自家用車と自宅、「これなら買ってもいいな」と若年層が思う年収は!?

2014/12/17 08:00

自動車や住宅の所有・取得率が若年層の間で減少していると言われる機会が増えたが、そのもっとも大きな原因は可処分所得の減少にある。見方を変えれば金銭的な充足があれば、若年層も自動車や住宅所有に積極さを見せることになる。それ自身は極めて当たり前の話ではあるのだが、ならば年収でどれ位の額を確保できれば、所有を考えるようになるのだろうか。SMBCコンシューマーファイナンスが2014年12月10日に発表した調査結果から、その実情を確認していく(【発表リリース:20代の金銭感覚についての意識調査】)。

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今調査は2014年11月14日から18日にかけて、携帯電話を用いたインターネット経由で20代男女に対して行われている。有効回答数は1000件。男女比・20代前半と後半の仕切りで均等割り当て。調査協力機関はネットエイジア。

今や若年層にとっては高嶺の花的存在といえる、自家用車や自宅。宝くじでも当たれば話は別だが、大抵はローンを組んで複数年で代金を支払わねばならず、相応の収入が前提となる。手取りも満足なものでなく、将来にも不安を覚えるとなれば、手が出しにくいのも理解は出来る。それでは年収がいくら位になれば、それらを所有しても良いと考えるようになるだろうか(年収とは収入総額。税金や社会保険料込みの値)。

例えば年収400万円に達した時点で取得しても良いと考える人は、年収500万円の条件でも当然取得したいと考える。400万円より500万円の方が、金銭的余裕は一層あると考えられるからだ。そこで各年収の仕切り別回答率に加え、累積の回答率も併記することにした。例えば自動車で300万円の累積回答率は40.7%だが、これは「年収を問わず所有したい」の16.2%、「200万円」の5.8%、「300万円」の18.7%をすべて足した結果である。

↑ 所有・購入しようと思える世帯年収は(自家用車、円)
↑ 所有・購入しようと思える世帯年収は(自家用車、円)

個々の区分回答率では300万円位ならとの回答率がもっとも高く18.7%。次いで400万円、500万円が続く。これらの層を合わせ、300万円から500万円で大よそ5割の回答率となる。もっとも「世帯年収500万円まで」と評する場合には、それ以下の条件でも所有したいとの累積回答率の考えが必要になるため、72.5%の値が導き出される。つまり、年収500万円が維持確保できれば、20代の7割は自家用車を所有しようと考える次第である。

それ以降の年収増加による回答率は減り、累積回答率の上昇度合いも緩やかなものとなる。年収条件の上限まで加算すると87.7%、つまり15%ポイントほどの増加にしかつながらない。若年層の自動車所有率を高めたいのなら、関連各方面は該当世代の年収を500万円から600万円程度に引き上げる方策が重要となる。

同様の発想で自宅について尋ねた結果が次のグラフ。自家用車よりも単価が高いこともあり、回答も分散し、かつ累積回答率の上昇度合いも緩やかなものとなっている。

↑ 所有・購入しようと思える世帯年収は(自宅、円)
↑ 所有・購入しようと思える世帯年収は(自宅、円)

自宅は単価が高いだけでなく値幅も大きいため、想定している対象によって金額が大きく異なることから、上昇の度合いもゆるやか。自動車が累積回答率で7割超に達したのは年収500万円だったが、自宅では900万円に至る必要がある。同じ500万円では4割でしかない。もっとも、単独区分で一番高い回答率を示しているのは500万円であることから、「年収500万円」は若年層には「大きな買い物を想起する一つのきっかけ」になるものとして考えることができる。

他方、1000万円以上の回答率は16.2%もいることから、「自宅所有は高嶺の花」的な想いをしている人も結構いるようではある。



例えば自家用車所有ならば仕事柄、居住地域の状況から不可欠な人もいる。個々の環境によって所有動機は大きく変動するため、年収はあくまでも要素の一つでしかない。

一方で金銭上の問題が大きな影響を与えることも事実。消費の活性化を若年層に望むなら、それを後押しすべく、その世代の年収の底上げを推し量ってほしいものである。


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