年収ピークは50代、では貯蓄は?…二人以上世帯の平均年収や貯蓄高をグラフ化してみる

2011/10/29 06:00

2010年12月24日に総務省統計局は【「2009年全国消費実態調査」】の中で、【二人以上の世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果】の結果を公表した。これは二人以上の世帯(住居や生計を共にしている二人以上の集団)の日常生活を金銭の上から確認できる資料・データが多数盛り込まれている。今回はその中から、二人以上世帯における平均年収や貯蓄高に関してグラフ化を行う。要は【若者の貯蓄は男性200万・女性150万円…? 一人暮らしの平均年収や貯蓄高をグラフ化してみる】の二人以上世帯版という次第であるむ。

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「全国消費実態調査」の詳細に関しては10月25日に公開した記事【やはり食品はスーパーが頼り……世帯主世代毎の二人以上世帯における食品・教養娯楽品の購入先をグラフ化してみる】にて解説済み。そちらで確認してほしい。

今回抽出・グラフ化するデータは、「表III-1 世帯主の年齢階級別年間収入及び貯蓄・負債現在高の推移(二人以上の世帯)」。お金周りについては色々と(他の世帯のことが)気になるところも多いはずだ。世帯主の年齢階層別に現在の平均貯蓄高、平均年収、そしてそれら二つから算出できる平均貯蓄年収比(年収何年分の貯蓄が出来ているか)をグラフ化したのが次の図。

↑ 世帯主年齢階級別貯蓄現在高及び年間収入(二人以上世帯、2009年)(万円)
↑ 世帯主年齢階級別貯蓄現在高及び年間収入(二人以上世帯、2009年)(万円)

年収は世帯主年齢と共に上昇し、50代がピークとなる。60代に入ると早期定年組も含めて定年退職することもあり、減少。70歳以上は年金やその他の収入で、実額の世帯収入は世帯主年齢が30歳未満とほぼ同等となる。

貯蓄が年収分を超えるのは、世帯年齢が30代に入ってから。もっとも50代までは漸増のレベルでしか無く、60代に入るとようやく大きな伸びを見せる。これは一つに「住宅ローンの支払いで貯蓄がしにくい」、もう一つは「60代に入ると退職金で収入が大きく上乗せされる」のが要因。もっとも高齢世帯においては、年収が若年世帯と比べると減少しているのも「貯蓄年収比」が大きく跳ね上がる一因となっているのは否めない。

また単身世帯と比べると、年収は単身世帯の方が少ないこともあるが、「貯蓄年収比」が低めなのが見て取れる。一方定年退職後の期間を見ると二人以上世帯では「貯蓄年収比」が増加を続けているのに対し、単身世帯では大きく減っており、「老後生活における二人以上世帯の、金銭面での安定感」を再認識させる動きが確認できる。

さて元データには直近調査の2009年分以外に、1984年以降5年おきの「全国消費実態調査」における調査結果も併記されている。そこで世帯主の世代別に、貯蓄年収比を計算し、その推移をグラフに落としてみることにした。

↑ 世帯主年齢階級別貯蓄年収比推移(1984-2009年)
↑ 世帯主年齢階級別貯蓄年収比推移(1984-2009年)

年間収入は1999年以降額面上は漸減しているものの、その減少率よりも貯蓄額減少率が低いため、結果的に貯蓄年収比は横ばい-やや増加というトレンドがこの15年ほどの動向。しかし良く見ると、

・40代までは横ばい、あるいは漸減
・50代以降は漸増(一部横ばい)
・1894年から1989年にかけては大きな伸び、特に50代以上は著しい増加

が確認できる。上二つは世代間の収入格差、そして最後の一つはバブル時代における収入の増加が要因。とりわけバブル時代では(詳しくは別記事で触れるが)住宅・土地のための負債額も100万円単位で増加しており、住宅購入者が増加したのと共に、住宅市場の相場が跳ね上がったことが分かる。つくづく1980年代のバブル時代のすさまじさを再確認できる次第だ。

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