学生の平均通学時間は1日往復1時間半・地方学生長めの傾向

2011/05/11 12:00

NHK放送文化研究所が2011年2月23日に発表した「2010年国民生活時間調査報告書」は、同研究所が5年毎に定期調査を行っている研究報告の最新版で、日本の社会文化の変遷を推し量る上で役立つデータが多数盛り込まれている。今回はその中から、学生の通学時間に関連する項目にスポットライトをあてることにする(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は2010年10月14日から24日にかけて10歳以上の日本国民を対象に住民基本台帳から層化無作為2段抽出方式によって選ばれた7200人(12人×150地点×4回)を対象にし、配布回収方法によるプリコード方式で行われたもので、有効回答数は4905人。男女比は47.7対52.3、年齢階層比は10代11.8%・20代10.1%・30代15.0%・40代15.0%・50代15.2%・60代16.2%・70歳以上16.7%。なお「行為者」とは指定された行動を行ったもの、「行為者率」は該当時間幅にその行動を15分以上した人が全体に占める割合を意味する。また、今件における時間表記は「時間:分」とする。例えば3時間45分なら「3:45」といった具合。

学生時分は「学校が自宅の隣にあれば遅刻もしなくて済むし、お寝坊だって平気なのに」という妄想を抱いた人も少なくあるまい。しかし現実にはそのような夢の環境で生活している人はごく少数で、大抵は少なからぬ通学時間をかけて学校へ通学することになる。今調査では学生全体の平均通学時間は往復1時間16分。片道40分近くをかけての通学という計算。

↑ 通学時間(平日、往復の合計、行為者平均時間)
↑ 通学時間(平日、往復の合計、行為者平均時間)

元資料では「経年による変化は無い」と解説している。確かに1995年の1時間25分がやや長めのため、単に上下しているように見えるが、2000年以降に限定して見ると高校生、そしてそれが引きずった形で全体平均の通学時間が少しずつ伸びているのが分かる。次回調査(2015年)で引き続き伸びるのなら、「通学時間は増加中」と断じることができるのだが、今は「仮」レベルでの判断しかできない。

これを属性別に見た場合、いくつかの特徴が確認できる。

↑ 通学時間(平日、往復の合計、行為者平均時間)
↑ 通学時間(平日、往復の合計、行為者平均時間)(都市規模別含む、2010年)

小中学生と比べて高校生の通学時間が長いのは、公立小中学校の場合は学区単位での通学となり、自宅近辺での就学が原則となるから。高校ではそれがないため、遠場の学校への就学率も高くなるため、当然通学時間も伸びる。

また都市規模別では大阪圏より東京圏の方が通学時間が長い。東京圏の方が(主に高校における)就学先学校に強いこだわりを持っているのだろうか。そして一般都市区分では「5万(人)未満の市町村」からの通学時間が長いのが確認でき、多少遠への通学でも好み、あるいは良い高校へ通いたいとする気持ちが見えてくる。

あまりに長い時間は生活、学業上の負担となってしまうが、学生生活においては通学時間もまた、貴重で楽しい時間ともいえる(朝のラッシュ時はさすがにまいるが)。自分のライフスタイルに合わせ、有意義な時間として活用してほしいものだ。


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