昼過ぎの自宅滞在率は3割…家に居て寝ている時間と起きてる時間の変移をグラフ化してみる

2011/05/14 12:00

NHK放送文化研究所が2011年2月23日に発表した「2010年国民生活時間調査報告書」は、同研究所が5年毎に定期調査を行っている研究報告の最新版で、日本の社会文化の変遷を推し量る上で役立つデータが多数盛り込まれている。今回はその中から、平日と休日で「どれくらいの人が自宅に居るか」を、寝ている人・起きている人それぞれについて抽出し、グラフ化する(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は2010年10月14日から24日にかけて10歳以上の日本国民を対象に住民基本台帳から層化無作為2段抽出方式によって選ばれた7200人(12人×150地点×4回)を対象にし、配布回収方法によるプリコード方式で行われたもので、有効回答数は4905人。男女比は47.7対52.3、年齢階層比は10代11.8%・20代10.1%・30代15.0%・40代15.0%・50代15.2%・60代16.2%・70歳以上16.7%。なお「行為者」とは指定された行動を行った者、「行為者率」は該当時間幅にその行動を15分以上した人が全体に占める割合を意味する。

また、時間帯の区切りにおける表記は「直前区分からその時間まで」を意味する。例えば「1時30分」なら「1時00分-1時30分」である。

生活の最大拠点は自宅。私物の多くは自宅にあり、会社勤めや学生も、多くの時間を自宅で過ごす。一方で自宅での時間経過には「起きている状態」と「寝ている状態」がある。生活様式の観点において「自宅に居る」場合でも、「起きている」「寝ている」と状態が違えば、出来ることは違ってくる(起きていれば大抵のことは可能だが、寝ていれば睡眠以外の行動は出来ない)。

元データには単なる「睡眠」以外に、「在宅」「起床在宅」の項目・行為者率の値がある。「在宅」のうち「起床在宅」以外は「睡眠在宅」しかあり得ないのだから、「在宅」から「起床在宅」を引けば「睡眠在宅」の値を算出できる。この値と単純な「睡眠」は一致しておらず、「睡眠」には自宅以外での就寝(仕事場などでの仮眠が該当するのだろう)が含まれているのが分かる。今件は「自宅における生活様式を在宅の観点から把握する」のが目的のため、「起床在宅」と独自算出した「睡眠在宅」を用いることになる。

まずは平日、そして日曜の動き。

↑ 平日の在宅行為者率(起床・睡眠別)(※睡眠在宅=在宅-起床在宅で算出)(記載は終了時間)(2010年)
↑ 平日の在宅行為者率(起床・睡眠別)(※睡眠在宅=在宅-起床在宅で算出)(記載は終了時間)(2010年)

↑ 日曜の在宅行為者率(起床・睡眠別)(※睡眠在宅=在宅-起床在宅で算出)(記載は終了時間)(2010年)
↑ 日曜の在宅行為者率(起床・睡眠別)(※睡眠在宅=在宅-起床在宅で算出)(記載は終了時間)(2010年)

休日と比べて平日の在宅行為者、つまり在宅率が低いのは、会社勤めの人や学生が自宅に居ないため。自宅勤務者や主婦、定年退職者、夜間勤務者などは昼間にも在宅していることになるが、3割程度しかいない。そしてそのほとんどは起きている。

自宅には居るが「睡眠在宅」に該当する、つまり寝ている人が増えてくるのは21時半あたりから。若年層や高齢者がこの時間帯から床につくことは【お年寄りは夕食前からずっと、30-40代は午後10時以降…世代・性別で異なる平日夜間のテレビ視聴スタイル】などでも推測されており、それが裏付けられたことになる。

一方平日・日曜のグラフを比較すると、日曜の方が面積、特に青の部分が多い。これはお休みの日は働き人や学生も日中自宅にいる場面が多いことを意味している。特に日曜の夕食時の「起床在宅」は日曜の一日中の中でも、そして平日と比較した上でももっとも高く8割近くを示しており、家族団らんの夕食、そしてその後のリラックスタイムを過ごしている状況が想像できる。

参考までに起床・睡眠も合わせた、「とにかく自宅に居る」を意味する単純在宅行為者率の推移を平日・日曜と重ねた折れ線グラフは次の通りとなる。

↑ 平日・日曜の在宅行為者率(2010年)
↑ 日曜の在宅行為者率(起床・睡眠別)(※睡眠在宅=在宅-起床在宅で算出)(記載は終了時間)(2010年)

日曜の深夜が平日よりほんの少しだけ在宅行為者率が低い点、日曜の在宅率は最低でも半分前後に達する、平日と日曜の在宅率の違いは最大で2割程度など、自宅におけるライフスタイルがかいま見えるようである。



今回のグラフ・値はそれ自身が興味深いものであるが、同時に他の生活・行動様式との関連における検証の材料としても有意義なものとなる。例えば家庭における節電対策・効果を検証する際、待機電力対策のような「放置していても打てる手立て」は別として、その世帯の居住住宅に誰かが居ないと出来ないものも少なくない。それらの効用を試算(目算レベルだが)する時に、特にピークタイムとの兼ね合わせを考える場合に、有意なものとなるはずだ。

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