大よそ地域・住宅規模を問わずに下げの動き…賃貸住宅の成約家賃動向をグラフ化してみる(2015年6月発表分)

2015/06/27 10:00

賃貸住宅の管理会社で構成される協会「日本賃貸住宅管理協会」では半年ごとに同協会公式サイトにて、【賃貸住宅景況感調査日管協短観】を更新・公開している。その最新版「賃貸住宅景況感調査日管協短観・2014年度下期(2014年10月から2015年3月)」が2015年6月15日付で公開された。今回はこの公開値などを基に、賃貸住宅管理会社が管理する物件で賃貸契約が成約した際の、家賃の動向について状況の確認をしていくことにする。

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各種調査要項などに関しては先行する記事【メディア別賃貸住宅業者への反応の変化をグラフ化してみる】にて記載済み。そちらで確認してほしい。

賃貸物件を間取りで「1R(ワンルーム)-1DK(1部屋+ダイニング+台所)」「1L(リビング)DK-2DK」「2LDK-」の3タイプに区分。それぞれの物件で個々の管理会社における成約時の家賃が「前年同期」(今回ならば2013年下期)と比べてどのように変化したかを尋ねた結果が次のグラフ。全体的には「増加」よりも「減少」回答者が多く、1/3近い値を示している。

↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(全国)(2014年度下期、前年同期比)
↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(全国)(2014年度下期、前年同期比)

個々の管理会社で賃料が増加、つまり上がった状態で契約した事例が前年同期と比べて多数を占めたとの回答は20.0%。減少回答は32.4%を占め、流れとしては家賃の下落現象が見受けられる。元の資料では「変化なしが約5割」と安定感を表しているが、後述するDI値はマイナス圏にあることも合わせ、需給の観点では賃貸住宅の供給過多による値下げ傾向が続いていることが分かる。見方を変えれば「借り手優勢市場」。

間取り別では中堅どころがいくぶん大人しく、小型・大型の間取りで大きな減少ぶりが見られる。もっともすべての大きさ区分において、前半期と比べるとDIの値はマイナスが小さくなった、つまり状況の改善(家賃下落の動きの収束化)が見られる。

これを首都圏・関西圏・その他地域に対象領域を区分し、それぞれの圏限定で値を確認したのが次のグラフ。

↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(首都圏)(2014年度下期、前年同期比)
↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(首都圏)(2014年度下期、前年同期比)

↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(関西圏)(2014年度下期、前年同期比)
↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(関西圏)(2014年度下期、前年同期比)

↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(その他)(2014年度下期、前年同期比)
↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(その他)(2014年度下期、前年同期比)

緑よりもオレンジ部分の面積が大きい、つまり「家賃増加」よりも「家賃減少」とする回答が多く、家賃の下落が起きていることには違いない。

部屋の間取り別では関西圏をのぞけば小型物件ほど二極化が進み、関西圏では中型物件がむしろ家賃の上昇派が多い結果が出ている。関西圏では他の項目でも首都圏、およびその他地域とは異なる傾向を示しているが、家賃動向でもその流れに違いは無いようだ。

これらの動きを分かりやすくするため、DI値(「増加」から「減少」を差し引いた値)を算出したのが次のグラフ。参考までに前半期で算出した値も同時に掲載しておく。

↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(DI値)(2014年度下期、前年同期比)
↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(DI値)(2014年度下期、前年同期比)

↑ (参考)賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(DI値)(2014年度上期、前年同期比)
↑ (参考)賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(DI値)(2014年度上期、前年同期比)

関西圏で1LDK-2DKが大きくプラスを示しているが、それ以外はすべてマイナス。その他の間取りも関西圏は他と比べて穏やか。一方、首都圏では中堅以外の間取りにおける下げ幅が大きなものとなっている。

一方、前半期と比べるとマイナスが多分を占める状況に違いは無いものの、下げ幅は縮小されている。上記の説明の通り、家賃下落の動きの収束化の動きが起きていることが分かる。

しかしながらほとんどの物件で賃料が下げ傾向にあるのには違いない。需給問題を考慮すれば、今しばらくは下げ基調は続くことだろう。


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