四半期販売台数は全世界で127万台、今期販売目標760万台に対して30%…ニンテンドー3DS販売数動向(2015年度Q2)

2015/10/29 11:00

任天堂(7974)は2015年10月28日、2015年度(2016年3月期、2015年4月から2016年3月)第2四半期決算短信を発表した。売上は前年同期と比べて増加し、営業損益は底上げしたが、経常利益と純利益は前年同期からやや減じる形となった。また本日29日付の経営方針説明会で、3月に参入を発表したスマートフォン向けのゲームの詳細を開示するとし、その内容に注目が集まっている。今回はそれらの業績は脇においておき、現時点で任天堂の主力携帯ゲーム機の座を維持しているニンテンドー3DS(3DS LL、Newニンテンドー3DS(LL)、さらに海外では2DSまで含む。要は3DSファミリー)における販売状況の分析を、今回発表された最新の各種データを基に行っていく。

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全世界で四半期販売台数は127万台、Newシリーズがけん引


データの取得場所の解説や、今記事で対象となる機種(3DSシリーズ)の概要などは一連の記事まとめページ【定期更新記事:ニンテンドー3DS販売動向(任天堂)】で説明しているので、必要な場合はそちらを確認のこと。

今回短信の添付資料で発表された各種データを元に、同機の販売動向をグラフ化したのが次の図。言葉通り積み上げ型のグラフなので、一番上にあるのが直近四半期の値となる。時期が進むに連れて販売台数は波のような動きを示しながら漸減する傾向にあるので、上に行くほど幅は狭くなる。

↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(-2015年9月)
↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(-2015年9月)

現時点で発売開始からの累計販売台数は、全世界で5434万台。直近年度の第4四半期のみならば127万台、今年度累計台数では228万台。今年度開始時に設定されていた、今年度の販売目標760万台は、現時点では変わりはない。

大きく状況を動かす事象が無い限り、第1四半期に続き第2四半期もさほど大きなセールスは期待できない。前四半期よりは盛り上がるものの、年末セールの勢いがつく第3四半期(10-12月)よりは少ないものとなる。今年度もそのパターンが繰り返され、前四半期より値を上乗せしたものの、今一つパッとしない数字に落ち着いている。

「3DSファミリー」の中身だが、1年前までは「日本に限らず世界全体で3DS LLの販売が大きな割合を占めている」といった状況だったが、3四半期前からは新ラインアップとしてNewニンテンドー3DS(LL)が加わったため、トレンドがそれらにシフトしつつある。今四半期では前四半期同様に、ほぼNew 3DS(LL)で占められる形となった。

↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(2015年7月-9月期)
↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(2015年7月-9月期)

海外専用機「2DS」はそれなりに健闘し、今年度累計ではアメリカで9万台、その他地域では8万台との記録が確認できる(端数処理の関係で1万台前後の誤差の可能性あり)。

未達度70.0%…長期的流れと販売目標に対する実績


続いて各種データを四半期(最初の期は発売時期の都合から1年間で仕切り)で区分し、各四半期における3地域の販売数を積み上げた形にしたのが次のグラフ。2011年度第1四半期の不調ぶり(全世界で72万台のみ)、そして値下げ効果と年末商戦効果により2011年度第3四半期が大きなセールスをあげた実態(836万台)、その反動で次四半期が再びセールスを落とした動向など、季節変動と各種販売方針で販売実績が大きく変化する様子が把握できる。また、大まかな流れとしては、年明けは鳴かず飛ばず、その後は少しずつ伸びはじめ、年末セールスで一挙に上昇するパターンが繰り返されている。これは3DSに限った話ではなく、多くのゲームハードに共通するパターン。見方を変えれば、いかにこの年末セール時にセールスを伸ばすかが、ゲームハードにおいては最重要の課題となる。

↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(-2015年9月)(四半期推移)
↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(-2015年9月)(四半期推移)

万台単位での概算ならば、奇しくも今四半期は前年同期と同じ127万台。過去の動向と比べれば、随分と健闘した結果と評価できる。

最終的な2014年度期における販売目標台数(760万台)に対する到達状況を換算したのが次のグラフ。

↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(2015年4月-2016年3月期における目標販売台数760万台に対する達成状況)(2015年9月末時点での同期内販売累計)
↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(2014年5月-2016年3月期における目標販売台数760万台に対する達成状況)(2015年9月末時点での同期内販売累計)

達成率はおおよそ30%。元々目標の多分は年末セールで穴埋めするパターンであり、前年度同期では達成度はわずか18%でしかなかったことを思い返せば、堅調、あるいは目標が妥当だと評価すべきか。



今回発表された四半期決算短信において3DSシリーズに関しては、Newニンテンドー3DSシリーズが堅調な動きを示し、ソフトも多彩なジャンルが評判を集め、amiiboの販売が「強い勢いを保ち、販売は引き続き好調」との表現で説明されるなど、比較的順調な推移を示したことが語られている。

3DSそのものは終了前期の900万台と比べて収縮された販売台数が目標値として掲げられ、その値に変更はなされていない。また、【任天堂とDeNAの業務資本提携とスマホアプリの展開、新ハードNXに関する所感】【任天堂とDeNAの資本業務提携、市場は短期的にはポジティブと判断】でも伝えた通り、これまでの戦略を大きく切り替え、スマートフォンをはじめとしたスマートデバイスへの進出も決めており、それについて「また、スマートデバイス向けゲームアプリの配信開始を予定しています」と言及、冒頭で触れている通り、本日付の説明会で詳細を解説するとしている。

今年は3DSファミリーは、そして任天堂はどの方向へ走り、夢を見せてくれるのだろうか。色々な意味で今年は3DS、そして任天堂の転換点となる年になるかもしれない。本日付の説明会で、その片鱗を垣間見ることができるかもしれない。


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