子供がいる世帯で両親ありは7割足らず…アメリカ合衆国の子供有り世帯における親の現状をグラフ化してみる

2015/02/18 11:00

生物学的には原則として男女の組が無いと子供は生まれ得ないが、子供が居る家族において両親が存在しているとは限らない。死別、離別、あるいは非嫡出子の場合もある。今回は【アメリカ合衆国国勢調査局の「Families and Living Arrangements」項目】の公開値を抽出し、アメリカ合衆国(以後アメリカ)の、18歳未満の子供が居る家族における親のあるなしの状況、変化を確認していくことにする。

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両親がいる親子家族は2400万組、母親のみは860万組、父親のみは250万組


次に示すのはアメリカにおける、18歳未満の子供が居る家族の組数動向。なお家族(Family)は血縁・法律上の婚姻関係を指し、家計や同居の有無は関係しない。類似の言葉として用いられることが多い世帯(HouseHold)は、同一住宅内に居住する人の集合を指す。また今件は「18歳未満の『子供』がいる家族」なので、両親が共におらず祖父母が育てている場合は、祖父母と孫の関係になるので、今件では該当しない。さらに2007年から2008年にかけて調査方法の一部変更が行われたため、数字が一部イレギュラー的な動きを示している場合がある。

↑ アメリカ合衆国における、18歳未満の子供がいる家族の動向(万組)
↑ アメリカ合衆国における、18歳未満の子供がいる家族の動向(万組)

↑ アメリカ合衆国における、18歳未満の子供がいる家族の動向(万組)(2001年-)
↑ アメリカ合衆国における、18歳未満の子供がいる家族の動向(万組)(2001年-)

非嫡出子、特に母親のみの子供が増加していることはアメリカ合衆国国勢調査局に係わる先行記事や、出生率関連の記事で解説済みだが、その実態が今件グラフからも良くわかる。1970年代以降は夫婦が共に居る家族は横ばいのまま推移し、母親のみ、父親のみの家族が増加。特に母親のみの家族は大幅な増加を示している。無論片方の親のみの家族は、非嫡出子以外に死別、離婚によって生じたケースも多分にある。

直近となる2014年では、子供が居る家族3496万組のうち、夫婦が共に居るのは2393万組でしかなく、855万組は母親のみ、247万組は父親のみの家族となっている。他に祖父母が同居している場合もあるだろうが、法的な家族構成において片方の親しかいない親子が約1100万組いる計算になる。

この状況に関して、子供が居る家族の総数に占める比率を算出し、その推移を見たのが次のグラフ。

↑ アメリカ合衆国における、18歳未満の子供がいる家族の動向(比率)
↑ アメリカ合衆国における、18歳未満の子供がいる家族の動向(比率)

↑ アメリカ合衆国における、18歳未満の子供がいる家族の動向(比率)(2001年-)
↑ アメリカ合衆国における、18歳未満の子供がいる家族の動向(比率)(2001年-)

1950年当時は夫婦が共に居る家族が92.6%、どちらか片方しかいない家族は7.4%でしかなかった。それが直近の2014年では夫婦のいる家族は68.5%、母親のみが24.5%、父親のみが7.1%。片親のみの家族が3割を超えている。子供が居る家族の様式がこの半世紀強の間に、大きく変化したことは否めまい。

進行する少人数家族化


良い機会でもあるので、家族における平均的な子供の数の推移も確認しておく。これには単身の家族(と表現するのが妥当か否かはまた別だが)や、18歳以上の(血縁上の)子供もいる場合も含まれるため、平均値が1を割り込むこともありうる。

↑ アメリカ合衆国における、家族の構成タイプ別平均子供(18歳未満)数(人)
↑ アメリカ合衆国における、家族の構成タイプ別平均子供(18歳未満)数(人)

↑ アメリカ合衆国における、家族の構成タイプ別平均子供(18歳未満)数(人)(2001年-)
↑ アメリカ合衆国における、家族の構成タイプ別平均子供(18歳未満)数(人)(2001年-)

晩婚・未婚化が日本同様に進行中で一人身の家族・世帯がアメリカでも増えている、子供を持つ家族でもその数が減少していることは先の別記事でも解説している通りだが、結果として家族の有する平均子供数も漸減する傾向にある。

ただし全体的な少子化、少数家族化、晩婚化が進む一方で、非嫡出子で構成される家族が増加しているため、妻がいない男性・夫がいない女性の平均的な子供数はほぼ横ばい。そのため全体(子供の居る・居ないに関わらず)の平均子供人数はゆるやかな減少に留まっている。



家族は世帯と並び、人が社会生活を営むための最小単位。その構造が大きく変化していることは、社会全体にも小さからぬ変化が生じている、あるいは逆に社会に大きな変化が生じているからこそ、家族の様式も変化を遂げている。アメリカという国はこの半世紀の間に、内面的に小さからぬ変化が生じているのかもしれない。


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