの15分毎の平均行為者率(日曜午前・女性・年齢階層別)(記載は終了時刻)(2015年)

ライフスタイルの上で高齢者は早起きであることが知られている。起床しなければ当然テレビは観られないので、必然的に早起きの高齢者の方がテレビ行為者率の上昇は早い。「ニチアサ」に該当する時間帯に限り確認すると、男性では10代と50代以上、女性では全年齢階層、とりわけ50代以上で有意に上昇しているのが確認できる。そして10代では女性よりも男性の方が行為者率は高い。視聴スタイルとしては10代の子供が視聴し、それに合わせて親、あるいは祖父母が同時に視聴している様子がうかがえる。

男性10代は「ニチアサ」が終わった後は行為者率が低下する一方で、女性10代はそのまま高い値を維持する。男女で日曜の午前中におけるテレビ視聴のスタイルの違いが明確に表れており興味深い。10時以降はアニメ番組こそ無いが、芸能系情報番組が複数局で放映されていることから、女性10代はこれを視聴しているのかもしれない。

男女別の仕切り分けは無いが、在学学校種類別で見ると、小学生が「ニチアサ」でテレビを楽しんでいることが分かる。上記グラフとは縦軸の仕切り分けが異なる事に注意。

↑ テレビの15分毎の平均行為者率(日曜午前・在学学校種類別、2015年)
↑ テレビの15分毎の平均行為者率(日曜午前・在学学校種類別、2015年)

同じ10代でも中学生から高校生は「ニチアサ」時間帯における有意な上昇は見られない。小学生においてのみ上昇していることから、この時間帯における番組は、主に小学生が堪能していることが想像できる。



繰り返しになるが今件テレビ行為者率はあくまでもテレビ番組全体を対象としており、「ニチアサ」の番組に該当するテレビ朝日系列の子供向け番組群を視聴した人だけに限らない。とはいえ、一部属性に有意な動きが見られる状況は、該当する番組が多分に影響している、視聴されている証と見てもおかしくは無い。

他方、一部で語られている、中堅層による行為者率の有意な上昇は確認ができなかった。むしろ壮齢層以降の方が高い値を示している。男性は午前9時以降も高値を維持したままだが、女性は値が急降下していることから、あるいは壮齢女性以降が子供達と一緒に「ニチアサ」の番組を楽しんでいるのかもしれない。


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