日本のアメリカへの親近感83%、中韓への親近感は過去最低に

2014/12/22 14:00

内閣府は2014年12月22日、外交に関する世論調査を発表した。その内容によると調査時点においてアメリカへの親近感を抱いている人は8割を超え、82.5%に達していることが分かった。去年の値83.0%と比べるとやや落ちてはいるが、諸外国中では最高値を維持している。提示された選択肢の中では次いでインドが高く、中南米・カリブ諸国が続いている。中国と韓国は前年よりさらに親近感を落とし、両国とも同一基準で調査結果が確認できる1978年分以降では、過去最低の値を示している(【発表リリース:外交に関する世論調査】)。

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今調査は2014年10月16日から10月26日にかけて、全国20歳以上の日本国籍を有する人の中から層化2段無作為抽出法によって選ばれた人に対し、調査員による個別面接聴取法によって行われたもので、有効回答数は1801人。男女比は827対974、世代構成比は20代136人・30代236人・40代291人・50代275人・60代439人・70代以上424人。

諸外国、あるいは地域毎に親しみを抱いているか否かに関して、「親しみを感じる」「どちらかというと親しみを感じる」「分からない」「どちらかというと親しみを感じない」「親しみを感じない」の5選択肢を提示、その中から自分の心境にもっとも近いもの一つを選んでもらい、その結果を集計したものが次のグラフ。

↑ 諸外国との親近感(2014年)
↑ 諸外国との親近感(2014年)

留意すべきは赤系統色の回答部分。「(どちらかというと)親しみを感じない」は回答者の心境的に「親しみの対象にならない」(無関心的な部分。「分からない」とは異なる)と「憎悪の対象となる」の2通りに解釈できること。赤系統の回答率が多い国・地域が、日本から「憎まれている」との解釈には必ずしもたどり着かない。

結果を見るとまず目に留まるのが、アメリカへの親近感の高さ。親しみを覚えない人は1割強でしかなく、今回の提示された国などではもっとも少ない。これは元々同国との間には親密な関係が継続されていたのに加え、【対米89%、好感度もうなぎ昇り…対外国・震災対策評価をグラフ化してみる】など複数の調査結果で明らかにされている通り、2011年3月の東日本大地震・震災における「オペレーション・トモダチ」をはじめとした、同国による大規模な救援活動の実態を見聞き、あるいは実際に支援を受けた結果によるところが大きい。同作戦から3年が経過し、やや印象が薄れてきた感もあり、親近度も昨年からは落ち込みを見せたが、高水準を維持していることに違いはない。

次いでインドが上位に名を連ねることになる。「感じる」「感じない」の配分はほぼ同じで、似たような度合いの親近感を抱いていることが分かる。あるいは「あまり悪いイメージは持たないし受けた話も聞かない。それなりに良い付き合いをしているのでは」との「何となく、良い隣人」的な印象なのかもしれない。その観点では「中南米・カリブ諸国諸国」も大きな差異はないのだろう。

他方、ロシアや中国など、いわゆる(元)共産圏諸国との親近感は大よそ薄め。そしてここ数年大きな下落傾向にある中国・韓国だが、今年は前年からさらに減少を示している。中国は今回例示された主要諸外国の間で、親近感を持たれる率がもっとも低い結果が出ている。

中国では「親しみを感じない」との強い非親近感(上記にある通り「拒絶感」と同意ではない)の項目では他の国を抜きんでて52.6%という高率を示しているのも印象的。またロシアと比べて「親しみを感じる」派で大きくリードしている韓国が、なぜかこの項目でもロシアを抜いていることから、韓国に対する親近感は多分に、そして極端に二分されていることがうかがえる。



好意的な選択肢「親しみを感じる」「どちらかというと親しみを感じる」を足した値を「親近感」と設定。そして今回2014年と前回(国によっては前年2013年では調査対象とはならず、それより前の直近値との比較となっている)差異を計算した結果が次のグラフ。

↑ 諸外国との親近感(好感的意見合計値の、2014年におけ前回調査との差異)
↑ 諸外国との親近感(好感的意見合計値の、2014年におけ前回調査との差異)

今回取り上げられた国の中では、韓国との親近感の下落ぶりがもっとも大きい。これはここ数年来の竹島関連をはじめとした数々の強圧的・理不尽的姿勢が大きく影響しているものと思われる。また、中国はそれについでマイナス3.4%ポイントの下げ幅だが、こちらもまた尖閣諸島や東シナ海ガス田のような類似問題、さらに例えば直近では小笠原諸島における集団サンゴ違法乱獲事件が起きるなど、少なくとも親近感を持つことが難しい事案が相次ぎ発生しているのが要因だと考えられる。見方を変えれば、ここ数年の対外的ポジション、つまり中国や韓国に対する疎遠感、アメリカに対する親近感といった、日本の海外に向けた心境に大きな動きは見られないということになる。

よほどのことが無い限り、悪い値は時の経過と共に少しずつ改善されていくものだが、中国・韓国の2国に関しては、むしろ悪化の一途をたどっている。詳細は別の機会に解説するが、両国への親近感は過去最低の値を更新している。昨今の動向をかんがみれば、それもある程度納得が出来てしまうものである。


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