コーヒー飲料の購入動向をグラフ化してみる(家計調査報告(家計収支編))(2015年)

2015/03/14 14:00

先に【夫婦世帯でコーヒーがさらに伸びる…単身・二人以上世帯での各種飲料利用動向をグラフ化してみる(家計調査報告(家計収支編))(2015年)(最新)】において、総務省統計局の【家計調査(家計収支編)調査結果】を基に各種飲料の利用動向を確認した際、コーヒー飲料の購入性向が伸びていることを確認した。それについて缶コーヒーによるものでは無く、大手コンビニが相次ぎ本格導入しているドリップコーヒー(カウンターコーヒー)による影響の可能性が高いとの示唆をした。残念ながら家計調査では対象がコンビニのカウンターコーヒーと断言することは出来ないものの、前年の家計調査の追加報告書でも、コーヒー飲料の伸びはコンビニのカウンターコーヒーが影響している可能性が大であるとの指摘が成されている(【「コーヒー飲料」の支出増加、やっぱりコンビニコーヒーか......!?】)。そこで今回はコーヒー飲料に焦点を絞り、その動きをさらに精査していくことにする。

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おさらいとして家計調査(家計収支編)における「コーヒー飲料」の定義を確認する。【収支項目分類及びその内容例示(平成22年1月改定)】では「液体のみ。濃縮液も含む。コーヒー牛乳は含まない」とある。つまり、粉系コーヒー以外のものは、自動販売機、駅、車内売りまで含めることになる。当然今回注目している、コンビニ店内でのカウンターコーヒーも該当する。

さてコーヒー飲料の購入動向だが、月次データは二人以上世帯しか収録されていない。そこでまずは二人以上世帯における、コーヒー飲料の購入動向について頻度と金額の双方から見ていくことにする。また、コーヒーそのものの人気によってコーヒー飲料が今までより多く飲まれるようになった可能性もあるので、合わせて「コーヒー」そのもの(粉、顆粒、粉末、固体のもの限定)も合わせて動きを見ていくことにする。

↑ コーヒーとコーヒー飲料の購入頻度(前年同月比)(二人以上世帯)
↑ コーヒーとコーヒー飲料の購入頻度(前年同月比)(二人以上世帯)

↑ コーヒーとコーヒー飲料の購入金額(前年同月比)(二人以上世帯)
↑ コーヒーとコーヒー飲料の購入金額(前年同月比)(二人以上世帯)

購入頻度は元々コーヒーは比較的伸び基調、コーヒー飲料は起伏が大きい動きを示している。ところが2013年中盤以降、コーヒー飲料は概して頻度の点でプラスを維持したままの動きにトレンドを変えている。2014年以降は上げ幅は限定的、夏にはマイナスに転じる場面もあるが、これは前年の反動と、夏季に限れば事実上の冷夏による影響が小さくない。

この動きは購入金額の点でさらに顕著で、コーヒー自身はプラスマイナスゼロ付近を行き来していわば「もみ合い」の状態なのに対し、コーヒー飲料はやや軟調に推移していたものの、2013年中盤以降は概して堅調な動きを示している。2014年の上げ幅縮小も頻度同様に反動と冷夏の影響。また価格動向に限れば、2014年4月以降はコーヒーが消費税率の引き上げが影響した一方、コンビニのカウンターコーヒーはむしろ実売価格ベースで値を下げており、この実売価格の違いもまた違いに現れたものと考えられる。

ともあれ、コーヒーとコーヒー飲料の動きは一致していないことから、単純にコーヒー全体にブームが起きているわけでは無いのが分かる。そして購入頻度・額共に増加していることから、コーヒー飲料が以前よりも足しげく買われ、その購入機会のたびに一定額が支払われ購入されていることが把握できる。

また「単身・二人以上世帯での各種飲料利用動向」でも触れたが、特に二人以上世帯において、コンビニのカウンターコーヒーの浸透に伴い、コーヒーの飲用機会が増えたことから、その常習化に伴いコーヒーそのものの引用も促進された可能性がある。2014年後期において発生している、コーヒーのプラス状況化が継続すれば、その仮設の確からしさは補完されよう。

二人以上世帯と単身世帯、どちらが買ってる?


気になるのは、単身世帯と二人以上世帯、どちらがよりコーヒー飲料を買っているか。これに関しては上記の通り月次データは無く、四半期の動向でしか推し量れない。当然、いくぶん荒い動きになるが、それでも推測するのには足りるグラフを生成することは可能。なお、今件が単純なコーヒーブームの到来による上昇で無いこと、逆にコーヒー飲料がコーヒーの需要を底上げしている可能性があることはすでに上記で説明が足りるので、コーヒーそのものについては検証しない。

↑ コーヒー飲料の購入頻度(前年同期比)
↑ コーヒー飲料の購入頻度(前年同期比)

↑ コーヒー飲料の購入金額(前年同期比)
↑ コーヒー飲料の購入金額(前年同期比)

コーヒー飲料が明らかに上向きを示したのは2013年後半期だが、その動きに着目すると、購入頻度は単身世帯の方が上昇率が高かった。本格的な普及が始まってからしばらくは、絶対数では無く以前との比較における購入件数では、単身者が以前より多く足を運んでいる(あるいはついで買いをしている)ことが分かる。ところが2014年に入ると明らかに二人以上世帯の方が購入頻度が高い状態が続いている。イートインコーナーの新設や、コーヒーと合う多様なスイーツ群の展開、さらにはコーヒー自身の種類の拡充、そして一部コンビニにおける価格引き下げに伴い、親子での買い物のついで買いアイテムとして認知され始まったのかもしれない。

一方、購入金額では二人以上世帯の方が伸び率が大きい状態が続いている。これは親子連れでコンビニに来店した人が、自分自身と子供で共に購入した事例や(子供連れで買い物に来訪した際、親が飲めば子供も興味をそそるものだ)、兄弟が共に来店して双方購入する、さらには夫婦で一緒に買う場合など、複数人数が共に購入するパターンによるものと考えれば道理は通る。清算は大抵いちどきに行うので、当然家計として算出されるからだ。



本文でも言及しているが、コーヒー飲料の項目はコンビニコーヒーだけで構成されているわけでは無いので、一連の上昇がすべてコンビニのドリップコーヒーによるものとは断言できない。しかしながら周辺環境の変化をも合わせて想像すれば、多大な影響を与えていると考えるのが妥当ではある。

今後これらの値がどのような動きを示していくのか。特に大手コンビニではこれまで以上に、コーヒーとの相性の良い商品開発に熱を入れており、中でもセブン-イレブンではカウンタードーナツの販売に並々ならぬリソースを割り振っている。引き続き注意深く見守りたいところだ。


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