男性全般・女性中堅層までで大きく増える趣味や娯楽のインターネット利用(2016年)(最新)

2016/03/09 12:28

今世紀、特にこの10年ほどの間に人々の生活を大きく変えた最も大きな要素は、恐らくインターネットであろう。不特定多数への情報発信のハードルをかつてないほどまでに下げ、情報の検索取得を容易とし、さらに画像や映像のやり取りを日常生活に浸透させたことで、日常生活は大きな変容をとげることとなった。今回はNHK放送文化研究所が2016年2月17日に発表した2015年国民生活時間調査の報告書をもとに、インターネットの利用スタイルのうち、趣味や娯楽、教養における利用状況の現状と変化を確認していくことにする(【発表リリース:2015年 国民生活時間調査】)。

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10年間で平日は13%から23%に増加した趣味や娯楽のネット利用


今調査の調査要項は先行記事【大きく減ったテレビを観る人、高齢者は相変わらず高視聴率だが…(2016年)(最新)】を参照のこと。また今件精査を行う「趣味・娯楽・教養を目的としたインターネットの利用」とは、具体的には

・ホームページ・ブログを見る、作成する

・掲示板やSNSを見る、書き込む

・動画を見る

・ネットオークション・オンラインゲームをする

が該当する。他調査では同一視して合算されがちな、仕事や学業、家事を目的とするインターネットの利用は、それぞれ他項目の「仕事」「学業」「家事」としてカウントされるため、今件は対象外となる。また電子メールの読み書きや、インターネットを用いた家族・友人・知人とのやり取りは「会話・交際」に相当するため、やはり今件では対象外となる。

なお調査票まで確認したが今調査では、該当行為をする際の端末種類は問われていない。パソコン経由だけでなく、スマートフォンなどの携帯電話、タブレット型端末、さらにはゲーム機やインターネットテレビまでもが当てはまる。

今件項目は現時点では2005年分調査から直近の2015年分まで取得が可能。そこで最古の2005年分と直近の2015年分につき、各属性の行為者率を平日・休日別々に確認したのが次のグラフ。

↑ 趣味・娯楽・教養のインターネット行為者率(平日)
↑ 趣味・娯楽・教養のインターネット行為者率(平日)

↑ 趣味・娯楽・教養のインターネット行為者率(日曜)
↑ 趣味・娯楽・教養のインターネット行為者率(日曜)

学校の端末で趣味のアクセスをしたり、仕事中に自分の興味関心が沸く内容のウェブサイトを見ることは当然あり得るが、それらの行為を回答者が「趣味・娯楽・教養を目的としたインターネットの利用」と判断するか否かを考えると、大よそ肯定しがたい。自宅や移動中の利用が回答に反映されていると考えられる。平日よりも休日の方が回答率が高いのは、当然プライベートな時間を多く割けることができるため。

興味深いのは平日で男女にあまり差が生じていないこと。未成年者はともかく成人は男女で就業の是非、就業者でもフルタイムかパートタイムかの違いを考慮すれば、女性の方が利用機会は多そうだが、実のところさほど差は出ていない。しかし女性で30代から40代にかけて高めの値で安定しているのに対し、男性は歳を重ねるにつれて順当に行為者率が下がっている点を見るに、女性の回答者は多分に昼間で利用していることが想像できる。

その分、男性は日曜の行為者率が多分に大きなものとなっているが、50代以降になると急激に値は落ちる。他の事柄へ夢中になり、インターネットへの傾注をしていないのかもしれない。

他方、中堅層以降で値が優位に下がる件に関しては、単純にインターネットを利用していないのではなく、今件項目に該当しない「電子メールの読み書きや、インターネットを用いた家族・友人・知人とのやり取り」をしている可能性も否定できない。不特定多数とのやり取りでは無く身近な人との交流や、電子メールの利用は高齢者にも浅からぬ浸透をしているのは、他調査からも明らかである。

長いか短いか・趣味・娯楽・教養のネット利用時間


続いて示すのは、上記で記した趣味・娯楽・教養のインターネットを利用している人における利用時間。こちらも最古の2005年と直近の2015年分を、各属性別に、平日と日曜それぞれについてグラフ化した。

↑ 趣味・娯楽・教養のインターネットの利用時間(行為者率限定)(平日)
↑ 趣味・娯楽・教養のインターネットの利用時間(行為者率限定)(平日)

↑ 趣味・娯楽・教養のインターネットの利用時間(行為者率限定)(日曜)
↑ 趣味・娯楽・教養のインターネットの利用時間(行為者率限定)(日曜)

平日・日曜共にほぼすべての属性で利用時間は増加しており、10年の間に趣味・娯楽・教養のインターネットの利用は行為者率の増加だけでなく、行為者の利用時間も底上げしている実態が確認できる。他方、その内情を詳しく見ると、平日は男性で40代まで、特に20代から30代、女性は10代から20代で大きな伸びが見受けられ、ソーシャルメディアの利用がこの属性で時間の伸張をもたらしたことが想像できる。

日曜も平日と比べ元々長い時間ではあるが、10年間の伸び度合いは平日とほぼ同じ。平日は男性で40代まで、特に20代から30代、女性は10代から20代で大きく伸びている。他方、平日が男女でさほど変わりない長さを示していたのに対し、日曜は男性が大きく伸び、女性との差が開く形となっている。男性の日曜における時間が長いのは、オンラインゲームも多分に影響しているのだろう。

他調査ではむしろ女性の方が(仕事以外の)インターネット利用時間が長い傾向があるが、そのような動きは見られない。これも行為者率同様、「インターネットを用いた家族・友人・知人とのやり取り」が計上されていないのが要因だろう。実際、会話・交際の行為者率や行為時間を確認すると、女性若年層では10年間に渡る行為者率こそ減少しているものの、一部で全体時間量が増加している、つまり行為者における時間量が大きく増えている動きを示しているからだ。この辺りの実情は、細分化がなされている他の調査も合わせ見た方が無難ではある。


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