小中学校のクラス人数推移をグラフ化してみる(2015年)

2015/01/03 13:00

かつて学生だった人達において、自分自身が小中学校に通っていたころを思い出して欲しいのだが、1クラスの人数はどれ位だっただろうか。恐らくは30人から40人、あるいは50人位のクラス人数を経験した人もいるかもしれない。しかし昨今ではクラス構成人数は大いに減少し、20人台から30人台が普通。子供を有する保護者の立場にある人は、その子供から実情を知っているので当たり前の話でしかないが、知る機会が無い人には驚きの内容といえる。今回はその「小学校・中学校の1クラスあたりの平均人数の推移」について、文部科学省など公的機関のデータを基に、現状を探っていく。

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データ取得元は文部科学省が毎年調査発表している【学校基本調査】。ただし専用ページでの掲載分は数年分しかなく、長期的データを確認するには物足りない。そこで総務省統計局の【e-Stat】から「学校基本調査」を経由し、毎年の統計結果から「初等中等教育機関・専修学校・各種学校」「学校調査・学校通信教育調査」、そして「小学校」「中学校」を選び、必要なデータ(収容人員別学級数)を抽出していく。e-Statでは2002年以降の値が取得できるので、それらのデータを活用する。

まずは直近データについて。記事執筆時点では2013年度の値が最新となっている(2014年12月19日に確定報が出て、2014年度分が更新された)。これについて小学校・中学校それぞれの人数階層別学級数比率をグラフ化する。

↑ 小学校収容人員別学級数率(全体比、2014年度)
↑ 小学校収容人員別学級数率(全体比、2014年度)

↑ 中学校収容人員別学級数率(全体比、2014年度)
↑ 中学校収容人員別学級数率(全体比、2014年度)

小学校は26-35人がボリュームゾーン、中学校は31-40人がボリュームゾーンとなっている。また「0.0%」という区分もあるが、これはあくまでも計算上の話。例えば小学校はともかく中学校では50人以上のクラスも複数存在する(小学校では46人クラスが最大)。一方、7人以下のクラスも少なからず見受けられるが、これは僻地や離島などにおける小中学校が主に該当すると考えてよい。

そして平均人数だが、各人数区分の中央値(7人以下は6人、50人以上は51人とする)を元に当方で独自に算出したのが次のグラフ。縦軸の最小値がゼロでないことに注意して見てほしいが、見事なまでに漸減している。

↑ 小学校平均収容人員数(人)
↑ 小学校平均収容人員数(人)

↑ 中学校平均収容人員数(人)
↑ 中学校平均収容人員数(人)

直近データ(2014年度分)では小学校24.51人・中学校28.80人との値が出ている。そして約10年の間に2人から3人ほど減った計算になる。

クラス人数の多い少ないは、色々な問題と密接に関係する。いわゆる「授業妨害」を起す生徒に対処するためには(個々の生徒、そしてその保護者の素質によるところが大きいものの)、人数が少ない方が良いとする考えが一般的。また、その他の指導面でも生徒数が多いと、注意が行き届かないリスクが高まる。一方で少人数単位のグループを想像すれば容易に分かるのだが、クラスあたりの人数が少なくなると、一集団としての柔軟性に欠け、クラス単位での団結性が弱まる、個々の子供が孤立しやすくなるリスクが生じる。

なお現状においては文部科学省では教育環境の改善のため「少人数学級の実現」を学校教育の改善課題の一つとして掲げており、【同省の専用ページ(少人数学級の実現 > 基礎資料集 > 学級編制・教職員定数改善等に関する基礎資料)】では多種多様な資料や指針を確認できる。今後さらにクラス人数は漸減を続けることは容易に想像ができる。

現状では少子化傾向、教育環境を整備し国際水準に合わせるため、クラスあたりの人数が減少する傾向にある。それによって生じるプラス・マイナス両面を注意深く見守らねばならない。


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