若手と管理職で大きく異なる将来の「想定する最高の」「最低限」な年収

2015/11/27 14:47

2015-1114メディケア生命保険は2015年11月11日、若手と管理職の意識に関する調査結果を発表した。それによると調査対象母集団においては、若手と管理職との間で、将来望む年収の最高額や最低限欲しいと考えている年収の間に、大きな開きが生じていることが分かった。若手は約760万円が最高額の平均値だが、管理職では1380万円に達している(【発表リリース:若手と管理職の意識調査】)。

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「将来出世したらこれ位はもらえるといいな」な額は


今調査は2015年8月21日から8月24日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000件。「20代で役職を持たない会社員・公務員(若手)」「30歳以上で課長クラス以上の役職を持つ会社員・公務員(管理職)」で均等割り当て。若手の男女比はほぼ1対1、管理職はほぼ男性のみ。実施・調査協力機関はネットエイジア。

次に示すのは調査対象母集団に対し、「自分が将来今よりも出世したら、当然年収は増加することになるが、その時に最高額でどれぐらいの年収になると考えているか」に答えてもらったもの。「将来」の設定は特になく、定年退職までの間と読むことができる。また設問文言は「出世したら貰えると思う年収の最高額はいくら」とあるため、多少の願望はあるものの、現状で自分の今後を見据えた上での見通しといえる。さらに調査対象母集団のうち管理職側は年齢の上で「30歳以上」以外の制限は無いため、相当上級ですでにそれなりの高額な年収を確保できる地位にあることも考えられるため、回答値である「将来の出世における最高額」と現状の年収との間にさほど差異が無いケースもありうることを考慮しておく必要がある。

↑ 将来、今よりも出世したらもらえると思う年収の最高額(択一回答)
↑ 将来、今よりも出世したらもらえると思う年収の最高額(択一回答)

↑ 将来、今よりも出世したらもらえると思う年収の最高額(平均額、万円)
↑ 将来、今よりも出世したらもらえると思う年収の最高額(平均額、万円)

平均額は現在若手の人は759万円、管理職にある人は1378万円。現状における年収は非公開のため、差異までは確認できないが、随分と違いを見せている。回答値の分散を見ても、若手のボリュームゾーンは男性で500万円前後、女性で400万円前後だが、管理職では1000万円前後と大きな開きがある。

リリースではこの傾向について「現在の役職や実際に貰っている給料の違いによる影響も考えられますが、相対的には若手のほうが将来を悲観的に捉えていて、会社からの報酬に期待をしていない」と分析しているが、その見方は確かに一理ある。若手が将来を見据えにくく、自分の現状を元に上限を考えてしまうため、「将来、出世したとしてもらえる年収の最高額」でも低めな値が出てしまうとするものだ。

一方で調査対象母集団の構成内容を見ると、若手は大よそ男女で一対一なのに対し、管理職はほぼ男性で構成されている(管理職500人のうち女性は11人のみ。管理職で男女別が無いのは女性が統計的にぶれてしまうため)。そのため平均値を算出すると、元々値が高めな男性の回答が大きく反映されることから、若手全体と管理職全体との間の差が開いてしまう。これも若手と管理職との間で「出世したら最高でこれぐらいの年収が…」の差が大きく開いてしまう一因。もっとも管理職における男女数の比率は、管理職全体の現状を示しているともいえるため、管理職全体の実情としてはこのままの値でも良いのだろう。

女性の管理職の人数が少なすぎるためあくまでも参考値となるが、仮に若手と同じ男女比だっとして再計算を行うと、管理職全体の額は大よそ1100万円となる。それでもなお、若手と比べて300万円以上と大きな差異があることに違いは無い。

「将来最低でもこれぐらいは欲しいよな」な額は


それでは年収に関する別の切り口からの願望として「将来、これぐらいは貰わねば」と望んでいる年収はどのような具合だろうか。見方を変えれば「今後働き続け昇給がなされ、最低でもこの位の年収にならないとやってられない」ガイドライン的なものといえる。

↑ 将来、これくらいはもらわねばと思う年収の下限額(択一回答)
↑ 将来、これくらいはもらわねばと思う年収の下限額(択一回答)

↑ 将来、これくらいはもらわねばと思う年収の下限額(平均額、万円)
↑ 将来、これくらいはもらわねばと思う年収の下限額(平均額、万円)

若手は582万円、管理職は879万円。男女別では女性の方が低く、若手女性のボリュームゾーンは200万円から300万円、男性は400万円から500万円。管理職は800万円と1000万円で二分されている。職種や勤務状況、回答者自身の立ち位置と望む社内の立ち位置での方向性(出世街道を望むか、現場での就業を続けたいか)で金額への期待も変わってくるが、見方を変えれば今現在、そして将来に渡る仕事への意気込みの違いと読むこともできる。年収の上下は自身の仕事がどのように評価されているかを示す指標の一つ、高額が支払われるのはそれだけ企業から期待されている、重要視されていると認識できるからだ。

リリースでは下限額でも若手と管理職との間で大きな違いが生じていることに関して「将来貰うことを期待する給料に対しての大きなギャップが将来設計の差となり、仕事や職場に対する意識の差として表れているのかもしれません」と分析している。上限値における実情同様、女性の管理職が少ないのも一因だが(上記同様ウェイトバックをかけて試算すると、管理職は約750万円となる)、うなづける内容ではある。


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