電話による通話回数の推移をグラフ化してみる(2014年)

2014/12/02 10:28

総務省は2014年11月28日、2013年度(2013年4月1日-2014年3月31日)における固定電話や携帯電話などによる音声通信の利用状況に関する調査結果【通信量からみた我が国の通信利用状況-平成25年度における利用状況-】を発表した。それによると2013年度における日本国内の音声通話による総通信回数は990億4000万回となり、前年度比で4.7%の減少となった。様態区分別ではIP電話が増加し、固定系と携帯電話・PHSが減少している。特に携帯電話・PHSは前年度に続き、これまでの増加傾向から減少傾向に転じており、注目に値する動きを示している。

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今調査結果は日本国内の電気通信事業者からの報告を取りまとめたもので、対象事業者は兼業している事業者も含めて、固定系関係14社、移動系関係14社、IP電話関係23社、国際電話関係10社。

それによると2013年度における、日本国内の通話通信回数は総数で990億4000万回。前年度の1038億9000万回から4.7%の減少となる。

↑ 通信回数(通話・国内・億回)
↑ 通信回数(通話・国内・億回)

↑ 通信回数(通話・国内・前年比)
↑ 通信回数(通話・国内・前年比)

各様態区分別ではIP電話がもっとも高い伸び率を見せ、前年度比でプラス9.1%を記録している。他方、固定系発信はマイナス8.1%、そして携帯電話・PHS系も昨年度に続きそれ以前の増加傾向からマイナス5.8%と、減少傾向に転じている。

携帯電話の動きがマイナスに転じたのは気になるところだが、これは通話回数全体の減少と同じ理由で、電話によるコミュニケーション手段が、音声通話からデジタル(電子メールやチャット、ソーシャルメディア経由)にシフトしつつあるのが要因と考えられる。携帯電話・PHSに含まれるPHSは今なお契約数を順調に伸ばしているものの(【PHS回線増加の謎...「1回あたり10分以内の国内音声通話が無料」がカギ】で解説したように、事業者による巧みな料金設定・仕組みのたまもの。契約数動向は機会をあらためて解説)、携帯電話の通話利用減退をカバーするまでには至らなかったようだ。携帯電話も契約数そのものは増加の一途にあるが、それに反して「携帯電話全体でも」通話利用量は漸減を続けている。

【モバイル持ちは親子とも「リアルでも連絡手段はまずメール」、スマートフォン持ちはLINEやツイッターも多用】などでも解説している通り、知人間はもちろん親子でも手持ちのモバイル端末で、音声通話では無くデジタルを用いた意志疎通に重点が置かれるようになりつつある。携帯電話は今や「携帯情報端末」であり、従来メインのはずの「電話」機能は「必要不可欠に違いないものの、最多利用機能ではない」存在となりつつある。

今後さらに「通話減少」の動きは加速化していくに違いない。しかしそれがそのまま人と人とのコミュニケーションの減退を意味していることは意味しない。単に手段が新しいツールに移り変わりつつある、より便利な手法がより多く用いられるようになる。ただそれだけの話に過ぎない。


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