現状維持派が過半数で増加中、現状以上に積極参加希望は1/4…日本のPKO参加について(2014年)

2014/12/23 13:00

内閣府は2014年12月22日、外交に関する世論調査を発表した。その内容によれば、調査時点において国際連合平和維持活動(United Nations Peacekeeping Operations、国連PKO)への日本の参加に関して、現状規模での参加維持を望む人は過半数に達していることが分かった。現状より積極的に参加すべきだとの意見も1/4ほど確認できる。参加そのものへの完全否定派は約2%で、規模の縮小を望む人も1割程度との結果が出ている(【発表リリース:外交に関する世論調査】)。

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今調査に関する調査要項などは先行記事【日本のアメリカへの親近感83%、中韓への親近感は過去最低に】を参考のこと。

現時点で世界の100以上の国が国連平和維持活動(国連PKO)に要員を派遣しており、日本も他国同様、国際平和協力法に基づき、東ティモール、ハイチなどの国連PKOや、イラク難民支援などのための人道的な国際救援活動、東ティモールやネパールなどでの国際的な選挙監視活動に参加していた。現時点では南スーダンに司令部要員や施設部隊を派遣し、同国の国づくりを支えている(【内閣府 国際平和協力本部事務局(PKO) 現在展開中の活動】)。

これらの行動について、日本はこれからも国際社会への人的貢献として、こうした活動に参加すべきと考えるか聞いたところ、現状規模の参加継続を望む人が55.5%となり、過半数の値を示すこととなった。

↑ 国連平和維持活動への参加について
↑ 国連平和維持活動への参加について

これまで以上の積極参加を望む人は25.5%。言い換えればこの2つを足して「現状を肯定的にとらえている人は8割強」となる。一方、現行よりも消極参加を望む人は11.5%、不参加を望む人は1.7%と「現状を否定的にとらえている人は約1割」と認識できる。少なくとも現時点では日本のPKO活動への参加は肯定的意見が圧倒的多数と見て良い。

1994年以降の同等調査の結果による、各項目回答率推移を折れ線グラフにしたのが次の図。

↑ 国連平和維持活動への参加について(経年推移)
↑ 国連平和維持活動への参加について(経年推移)

2003年のイラク戦争と、その後の日本による各種PKO活動、そしてそれに関する報道姿勢なども影響し、2003年から数年間はPKOに関する反発が強くなっているのが確認できる。しかしそれも数年で鎮静化し、この数年は積極姿勢を望む人が増加している。

ただし2013年以降は積極参加派が減り、現状維持・消極参加派が増える動きを示している。特に今年2014年は昨年に続き現状維持派の回答率が上乗せされ、データが公開されている1994年以来最大の値を更新している。

中長期的には不参加、消極参加派は減り、積極参加・現状維持が漸増する流れにある。国際情勢や国内世論の変化の表れとみるべきだろう。今後日本の国際的な立ち位置の変化(特に日本周辺国の動向の情勢の変動)に伴い、国内のPKO活動への認識がどのように変わるのか、それとも維持されるのか、注目したいところだ。


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