成人男性16%・女性9%は「強い疑い」な糖尿病の現状(2014年)

2014/12/21 19:00

厚生労働省は2014年12月9日、「平成25年国民健康・栄養調査結果の概要」を発表した。それによると2013年時点では推計で糖尿病が強く疑われる20歳以上の人は男性で16.2%、女性で9.2%存在していることが分かった。世代別では歳を取るに連れて、男女別では男性の方が、強い疑いの人は増える傾向が確認できる(【国民健康・栄養調査:調査一覧ページ】)。

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糖尿病とは体内の各組織を動かすエネルギー源となるブドウ糖が、細胞内に上手く運ばれず、血液内に留まってしまう症状。ホルモンの一種であるインスリンが不足したり、うまく細胞に作用しないことで起きる。

また糖尿病には大きく4つ「1型」「2型」「遺伝子異常や他の病気が引き金となるもの」「妊娠糖尿病」に分けられるが、多くは「1型」「2型」に該当する。前者は子供のうちに始まることが多く、かつては小児糖尿病などと呼ばれていた。後者は食事や運動などの食生活によって肝臓や筋肉へのインスリンの働きが悪くなったり、インスリンの出る量が少なくなって起きる。日本では95%以上がこの「2型」タイプであり、糖尿病が一般的には「生活習慣病」の代表的な病症の一つとされるのも、これが起因となっている。

今調査では5年おきに糖尿病に関する症状状況を詳しく調べており、2012年分がそれに該当した。今回公開された最新の調査結果はその翌年のもので、簡易検査のみの調査結果が呈されている。調査対象母集団のうち血液検査を行った者(20歳以上)を対象とし、その検査から取得した各種パラメータや調査票の関連項目を基に、「糖尿病が強く疑われる者(強度の糖尿病リスク者)」(糖尿病治療を現在行っている者も含む)を集計したのが次のグラフ。例えば男性70歳以上は「強く疑われる」が24.4%とあるので、男性70歳以上の人のうち、1/4ほどは糖尿病の可能性が多分にある、あるいは治療中ということになる。

↑ 「糖尿病が強く疑われる者」の割合(2013年)(20歳以上)
↑ 「糖尿病が強く疑われる者」の割合(2013年)(20歳以上)

男女別では男性の方が嫌疑率が高い。また世代別では歳を経るほど率が上昇していく。70歳以上では男性で24.4%、女性で17.6%が「強い疑い」状態にある。

これを男女総計の値の上で、毎年の変移を2006年以降の推移にして確認したのが次のグラフ。

↑ 「糖尿病が強く疑われる者」の割合(経年変化)(20歳以上)
↑ 「糖尿病が強く疑われる者」の割合(経年変化)(20歳以上)

女性はほぼ横ばいで推移しているが、男性は幾分増加の動きを示しているようにも見える。ただし2009年に限れば16%内外でのぶれのようにも受け止められる。いずれにせよ、際立った増加、減少傾向では無く、糖尿病に関する有意な動きは確認できない。



今年2013年は糖尿病に関する調査項目は簡易調査の年のため、きわめて簡単な結果しか開示されていない。年ベースでの全体的な嫌疑率はほぼ横ばいだが、5年毎の大調査では直近の2012年はともあれ、それまでは漸増する動きを示している。詳細動向は調査期間がある程度開くものの、むしろ大調査の結果の方が把握しやすい。

糖尿病は放置しておくと多種多様な合併症を引き起こす。特に「糖尿病神経障害」「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」から成る3大合併病は高い発症率とリスクで知られている。

厚生労働省でも【糖尿病ホームページ】のように専用ページを創り、分かりやすい形で各種情報を提供している。確率的には自分自身はもちろんだが、身近な人の発症を見聞きすることが多分にありえる病気である以上、一通りの知識と予防策を学んでおくことをお勧めしたい。


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