録画番組やDVDなどの利用動向をグラフ化してみる(最新)

2021/06/14 04:13

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2021-0603先行記事【テレビの視聴時間は平日3時間強・休日3時間半、お年寄りほど長い傾向(最新)】などでNHK放送文化研究所が2021年5月21日に発表した2020年国民生活時間調査の報告書をもとに、テレビ(番組)の視聴状況に関して、高齢者以外はおおよそ「テレビ離れ」が進んでいる、高齢者もその気配が感じられる動きを示していることを確認した。一方、昨今のテレビ視聴のスタイルでは、放送をそのままリアルタイムで見るだけでなく、ひとまず録画しておき、余暇の時間に再生する「後ほど視聴」様式が増えているとの指摘もある。同調査では「録画したテレビ番組の再生」のみの視聴動向項目は無いが、その動きを間接的に知ることが可能な「録画番組・DVD」について、その昔と今に係わる状況を確認していくことにする(【発表リリース:「2020年 国民生活時間調査」結果概要】)。

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25年で大きく飛躍する利用状況


今調査の調査要項は先行記事【大きく減ったテレビを見る人、しかし高齢者は相変わらずほとんどの人が見ている(最新)】を参照のこと。また今件取り上げる行動の「録画番組・DVD」とは、具体的には

録画したテレビ番組や、DVD・ブルーレイディスクを見る

と説明されている。(リアルタイムによる)テレビ視聴時間の減少が、録画したテレビ番組の後ほど視聴の増加と関係があるかを調べるには「録画したテレビ番組の再生視聴」部分のみが必要なのだが、その値は存在しない。昨今ではビデオソフトも廉価となり、むしろインターネット経由で配信されるソフト・番組も多いため、参考値程度のものとなる(インターネット経由で配信されるテレビ番組は、別項目の「インターネット動画」でカウントされる)。また今項目は2015年分までは単に「ビデオ」との表現が用いられていた。

まずは平日と休日それぞれの行為者率。値が取得可能なもっとも古い調査年となる1995年分と、直近分の2020年分を併記する。

↑ 録画番組・DVDの行為者率(平日、調査年別)
↑ 録画番組・DVDの行為者率(平日、調査年別)

↑ 録画番組・DVDの行為者率(日曜、調査年別)
↑ 録画番組・DVDの行為者率(日曜、調査年別)

おおよその属性でこの25年の間に行為者率は大きく増加しており、テレビ番組の録画(と後ほどの視聴)というスタイルが普及し、利用する人が増えていることが分かる。一方で直近でも平日で20.5%、日曜でも22.3%でしかなく、利用者は2割強でしかない現状も把握できる。

属性別の行為者率を見ると、男女別ではおおよその年齢階層で平日・日曜を問わずに男性よりも女性の方が高い値を示しており、男性よりも女性の方がテレビ番組の録画と後ほどの視聴やソフトの再生視聴を楽しんでいる実情がうかがえる。

属性別経年変化では、男女とも中年層以降、主婦や無職、自営業者での行為者率が大きく伸びている。時間にある程度余裕を持てる職業の人が積極的に使うようになったということだろうか。他方若年層の伸び方が弱弱しい、逆に減っている属性もあるが、これはハード購入の金銭的なハードルに加え、今件ではカウントされないインターネット動画の視聴にシフトしているためだからなのかもしれない。

利用者の利用時間も伸びている


録画番組・DVDの行為者率は25年で伸びている。それではその行為者における利用時間はどのような動きを示しているのだろうか。

↑ 録画番組・DVD行為者の録画番組・DVD利用時間(平日、調査年別)
↑ 録画番組・DVD行為者の録画番組・DVD利用時間(平日、調査年別)

↑ 録画番組・DVD行為者の録画番組・DVD利用時間(日曜、調査年別)
↑ 録画番組・DVD行為者の録画番組・DVD利用時間(日曜、調査年別)

平日の男女10代など一部で減少の動きが生じているものの、おおよそ利用時間は伸びている。伸び度合いに何らかの法則性を見出すことは難しいが、例えば平日の20代男性や休日の60代男性などのように、2倍前後の伸び方を示す属性もある。

一方で全般的に平日よりも日曜の方が利用時間は長く、さらに25年の間で日曜の方が大きく伸びている。録画をしたテレビ番組に限らず、専用のハードを用いた映像の再生視聴が娯楽の一環として浸透し、利用者においてもより一層長時間利用されるようになったようだ。



繰り返しになるが今件の各値はあくまでも録画したテレビ番組だけでなく、購入やレンタルをしたDVDを再生して見る行為全般の動向。テレビをリアルタイムで見る人・時間が減っているのは、録画にシフトしたからとの仮説を裏付ける確かな証拠とは成り得ない。無論、その推論を補強する一つの材料としては十分有効であることもまた事実。

他方、同じ映像・動画視聴としてはインターネット経由の独自動画が注目を集めている。今調査では該当する項目はズバリ「インターネット動画」(インターネット経由の動画を見る)が該当するが、この動画はテレビ番組などの配信だけでなく、インターネット独自の動画やリアルタイム配信の類も含まれる。単純に「テレビ番組をインターネット経由で見るための行動」として解釈するには問題がある。

メディアの多様化に伴い、人の映像に係わる娯楽のスタイルは大きな変化を遂げている。今はその大きな流れの中にあるのだろう。


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