「子供の声がうるさい」住宅地の保育所への反発の声、どう思う?

2015/11/08 05:19

昨今の保育所の需要の高まりに合わせ、その保育所で生じる子供の声が周辺地域にまで聴こえることについて、騒音となるので対処をしてほしいとの苦情、さらには訴訟や建設時における反対運動も生じるようになった。このような世の中の流れに関して、人々はいかなる意見を有しているのだろうか。今回は厚生労働省が2015年10月27日に発表した人口減少社会に関する意識調査結果をもとに、現状を確認していくことにする(【発表リリース:「人口減少社会に関する意識調査」の結果を公表します】)。

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今調査の調査要項に関しては先行記事の【理想の子供人数は2人、男性は歳を経るほど増加・女性は40代がもっとも少ない傾向】を参照のこと。

冒頭の通り、昨今の需要増加、特に人口が密集して子供の居る世帯が多く、女性の働き口も近所に多い住宅地に、保育所の類が増設されている。小中学校と比べれば少ない面積で建設できることから、かつて集会場やちょっとした商業施設だった場所が改装・改築されて、保育所としてオープンする事例も珍しくない。

他方保育所の特徴として、子供が居る際には子供特有の高い声などが日中から響くこともあり、周辺住民には耳障りなもの、騒音として認識され、一部住民から反発を受けるケースも増えている。このような話が少なからず起きている状況に関して、どのような意見を持っているか、具体的には「近くに保育所があると子供の声がうるさい、騒音である」として反対する、否定的な考えに対し、同感できるか否かを尋ねた結果が次のグラフ。

↑ 住宅地に立地する保育所に「子供の声が騒音」であるとの反発的意見があるが、どう思うか(2015年3月)
↑ 住宅地に立地する保育所に「子供の声が騒音」であるとの反発的意見があるが、どう思うか(2015年3月)

全体では約2/3が同感しかねる、つまり「子供の声は騒音なので保育所の建設は反対」とする意見には反意を持つことになる。同感できるとする意見は1/3程度。意見強度を見ると同感しかねる派の4割が強い意志であるのに対し、同感できる派は約15%。大よそ「騒音だから住宅地への保育所建設は良くないとする意見には同意できない」との人が多数派にあるようだ。しかし見方を変えれば1/3の人が、「住宅地での保育所はうるさいからアウト」的な意見を持つことになる。

属性別に見ると、大よそ男性の方が子供の声には寛容であり、女性の方が厳しい意見を有している。また年齢階層別では男性が大体若年層ほど厳しめ、女性では中堅層が厳しい意見を持ち、若年層と高齢層はやや甘め。特に女性40代では、肯定派と否定派がほぼ同率となり、属性別ではもっとも子供の声に対する厳しさがうかがえる。保育所の立地による騒音問題では、世間一般には「女性が寛容」「高齢者の反対意思が多い」とのイメージがあるが、少なくとも今調査の限りではそれらとは逆で、男性が寛容・若年層の方が厳しいとの結果が出る形となった。

実のところ保育所から生じる音、声が騒音となるのか、周辺に迷惑なものとして認識されるか否かはケースバイケースであり、一般論として語るのは難しい。多人数を収容する住宅地の保育所でも適切な距離が周辺住宅との間に設けられていたり、道路を隔てていれば音は気にならないことが多いが、閑静な住宅街で周囲に交通量のある道路も無く、普段は人々の喧騒も耳にしにくい場所に保育所が建てられた場合、新たに生じた「音源」にうるささを覚えるのも無理は無い。

ともあれ、一般論として「住宅地への保育所に関して、1/3は反発感への同意がある」との事実は、知っておくべきだろう。


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