やはり食品はスーパーが頼り……世帯主世代毎の二人以上世帯における食品・教養娯楽品の購入先をグラフ化してみる

2011/10/25 06:00

総務省統計局は2010年12月24日、【「2009年全国消費実態調査」】のうち、【二人以上の世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果】を発表した。二人以上の世帯(住居や生計を共にしている二人以上の集まり)の日常生活を金銭面から推し量れる、貴重な資料・データが多数盛り込まれている。このデータ群の中から、今回は日常生活で買われる数々の商品の中のうち「食品(食料費)」「教養娯楽費」の2項目にスポットライトを当て、二人以上世帯がどのタイプの店でよく購入しているかについて、世帯主の世代別に区分してグラフ化してみることにする。要は【一人身生活、食品は世代を超えてスーパーが頼り…世代毎の一人暮らしにおける食品・教養娯楽品の購入先をグラフ化してみる】の二人以上世帯版という次第である。

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「全国消費実態調査」とは国民生活の実態について家計の収支及び貯蓄・負債、耐久消費財、住宅・宅地などの家計資産を総合的に調査し、全国及び地域別の世帯の消費・所得・資産に係る水準、構造、分布などを明らかにすることを目的とした調査。5年ごとに行われているもので、今回発表された2009年分は11回目にあたる。

今回抽出・グラフ化するデータは、「表V-11 世帯主の年齢階級,費目別支出金額の購入先別割合(二人以上の世帯)-平成21年-」。ここから「食料(=食品)」「教養娯楽」の2項目のデータを抽出。世帯主の年齢階層別に区切り、どのタイプの店でどれだけの額を支払い買物しているかをグラフ化する。例えば「食品」で「世帯主30歳未満」を見ると「スーパー」は64.2%となっている。これは平均的な世帯主30歳未満の二人以上世帯において、1か月に1万円食料品を購入するとしたら、そのうち6110円はスーパーで調達していることを意味している。また購入先区分のうち「百貨店」は【百貨店 衣料品客離れていく 行き着く先はモールとネットに】の文末で説明している通り、事実上デパートと同じもの。

まずは食品。

↑ 年齢階級の消費支出金額購入先割合(食品・二人以上世帯世帯)
↑ 年齢階級の消費支出金額購入先割合(食品・二人以上世帯世帯)

すべての階層で「スーパー」が最大値を占めている。注目すべきは比率の変化で、単身世帯では「年齢が上がるほど増加する傾向」だったのが、二人以上世帯では「若年層ほど高い値」を示していること。

その他主な動きをまとめると、

・「スーパー」は若年世帯ほど、「一般小売店」は高齢世帯ほど多用する。そして二つを合わせるとどの世帯もほぼ同じ割合になる。
・「コンビニ」「ディスカウントストア・量販店」利用割合は若年世帯の方が高い。しかしそれでも1割にも届かない。
・「百貨店(=デパート→デパ地下食品街)」利用率は高齢世帯の方が高い。
・通販はネット、ネット以外共に低調。

という具合。高齢世帯ほど「一般小売店」「百貨店」のような、比較的古い販売スタイルの購入先割合が高くなるのは、やはり「昔からの馴染み」を使い続けているからだろうか。また全般的に単身世帯と比べて「コンビニ」での購入割合が低いのは、まとまった量を購入するのには(量的だけでなく金額的にも)不向きなことが理由として考えられる。

続いて教養娯楽。区分を解説する【収支項目分類表(PDF)】によれば家電製品やゲーム・音楽周り、ペット周辺、書籍や新聞などの紙媒体、各種通信費などが該当する。

↑ 年齢階級・性別の消費支出金額購入先割合(教養娯楽・単身世帯)
↑ 年齢階級・性別の消費支出金額購入先割合(教養娯楽・単身世帯)

「食品」では「スーパー」がすべての階層で最大値を見せていたが、「教養娯楽」では「一般小売店」と「ディスカウントストア・量販店」が競り合う方となっている。世帯主世代別に見ると30代でややイレギュラーな動きを見せるが、大体次のような傾向が確認できる。

・世代の上昇と共に「一般小売店」の利用割合が増加。馴染みの店での購入率が上がるのか。
・若年世代の方が「ディスカウントストア・量販店」の割合は高い。金額、一括購入性など効率重視。
・「ネット通販」は単身世帯と比べて非常に少なく、最大値を示す30代でも1割に届かない。

30代世帯で「ディスカウントストア・量販店」「ネット通販」が最大値を占めるのは、乳幼児の子育ての際に何かと物入りになり、少しでも安いものを求めようとする動きが活発化するからなのかもしれない。それでも「ネット通販」の割合が単身世帯と比べて随分と低いのは、「世帯全体のためのの買物」であり「世帯構成員個人のプライベートな買物」ではないため、個人の趣味的アイテムの購入が難しいという理由が多分に考えられよう。



単身世帯の場合は「食品はスーパー」「教養娯楽品は一般小売店やディスカウントストア」というパターンが定番だった。一方二人以上世帯になると「食品は(単身世帯以上に)スーパー」「教養娯楽品は(単身世帯以上に)一般小売店やディスカウントストア」と、単身世帯以上に特定ルートへの傾注化が確認できる。以前単身世帯で「とはいえ、大勢にはさほど(二人以上世帯は単身世帯と大きな)変化はないだろう」と言及したが、それが確かめられたことになる。

また、単身世帯・二人以上世帯双方を見渡すと、いずれの世帯構成でも「食品」部門においてほぼすべての区分で「スーパー」が、過半数の割合を占めるているのが再確認できる。「スーパー」の重要性、世帯を支える存在感を改めて理解できよう。

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