携帯・固定電話の1日あたりの通話回数と1通話の通話時間をグラフ化してみる(2014年)

2014/12/02 15:00

総務省が2014年11月28日に発表した、2013年度(2013年4月1日-2014年3月31日)における固定電話や携帯電話などによる音声通信の利用状況に関する調査結果【通信量からみた我が国の通信利用状-平成25年度における利用状況-】の各値を基に、日本における電話を使った通話の動向を複数の切り口から確認した。今回はそれらとは別の視点から、音声通話の現状と、そこに至るまでの変遷を見ていくことにする。具体的には加入電話(いわゆる固定電話)と携帯電話に限定した、通信回数や通信時間の推移である。

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「通信量からみた我が国の通信利用状況」では直近2013年度分を含め数年分の音声通信における「1契約1日あたりの平均通信回数」「1通信あたり平均通信時間」が記載されている。報告書単体では数年分までしかさかのぼれないが、報告書のバックナンバーを探り、同一様式の値が確認できる過去の分までデータを抽出し、グラフを生成する。

まずは「1契約1日あたり平均通信回数」。要は1契約単位で、1日あたり何回音声通話が行われているか。もっとも古い記録の1994年度では加入電話が3.9回、携帯電話が2.3回。それが何度かの上下を見せながら漸減し、直近の2013年度ではそれぞれ1.6回・1.0回にまで減ってしまう。

↑ 1契約1日あたり平均通信回数
↑ 1契約1日あたり平均通信回数

【電話による通話回数の推移をグラフ化してみる】では携帯電話・PHSの全体としての通話利用回数が減りつつあると言及したが、1契約あたりではすでに今世紀に入ってから減少を続けている。要は1契約あたりの回数は減り続けたものの、契約数そのものの増加により、総通信回数は増え続けていたことになる。また契約数が増えて1人2台持ちの事例も増加し、その分1契約単位での回数が減ったのも一因(2台の携帯電話を「同時に」使う人は滅多にいない)。また今世紀に入ってからはインターネットの普及で電子メールやSMS、各ソーシャルメディアやチャットツールに意志疎通手段が移りつつあるのも影響として大きい。

1通信、つまり1回の通話による時間の長さはどうだろうか。通話単位、さらには1日単位での通信時間を算出したのが次のグラフ。

↑ 1通信当たり通信時間(分:秒)
↑ 1通信当たり通信時間(分:秒)

↑ 1契約1日あたり平均通信時間(分:秒)
↑ 1契約1日あたり平均通信時間(分:秒)

「電話による通話時間の推移をグラフ化してみる」で携帯電話の総通信時間が2011年度から減少に転じているとの実態を確認した。しかし1通信あたりの通信時間では上下を繰り返しながら漸増、ここ数年では横ばい化しているものの、通信回数が減っているため、1日当たりの平均通信時間では、今世紀に入ってから減少を続けていることになる。通信回数同様、契約数そのものの増加が、これまでの総通信時間における上昇における原動力となっていたわけだ。

「通信量からみた我が国の通信利用状況」にはあくまでも音声通話関連のデータしかないため、電子メール・SMS・ソーシャルメディアなど非音声によるコミュニケーションの頻度・量の増減を今グラフに重ねることはできない。しかし各サービスの普及や利用率の高まりは、他調査で山ほど裏付けられている。人々のコミュニケーションそのものが減っているのでは無く、固定電話・携帯電話の音声通話による減退と共に・連動して、携帯電話(やパソコンなど)のデジタルコミュニケーションの増加が起きているのは間違いない。

質や様態の変化はともかく、人は相変わらず他の人とのコミュニケーションを、つながりの確認を欲する生物であることに変わりはないようだ。


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