あの夫婦世帯の年収は…? 二人以上世帯の世帯主年齢階層別・年収動向をグラフ化してみる(2016年)(最新)

2016/01/04 11:18

総務省統計局が2015年12月16日に同局公式サイトなどにおいて発表した、【「2014年全国消費実態調査」】のうち、二人以上の世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果には、多種多様な調査結果の値が収録されている。今回はその公開値を元に、二人以上世帯(原則夫婦世帯。定義では「住居及び生計を共にしている二人以上の人の集まり」とあるので、母子世帯・父子世帯も含む。また勤労者世帯以外に年金生活者世帯なども含む)における、世帯主の年齢別による年収動向を確認していくことにする。

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今調査の調査要目は先行する記事の【普通乗用車より軽自動車が所有される時代…自動車の車種・世帯種類別普及率をグラフ化してみる(2015年)(最新)】内の説明を参照のこと。

今回確認するのは、二人以上世帯において、その世帯主の年齢で仕切り分けした上で、その世帯主の年収がどれほどの額なのか、その割合を計算したもの。平均額では無いことから、年収の分散度合いを推し量ることができる。

一方、今件はあくまでも世帯主の収入であり、配偶者や子供が家計に計上する収入は含まれていない、つまり世帯全体の年収では無いことに注意する必要がある。年金生活者世帯はともかく、勤労者世帯の多分が共働き状態な昨今では、世帯単位の平均的な年収は、もう少し底上げされている。

まずは各年齢階層における構成比率。例えば30歳未満では200万円未満の層が6.3%と出ているが、これは「二人以上世帯のうち世帯主が30歳未満の世帯においては、そのうち6.3%の世帯の世帯主の年収は200万円未満である」ことを意味する。

↑ 二人以上世帯・世帯主年齢階層別・年収構成比率(2014年)
↑ 二人以上世帯・世帯主年齢階層別・年収構成比率(2014年)

【世帯当たりの平均所得金額推移をグラフ化してみる】にもある通り、「国民生活基礎調査の概況」では世帯平均年収は約530万円、中央値は415万円。ただしこれには一人世帯なども含まれる一方で、配偶者の稼ぎも合わせた世帯所得であるため、今件とはあまり比較にならない。大よそ低収入ほど濃い赤系統、高収入ほど濃い青系統で着色しており、40代から50代で一番世帯主の年収が高くなる実態が確認できる。

30歳未満では年収300万円台までの世帯が4割超え、400万円台までなら6割に達する。しかし50代ではそれぞれ1割強・2割強でしかない。世帯主の就業先での勤続年数の積み上げや地位向上による年収アップなどが主要因ではあるが、金銭周りの差異の大きさが改めて実感できる。

なお60代以降世帯の年収が若年層同様、あるいはそれ以上に低めとなっているが、これは収入部分の多分において年金が該当する。そして生活費にはこの年収以外に資産の切り崩しが充当されるため、若年層世帯とは実生活の金銭面での状況は異なることを補足しておく。

他方これを各年齢階層の世帯数比率では無く、実世帯数(実調査結果による世帯数をもとに、労働力調査ベースの抽出率で調整した後の値のため、ほぼ実世帯数動向となる)で積み上げた結果が次のグラフ。30歳未満世帯が少なすぎて数字がつぶれてしまったため、別途グラフを生成している。

↑ 二人以上世帯・世帯主年齢階層別・年収構成比(万世帯、2014年)
↑ 二人以上世帯・世帯主年齢階層別・年収構成比(万世帯、2014年)

↑ 二人以上世帯・世帯主年齢階層別・年収構成比(万世帯、2014年、30歳未満抽出)
↑ 二人以上世帯・世帯主年齢階層別・年収構成比(万世帯、2014年、30歳未満抽出)

無論今件は二人以上世帯の世帯数のみの計上で(単身世帯の統計値では今件の同様項目において、抽出率調整による概算実世帯数が公開値としては存在しない)、世間にはこの他に単身世帯があり、そして若年層、とりわけ30歳未満では単身世帯数が多い。それを差し引いても、この世帯数がそのまま各方面への意見力となることを考えれば、高齢層の低年収層(繰り返しになるが実生活費とイコールでは無い)の意見が声高に聞かれるのも無理は無い気がする。

概算だが例えば、30代までの二人以上総世帯数は500万世帯足らず(73.1+409.8=482.9万世帯)。それに対して70歳以上世帯の300万円台までの世帯数でも、ほぼ肩を並べてしまう(68.4+152.4+231.1=451.9万世帯)。行政施策の参考とされるさまざまな意識調査の際の回答率が、押し並べて高齢者ほど高い実情を考慮すれば、所得・収入に係わる行政動向の事情も、色々と推し量れる次第ではある。


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