国際情勢への注目は高いままだがさらに下落、自動車業種への注目が集まる…野村證券、2015年11月分の個人投資家動向発表

2015/11/14 12:00

野村ホールディングス(8604)のグループ会社野村證券の一部門である「グローバル・リサーチ本部」は2015年11月13日、個人投資家の投資動向アンケート調査における結果報告書「ノムラ個人投資家サーベイ」の最新版(2015年10月分)を公開・発表した(【野村證券リリース一覧ページ】)。その内容によれば今後3か月後の株価見通しを調査対象母集団に尋ねた結果で算出される「ノムラ個人市場観指数」は、先月から転じる形で上昇し、52.0を示すこととなった。株価の先行きに関しては「大規模な上昇」を見込む意見が先月と比べ大きく減少し、代わりに「中規模な上昇」「小規模な上昇」の意見が大きく増えている。

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今調査は1000件を対象に(有効回答数が1000件に達した時点で締切)2015年11月2日から11月4日に行われたもので、男女比は84.2対15.8。年齢層は60代以上がもっとも多く37.6%、次いで50代が31.8%、40代が22.5%など。金融資産額は1000万円-3000万円が一番層が厚く29.7%、500万円-1000万円が17.9%、5000万円以上が14.2%と続いている。回答者の投資経験年数は20年以上が最高比率で34.8%、次いで10-20年未満が33.7%、5年から10年未満が23.0%と続いている。比較的長期間投資に携わってきた人が多い。

投資に対して重要視する点は、おおむね長期投資が最大値で49.0%と5割近くでもっとも多い。ついで配当や株主優待が23.7%と1/4近く。短中期間の売買に伴う売却益より、配当収入や優待確保などの中長期的な安定感を求める投資方針が多勢(約7割)を占めている。

詳細はレポートで確認してほしいが、概要的には次の通り。

・3か月後の株価見通しを示す投資指数は51.8ポイント。前回からは3.0ポイントの上昇。前月の下落からの転じる方向性の動き。この時期、日経平均株価は前月比で680円近くの上昇を示していたが、さらなる上昇を予想する人は前回月と比べると増えている。勢いを感じているのだろうか。

・3か月後の日経平均株価の上昇を見込む比率は合計で75.9%。前月分の74.4%からは1.5%ポイントの上昇。こちらも投資指数同様に小さい幅ではあるが増加している。「2000円以上上昇」の回答率が前月からさらに大きく減り、ほぼ同じ分が「2000円程度上昇」「1000円程度上昇」の増加として分散する形で表れている。一方、「2000円程度の下落」が大きく減ったが、その分「1000円程度下落」は増えている。

・市場に影響を与え得る要因としては「国際情勢」が最大値を示したが、先月からは10.9%ポイントの下落。その分、「為替動向」や「国内企業業績」「国内金利動向」などが大きく伸びている。

・魅力的な業種は「自動車」「医薬品」「金融」の順で、ここまでがDIではプラスかゼロ。そして「通信」「運輸・公共」「消費」「資本財・その他」「電気機器・精密機器」「素材」はマイナス圏。「自動車」が10.0ポイントもの増加を示し、一躍トップに躍り出ている。欧州での某社による事案発生で影響が生じたのかもしれない。

・ドル円相場に対する見通しは大きな変化はないものの、「円安ドル高」派が減り、「円高ドル安」派が増えている。

・通貨への投資魅力は「アメリカドル」が最上位で、「日本円」「オーストラリアドル」が続く。「カナダドル」「イギリスポンド」が大きくそれらに後れを取るもDI値ではギリギリプラスで、それ以外はマイナス。「中国元」は相変わらず大幅なマイナスで今回月はマイナス56.5をつけている。

・もっとも注目を集めた金融商品は「国内株式」。次いで「預貯金」「国内投資信託」。この順位は先月から変化なし。DI値も大きな変化は見られないが、「国内投資信託」がいくぶん値を下げている。

気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」、つまり調査対象母集団における個人投資家が購入したいと考えている銘柄は、鉄板銘柄ともいえるトヨタ自動車(7203)がトップに。この鉄板ぶりは過度の円高の時期に同社株式が低迷した一時期をのぞけば、まさにダイヤモンドのごとし。

1位……トヨタ自動車(7203)
2位……イオン(8267)
3位……ソニー(6758)
4位……武田薬品工業(4502)
5位……ゆうちょ銀行(7182)

鉄板のトヨタ自動車は別として、第二位のイオンも前回に続く形で同一ポジションを確保している。また武田薬品工業も先月から続く上位入り。今回月では先日上場を果たしたばかりの郵政銘柄のうち、ゆうちょ銀行が第五位、日本郵政(6178)が第八位についているのが目に留まる。かんぽ生命保険(7181)は上位陣からは確認ができない。手堅いイメージがあり中長期保有スタイルの投資家には好まれるタイプであることから、今後これら郵政三銘柄がどのような動きを示すのかがポイントといえよう。



中東からヨーロッパにかけての国際情勢の不安定感は相変わらずで、先ほどフランスでも大きな騒動があったことから、今後「国際情勢」の値が再び上昇していく可能性は多分にある。一方で東南アジア方面も情勢的には不安定感は否めず、何らかのきっかけで大きな動きが生じる可能性は少なからず存在する。

日経平均株価の動向としては、夏の中国懸念で2万円を割り込んでからは、少しずつ回復を見せているものの、大きな戻しにはまだ遠い。例年ならばこれから年末にかけてそれなりの株価上昇を示すことになり、昨今の動向はほぼその動きに準じているのだが、今後もその思惑通りに株価は推移するだろうか。日経平均株価が目安となる2万円台へ手が届けば、雰囲気も随分と変わるのだが。


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