都道府県別・公的年金などの受給世帯の現状をグラフ化してみる(2016年)(最新)

2016/01/14 11:32

歳を取り規定年齢に達してから受給できる、就業が難しくなった人のための生活の支えとなる年金には、公的年金と私的年金(企業年金や個人年金など)の2種類がある。年金を受給し始めてからも就業を続ける人も少なくないが、多くは公的年金を受け取る年齢に達した時点で、生活費の少なからずを年金が支える形となる。公的年金を受給している人がいる世帯は、単に歳を経た人がいるだけでなく、家計を何らかの形で公的年金でまかなっていることをも意味する。今回は総務省統計局が2015年12月16日に同局公式サイトなどで発表した、【「2014年全国消費実態調査」】のうち、二人以上及び総世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果を元に、都道府県別の公的年金などを受給し、主な収入源としている世帯に関して、世帯ベースにおける現状を確認していく。

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今調査の調査要目は先行記事の【普通乗用車より軽自動車が所有される時代…自動車の車種・世帯種類別普及率をグラフ化してみる(2015年)(最新)】を参照のこと。

次に示すのは都道府県別の、各世帯において「主な」年間収入として選択肢「世帯主の勤め先収入」「世帯主の配偶者の勤め先収入」「その他の世帯員の勤め先収入」「農林漁業収入」「農林漁業以外の事業収入」「内職などの収入」「公的年金・恩給」「親族などからの仕送り金」「家賃・地代収入」「利子・配当金」「企業年金・個人年金」「その他」の中から、「公的年金・恩給」を選んだ世帯の割合。要は生計を立てる上で公的年金などがメインとなっている世帯の比率を表す。なお恩給に関しては【恩給Q&A(総務省)】にある通り、公務員共済制度の成立・移行に至る前の、公務員や旧軍人に対する国家的保障制度。大よそ太平洋戦争中に亡くなった方の遺族などが該当する。

↑ 公的年金・恩給需給世帯率(2014年、総世帯)
↑ 公的年金・恩給需給世帯率(2014年、総世帯)

「主に」であることから、公的年金を受給しながらも就労収入の方が多い人、私的年金の方が受給額が多くそちらを回答した人も十分あり得るので、単に公的年金を受給している世帯としては、もう少し数字的には上乗せされる。他方、家計のやりくりに関する記事で繰り返し解説しているが、(公的)年金受給世帯が受給された年金だけで生活しているケースはごく少数で、多分は就労収入や、蓄財の切り崩しで暮らしている。

今数字は大よそ高齢者世帯が多いだけでなく、いわゆる年金生活者の割合が多い都道府県を把握できることになる。全国平均では29.7%、最大値は広島の40.7%、次いで香川の37.8%。最小値は東京の25.4%、次いで滋賀の25.7%。地域別傾向としては関東から中日本では比較的低めで、北日本や西日本でいくぶん高めの値が出ている。

今値はあくまでも各都道府県の全世帯数に占める公的年金・恩給が年収のメインとなる世帯の割合。そこでもう一つの指標として、概算ではあるが世帯数を算出したのが次のグラフ。

↑ 公的年金・恩給需給世帯率(2014年、総世帯、概算、万世帯)
↑ 公的年金・恩給需給世帯率(2014年、総世帯、概算、万世帯)

年金絡みの専用調査では無いためあくまでも概算とした上で。もっとも世帯数が多いのは東京の156万世帯。次いで大阪の111万世帯。全世帯比率では低くとも、世帯数そのものが大きいため、絶対数では高い値が出てしまう。ちなみに全世帯数は1536万世帯(繰り返しになるが概算値、かつ公的年金を主な収入源としている世帯)。

突出した地域を見ると、北海道は別として、東京を中心とした関東近辺、愛知、大阪や兵庫、そして福岡といった人口密集地帯に偏在しているのが分かる。単に人口密集地に多いのではなく、密集地帯により集中する形となっている。

もっとも、この状況も理解できなくはない。人口密集地帯の方が商用地としても有益で、当然各種商業施設も集まる。インフラも整備され、人の巡りが良くなれば、公的機関や医療福祉施設も充実する。そのような住みやすい場所に、行動距離が短い高齢者世帯が集まるのも道理というものだ。


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