開発途上国への支援、「現状維持」が約半数(2014年)

2014/12/23 15:00

内閣府は2014年12月22日、外交に関する世論調査を発表した。それによると調査時点において、今後開発途上国に対する資金・技術協力などの開発協力については「現在程度で良い」とする意見がもっとも多く、約半数に達しているころが分かった。「(これまで以上に)積極的」が3割強、「(現状よりは)なるべく少なく」が1割強となっている。直近の動きでは積極派と現状維持派が漸増し、消極派が減少する動きが確認できる(【発表リリース:外交に関する世論調査】)。

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今調査に関する調査要項などは先行記事【日本のアメリカへの親近感83%、中韓への親近感は過去最低に】を参考のこと。

日本も含めた先進諸国などは開発途上国(新興国)に対し、資金協力(借款、無償援助)や技術協力などの開発協力を行っている。多種多様な影響などを考慮した上で、日本では今後これら開発協力に関してどのような方針で臨むべきかを4択、具体的には「(現状以上に)積極的に進めるべきだ」「現在程度でよい」「(協力は進めるべきだが規模は現状より)なるべく少なくすべきだ」「やめるべきだ」から1つ、回答者の考えにもっともちかいものを選んでもらったところ、最多回答率を得たのは「現状維持」だった。49.7%とほぼ半数の人がこの選択肢に同意を示している。

↑ 今後の開発途上国への経済協力のあり方
↑ 今後の開発途上国への経済協力のあり方

あくまでも今件設問上の開発協力の対象は「開発途上国」が前提であり、自前で宇宙にロケットを打ち上げる技術・経済力を持ち、さらに他国へ積極的な資金援助を行う国は対象外と見なすとの判断をするのが当然で、その上で対象国の情勢を分析し、結局は国毎にケースバイケースで決める必要がある。その上で、全般的な戦略としては、「現状程度」を最良とする考えが支配的なようだ。この考えは多少の上下を繰り返しながらも、中長期的に増えつつある。

一方、「積極的にすべき」「なるべく少なくすべき」と相反する意見は、直近ではそれそれ30.7%・11.9%。いわゆるバブル崩壊あたりから「積極的派」が漸減し、「なるべく少なく」派はそれ以前から漸増していた。その結果、今世紀に入り互いの立ち位置が一時逆になったところは興味深い。しかしそれも2003年から2004年を転機に、再び「積極派」の増加、「消極派」の減少の動きを見せ、現在に至っている。各国、特に近隣諸国における積極的な対外支援が伝えられるようになり、相対的に日本の影が薄くなる気配を見せ始めたのが遠因だろう。

なお詳細データを見ると、直近2014年分においては、「積極派」は70歳以上以外の世代で押し並べて高く、消極派、さらには撤回派は高齢者に多い。色々と思惑は想定できるが、日本国内の限られたリソースをどこに配すべきかとの点で、他の社会保障関連の調査結果同様、将来を見据えるか、自分の手元に残すかなどの判断の違いが表れたと考えれば、道理が通る傾向ではある。


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