大いに増える趣味や娯楽のインターネット利用(最新)

2021/06/15 04:09

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2021-0604今世紀、今世紀に入ってからの人々の生活を大きく変えた最も大きな要素は、恐らくインターネットであろう。不特定多数への情報発信のハードルをかつてないほどまでに下げ、情報の検索取得を容易とし、さらに画像や映像のやり取りを日常生活に浸透させたことで、日常生活は大きな変容をとげることとなった。今回はNHK放送文化研究所が2021年5月21日に発表した2020年国民生活時間調査の報告書を基に、インターネットの利用スタイルのうち、趣味や娯楽、教養における利用状況の現状と変化を確認していくことにする(【発表リリース:「2020年 国民生活時間調査」結果概要】)。

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15年間で平日は12.8%から37.0%に増加した趣味や娯楽のインターネット利用


今調査の調査要項は先行記事【大きく減ったテレビを見る人、しかし高齢者は相変わらずほとんどの人が見ている(最新)】を参照のこと。また今件精査を行う「趣味・娯楽・教養を目的としたインターネットの利用」とは、具体的には

・ホームページ・ブログを見る、作成する

・掲示板やSNSを見る、書き込む

・ネットオークション・オンラインゲームをする

が該当する。他調査では同一視して合算されがちな、仕事や学業、家事を目的とするインターネットの利用は、それぞれ他項目の「仕事」「学業」「家事」としてカウントされるため、今件は対象外となる。また電子メールの読み書きや、インターネットを用いた家族・友人・知人とのやり取り(例えばメールやLINEなどの利用)は「会話・交際」に相当するため、やはり今件では対象外となる。さらに2015年まではインターネットを用いた動画視聴は含まれていたが、2020年からは独自の項目として「インターネット動画」(インターネット経由の動画を見る)が用意されたため、今件項目では該当しない。つまり2015年までは2020年以降の値と比べると、「インターネット動画」分だけ底上げされていると解釈できる。

ちなみに調査票まで確認したが、今調査では該当行為をする際の端末種類は問われていない。パソコン経由だけでなく、スマートフォンなどの携帯電話、タブレット型端末、さらには家庭用ゲーム機やインターネットテレビまでもが当てはまる。

今件項目は現時点では2005年分調査から直近の2020年分まで取得が可能(項目そのものが2005年から用意された)。そこで最古の2005年分と直近の2020年分につき、各属性の行為者率を平日・日曜別々に確認したのが次のグラフ。

↑ 趣味・娯楽・教養のインターネット行為者率(平日、調査年別)
↑ 趣味・娯楽・教養のインターネット行為者率(平日、調査年別)

↑ 趣味・娯楽・教養のインターネット行為者率(日曜、調査年別)
↑ 趣味・娯楽・教養のインターネット行為者率(日曜、調査年別)

学校の端末で趣味のウェブサイトへアクセスをしたり、仕事中に自分の興味が沸く内容のウェブサイトをチラ見することは当然あり得るが、それらの行為を回答者が「趣味・娯楽・教養を目的としたインターネットの利用」と判断するか否かを考えると、難しいところ。何しろ調査票では15分刻みでの生活行動の記載が求められているため、実質的に15分以上連続した行動でないとその行動をしたとは見なせないからだ。結果として自宅のプライベートタイムや通勤・通学などでの移動中の利用が反映されていると考えられる。平日よりも日曜の方が値が高いのは、プライベートな時間を多く割くことができるため。

男女別に見ると平日はおおよそ女性の方が値は高い。特に20-30代では女性は6割を超えている。プライベート時間が長いからだろうか。他方日曜は男女であまり大きな違いはない。女性の20代でイレギュラーな値が出ているぐらい。

また男性は平日と比べて日曜の方が行為者率は高くなる傾向があるが、女性は逆に平日と日曜であまり変わらず、年齢階層によってはむしろ日曜の方が低いこともある。日曜の時間の使い方が男女で異なるということなのだろう。また同じインターネットの利用にしても今項目で該当しない「会話・交際」「インターネット動画」に時間を割いている可能性もある。

2005年と2020年との違いだが、全属性で大幅に増加している。2005年時点で少数だった属性は数倍にも延びているが、延び方が小さな属性でも2倍前後。他方、年齢階層別の傾向としては、平日・日曜ともに2005年ではおおよそ10-20代で大きくなり、それ以降は漸減する動きだったが、2020年ては平日こそ同様の動きなものの、日曜では40-50代までは大きな違いがなく高い値を示し続け、それ以降の年齢階層で落ちる形となっている。インターネットを利用できる環境が広く普及し、現役世代の多くが日曜に確保できたプライベートを、インターネットの利用で費やすようになったというところだろうか。

趣味・娯楽・教養のインターネット利用時間は長いか短いか


続いて示すのは、上記で記した趣味・娯楽・教養でインターネットを利用している人における利用時間。利用していない人も含めた全体的な平均ではなく、あくまでも利用している人限定での話である。こちらも最古の2005年と直近の2020年分を、各属性別に、平日と日曜それぞれについてグラフ化した。

↑ 趣味・娯楽・教養のインターネット行為時間(行為者限定、平日、調査年別)
↑ 趣味・娯楽・教養のインターネット行為時間(行為者限定、平日、調査年別)

↑ 趣味・娯楽・教養のインターネット行為時間(行為者限定、日曜、調査年別)
↑ 趣味・娯楽・教養のインターネット行為時間(行為者限定、日曜、調査年別)

平日・日曜ともにほぼすべての属性で利用時間は増加しており、15年の間に趣味・娯楽・教養を目的としたインターネットの利用は行為者率の増加だけでなく、行為者の利用時間も底上げしている実情が確認できる。他方、その内情を詳しく見ると、平日は男性で10-30代・女性は20-30代、休日は男性で10-20代と50代、女性は10代で大きな延びを示しており、主に若年層で大きく時間が積み増されたことが分かる。恐らくはオンラインゲームの利用が影響しているのだろう。

他調査ではむしろ女性の方が(仕事以外の)インターネット利用時間が長い傾向があるが、そのような動きは見られない。これも行為者率同様、「インターネットを用いた家族・友人・知人とのやり取り」がカウントされていないのが要因だろう。このあたりの実情は、細分化されている他の調査も合わせ見た方が無難ではある。


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