冷凍食品の購入動向をグラフ化してみる(家計調査報告(家計収支編))(2015年)

2015/03/13 15:00

デザートやドリップコーヒー、食パン同様、コンビニで大いに人気を博し、注目を集めている商品種類として「独自ブランドの冷凍食品」が挙げられる。【スパイシージャンバラヤ(フレッシュフローズン)(ファミリーマート) 試食】【金のハンバーグステーキ(セブンイレブン) 試食】などの試食レポートで挙げた通り、一部は自社製のものだが、多分に大手一流ブランドのOEM商品(original equipment manufacturer。他社ブランドの製品を自社で製造したもの)としての展開で、味も太鼓版もの。また調理の手軽さだけでなく、分量が小分けされており、単身世帯をはじめとする少人数世帯でも利用しやすいのがポイントとなっている。それでは平均的な世帯の購入性向として、コンビニに限らず冷凍食品はどの程度買われ、いかなる動きを示しているのだろうか。その実情を総務省統計局が2015年2月17日にデータ更新(2014年・年次分反映)を行った【家計調査(家計収支編)調査結果】の各種データを基にたどっていくことにする。

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まずは直近データとなる2014年第4四半期の、冷凍調理食品の世帯当たり購入頻度・支出金額を、一か月分に換算したのが次のグラフ。単身世帯の場合、一か月の購入額は平均で153円、購入頻度は36.0%なので、ほぼ3世帯に1世帯が月当たり1パッケージを購入していることになる。

↑ 冷凍調理食品の世帯当たり購入頻度・支出金額(2014年Q4、一か月換算)
↑ 冷凍調理食品の世帯当たり購入頻度・支出金額(2014年Q4、一か月換算)

冷凍食品は単身世帯で需要があるように見えるが、案外買われていない。一方、二人以上世帯では月2回近く、世帯単位の購入金額も500円強と、結構な額が計上されている。二人以上世帯の1世帯あたり平均人数は3人強(3.03人)であることを考えると、単純に単身世帯3人分の額ではなく、それ以上に積極的な購入が行われている。

さて本題の「冷凍食品の購入度合」の推移だが、残念ながら月次の具体的な数字は二人以上世帯でしか計測されていない。そこで、二人以上の世帯については月次で前年同月比、単身世帯や総世帯も合わせた動向については四半期単位でグラフを生成する。まずは二人以上世帯の月次。

↑ 冷凍調理食品の購入頻度・購入金額(前年同月比)(二人以上世帯)
↑ 冷凍調理食品の購入頻度・購入金額(前年同月比)(二人以上世帯)

購入頻度・支出金額共にプラス圏が多く、この数年は明らかに購入度合が増えていることが分かる。お弁当に沿えるおかずとして、食卓の「もう一品」的な彩りとして、大いに有効活用されているようだ。

一方、2013年の秋口以降、これまでに無い動きとして購入頻度・支出金額共に大幅な下落が確認できる。前年同月に異様なプラスを示した上での反動でも無く、やや気になる動きではある。明確な記録は無いがこの頃から円安基調や物価上昇に伴い、スーパーやドラッグストアなどでよく行われていた「冷凍食品の●割引セール」の規模が縮小・あるいは中止の動きが随所で見受けられていた。商品の実販売価格の上昇が影響しているのかもしれない。

2014年後半に入ると、支出金額は上昇し前年比プラスを示すようになる。前年同月がマイナス値を示していた状態の反動が多分を占めている。他方、購入頻度もプラスを示していたがその後失速の動きを示している。買い控えが起きている可能性もあり、今後の留意が必要だ。

続いて単身世帯なども合わせた四半期単位の動き。多少データの動向が荒くなるが、これは仕方がない。

↑ 冷凍調理食品の購入額(前年同期比)
↑ 冷凍調理食品の購入額(前年同期比)

二人以上世帯、そしてそれを大きく反映して総世帯がほぼプラス圏で推移しているのが確認できる。業界・市場全体の動向はともかく、世帯単位での購入性向は堅調に推移しているようだ。一方単身世帯に限ると、やや振れ幅が大きいものの、二人以上世帯よりも支出額は大きく増加している。最初のグラフでは「二人以上世帯と比べると一人頭の金額は少ない」ことが判明していたわけだが、それでも以前と比べれば大きな伸びを示していることになる。

気になるのは2013年以降の動き。2013年においては明らかに二人以上世帯で低迷感が確認できる。上記の通り2013年以降における買い控えの動きがあったが、それが四半期単位でも見受けられる。もっとも2014年後半期に入るとそれも持ち直し、総世帯の分も底上げしている形となっている。

他方単身世帯では2014年第1四半期から第2四半期にかけて大きな減退の動きがある。他に影響しそうな事象が無いことから、ほぼ消費税率引き上げに伴う消費マインドの低迷が影響しているのだろう。例示したコンビニの冷凍食品でも実売価格が税率アップ分だけ上がると、つい手を伸ばす機会が減ってしまう、心理的影響が表れているのかもしれない。もっともそれも限定的で、第3四半期以降はむしろ大きく伸びていることから、マインド低迷は半年ほどで終息したものと考えられる。



まとめると「冷凍食品は世帯単位ではそれなりにより多く買われるようになっている」「特に単身世帯では以前よりも積極的に買われている」「2013年冬口以降は物価上昇などの影響で足踏み、後ずさり状態となった」「消費税引き上げも圧迫感となったが、半年ほどで復調に移行」となる。

昨今の物価上昇に伴い、行きつけの店舗における冷凍食品の値引きセールの機会が減った人も多いはず。それがどのような冷凍食品に関する消費性向の変化をもたらすのか、今後も定期的に状況の変化を追いかけていくことにしよう。


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