現金払いがまだ大半…二人以上世帯の世代別電子マネー利用状態をグラフ化してみる

2011/11/01 07:00

総務省統計局が同局公式サイトにおいて2010年12月24日に公開した【「2009年全国消費実態調査」】のうち、【二人以上の世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果】では、二人以上の世帯(住居や生計を共にしている二人以上の集合)の日常生活を金銭面から確認が可能な、多種多様のデータが盛り込まれている。このデータ群と大本の詳細データ(データベースから抽出)を元に今回は「二人以上世帯における電子マネーの利用性向」を確認することにした。いわば【一人身生活で電子マネーはどこまで使われている? 単身世帯における世代別電子マネーの利用状態をグラフ化してみる】の二人以上世帯版という次第である。

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「全国消費実態調査」の詳細は2011年10月25日に公開した【やはり食品はスーパーが頼り……世帯主世代毎の二人以上世帯における食品・教養娯楽品の購入先をグラフ化してみる】にて記載済み。そちらを参考にしてほしい。

「概要」資料には「表V-12 購入形態別支出の推移(二人以上の世帯)」にて、消費支出の支出(=購入)形態の推移を直近2009年、そして2004年・1999年の3回分に渡り掲載している。消費支出のうちどれだけを「現金」で払ったのか、それとも「クレジットカードや月賦払い」したのか、さらには2009年に限り「電子マネー」を使ったのかが載っている(2004年以前は電子マネーの普及状態をかんがみ、項目化されていない)。

↑ 消費支出における支払い方法(二人以上世帯、月次)(円)
↑ 消費支出における支払い方法(二人以上世帯、月次)(円)

↑ 消費支出における支払い方法(二人以上世帯、月次)(円)(総額比)
↑ 消費支出における支払い方法(二人以上世帯、月次)(円)(総額比)

消費支出全体は減退傾向にあるが、一方でクレカなどの利用額は増加中。結果として消費支出に占めるクレカなどの利用率は増加の傾向にある。電子マネーは2009年から計測を始めたが、金額はわずかに1224円(月次)。比率にして0.4%でしかない。

この「0.4%」はあくまでも世帯主年齢を問わず、二人以上世帯全体の値。単身世帯同様、世帯主の年齢が若年-中堅の方が金額・割合共に高いのでは、という推測が成り立つが、「概要」資料に該当する数字は見当たらない。そこでe-Statの詳細データから「平成21年全国消費実態調査」「全国」「品目編」「報告書掲載表」「二人以上の世帯」「3.年間収入五分位階級・世帯主の年齢階級,購入形態,品目別1世帯当たり1か月間の支出」「二人以上の世帯・勤労者世帯その1」とたどり、該当するデータを取得した上で生成したのが次のグラフ。

↑ 世帯主年齢階層別・消費支出における支払い方法 (2009年、二人以上世帯、月次)(円)
↑ 世帯主年齢階層別・消費支出における支払い方法 (2009年、二人以上世帯、月次)(円)

↑ 世帯主年齢階層別・消費支出における支払い方法 (2009年、二人以上世帯、月次)(円)(総額比)
↑ 世帯主年齢階層別・消費支出における支払い方法 (2009年、二人以上世帯、月次)(円)(総額比)

金額としては電子マネーの月次利用額は40代世帯がもっと高く1704円、次いで30代世帯が1505円、30歳未満世帯の1356円の順。ただし消費支出全体額が50代を最大値とし、その両区分で漸次減少しているため、各世代の消費支出に占める電子マネーの利用率は30歳未満が最大値の0.57%、次いで30代0.55%、40代0.37%……と、若年層から高齢層にかけてキレイに利用率が減少していく形となっている。

また単身世帯同様、高齢者は月賦・掛け買いも好まないのか、現金払いの割合が高くなるのも確認できる。電子マネーとは別だが、これも留意すべき傾向だろう。



今後の動向だが、携帯電話が社会生活の上で欠かせない存在となり、それと連動する形で電子マネーの利用が増加している以上、利用額・利用率が増えることこそあれ、減る可能性は無いものと考えて間違いない。もっとも世代別の利用増加率の違いは生じ得る。携帯電話同様、「デジタルデバイド」が、電子マネーにおいても発生するのは、容易に想定できよう。

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