小中高校生はいつごろテレビを観ているのだろうか(2016年)(最新)

2016/03/30 04:58

先行記事【ラジオはいつ聴かれているのか、性別・年齢別でグラフ化してみる】にある通り、NHK放送文化研究所が2016年2月17日に発表した2015年国民生活時間調査の報告書のさらなる詳細データの一部が同年3月16日付で開示され、いくつかの項目でより詳しいライフスタイルが確認できる環境が整うこととなった。今回はその公開値を元に、小中高校生におけるテレビの視聴動向を平日と日曜に関して見ていくことにする。若者のテレビ離れが叫ばれはじめて久しいが、それでもなお多くの学校修学者にとってテレビはもっとも身近な友達であり、コミュニケーションの素材となる情報を安価に提供してくれる存在に違いない。その視聴動向の確認は、週中学生の日常生活の実態を知ることに、大いに役立つものと考えられる(【発表リリース:2015年 国民生活時間調査】)。

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今調査の調査要項は先行記事【大きく減ったテレビを観る人、高齢者は相変わらず高視聴率だが…(2016年)(最新)】で記載済みなのでそちらを確認のこと。

早速だが次に示すのは、小学生・中学生・高校生における、平日のテレビ視聴行為者率の動向。「行為者」とは指定された行動を実際に成した人のこと、「行為者率」は指定された時間に該当行動を15分以上した人が、属性対象人数に対しどれほどいたのか、その割合。例えば該当属性の人数が500人で、特定時間帯のテレビ行為者率が10%ならば、その時間帯には500×10%=50人の人がテレビを観ていたと回答したことになる。

またテレビ視聴の行為はテレビ器材(据え置き型テレビだけでなく、ワンセグによる視聴も含む。録画視聴や購入・レンタルソフトの視聴は除く)を用い、放送されている番組を観ること、実質的に回答者が「テレビを観ている」と自認できる行動を意味する。昨今ではレコーダーに録画してテレビを視聴するスタイルも一般的になっているが、それに関しては【ビデオやHDD・DVDの利用動向のいまむかしをグラフ化してみる(2016年)(最新)】を参照のこと。

なお縦軸は次に示す日曜のグラフと区分を統一してある。やや上が大きめに開いているのはそれが原因。

↑ テレビの行為者率(平日、在学学校種類別、2015年)
↑ テレビの行為者率(平日、在学学校種類別、2015年)

昼夜を問わず一番テレビをよく観ているのは小学生。特に朝方、朝食時の視聴動向は中高生と比べて約2倍の多さを示している。また下校時間も中高生より早いこともあり、夕方の行為者率上昇も小学生が一番早く、次いで中学生、高校生の順となっている。

夜間のピークは小中学生でほぼ同じ、食事時あるいはその直後。小学生の方がテレビを観ている人は多いが、就寝時間が早いため、行為者率が下がるタイミングも一番先となる。他方、中学生はしばらく視聴を続けるようで、22時ぐらいまでは横ばい、その後に失速していく。

高校生は上昇タイミングが一番遅いが、食事時よりはむしろ食事をし終えた後の方が行為者率は高くなる。ピークは22時。食事も終わり、翌日の準備なども終えた後の、プライベートタイムにゆっくりとテレビを楽しんでいる感はある。他方高校生は午前ゼロ時の時点でも5%、20人に1人はなおテレビを視聴し続けており、夜更かしをしてテレビを楽しんでいる人が一定数いることがうかがえる。

↑ テレビの行為者率(日曜、在学学校種類別、2015年)
↑ テレビの行為者率(日曜、在学学校種類別、2015年)

日曜は平日とは大きく傾向が異なる。朝食のみに跳ね上がることは無く、遅めの朝食を摂った後はそのままテレビ視聴継続の時間帯に移行する。中学生は午前中ほぼ観通しで午後にやや減り、高校生は元々テレビ視聴者は少なめ。そして小学生は午前10時頃まで大きく上昇し、その後は昼までやや下がる。詳しくは機会を改めて再度精査するが、いわゆる「ニチアサ」の番組を視聴しているものと考えられる。

夕食にかけていずれの属性も行為者率は上昇するが、高校生はやや大人しめな増加に留まり、しばらく横ばい。先行する各調査の通り、インターネットへのアクセスをしている人が多分にいるものと考えられる。中学生は夕食時までが高めで、その後はやや減り、就寝時の22時ぐらいになると低下する。

小学生は食事時以降も上昇を続け、20時半にはピークとなる45%を超える高値を示す。ほぼ20人に9人がテレビを観ている計算になる。ただし翌日は学校であることに加え、元々就寝時間が早いこともあり、行為者率が下がるのも早い。この辺りの動向は先行記事【高齢者は夕食前からずっと、30-40代は午後10時がピーク…世代・性別で異なる平日夜間のテレビ視聴スタイル(2016年)(最新)】で記した通りで、実際には小学生、そして中学生が多分に早寝をしていたことになる。



本文中でも触れているが昨今ではテレビ視聴のスタイルとして、好きな番組を録画しておき時間の空いた時に再生して観るケースも少なからずあるため、テレビ番組の視聴の観点ではもう少し上乗せがなされるのと共に、視聴動向にも多少の上乗せがされることになる。とはいえ、他の行動様式(睡眠や勉強)の動向と合わせ見るに、今回のテレビ行為者率の動きが、ほぼテレビ番組全体の視聴の傾向と一致すると見て良いだろう。

テレビ番組は今なお学校修学世代には欠かせない存在に違いない。他方、少しずつ距離をおきつつあるのもまた事実。その動きが進むにつれ、テレビ視聴のスタイルにはどのような変化が生じるだろうか。5年後の調査でも今件同様に詳細値が公開され、比較可能な状態になることを期待したい。


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