インターネット上のニュースにおける人気ジャンルは何だろうか(2016年)(最新)

2016/11/07 05:21

各ニュースサイトなどで展開されるインターネット上のニュースは、紙媒体の新聞上の記事同様に、多種多様なジャンルのものが存在する。少なからずは新聞からの転用・流用であることも一因だが、そもそも多くのニュースは実社会で起きている事案、取得可能な情報を一次情報源としており、情報源が同じならば似たような仕切り分けができるのも当然の話となる。今回は財団法人新聞通信調査会が2016年10月24日に発表したメディアに関する全国世論調査の結果をもとに、インターネットのニュースを読む人において、どのような記事をよく読んでいるか、その閲読性向を確認していくことにする(【発表リリース:2016年メディアに関する世論調査結果】)。

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スポーツ・芸能関連のニュースがもっともよく読まれる


今調査の調査要綱は先行記事【じわりと下がるメディアへの信頼度、震災以降加速化か(2016年)(最新)】を参照のこと。

先行記事【インターネットでニュースはどの程度閲覧されているのだろうか】の通り、今調査対象母集団では閲覧頻度を問わなければ7割近くの人がインターネットでニュース(と回答者が認識しているコンテンツ)を閲覧している。

↑ インターネットニュースの閲覧状況(再録)
↑ インターネットニュースの閲覧状況(再録)

それではこれらの人達は、主にどのようなニュースに目を通しているのだろうか。「よく読む」と認識しているジャンルに複数回答で答えてもらったのが次のグラフ。回答しなかった項目をまったく読んでいないわけではないことに注意。

↑ インターネットニュースでよく読む記事(読む人限定)
↑ インターネットニュースでよく読む記事(読む人限定)

もっともよく読まれている記事は「スポーツ・芸能」。次いで「社会」。ここまでが5割超え。「生活・健康」「政治」「経済」はほぼ横並び、そこから一段下がって「国際情勢」、「文化」などが続く。

経年変化では一部をのぞきわずかだが増加している。インターネットのニュース読者が、少しずつ幅広い方面に目を向き始めているのだろうか。またジャンルを増減別に仕切り分けすると、利用者の増加と共により注目されるジャンルはどれなのかが推測でき、興味深い。

これを属性別に確認したのが次のグラフ。

↑ インターネットニュースでよく読む記事(属性別、読む人限定、複数回答、2016年度)
↑ インターネットニュースでよく読む記事(属性別、読む人限定、複数回答、2016年度)

男女別では「スポーツ・芸能」「社会」に大きな差は無いが、「政治」「経済」は男性、「生活・健康」は女性の方が関心・閲覧率は高い。若年層から中堅層までは「スポーツ・芸能」で高い関心を持ち、「政治」「経済」は30代以降で無いと閲読性向は低い。「社会」は40代がピーク。

これらの動きは大よそインターネット上で示される属性別の趣味趣向、興味のあるコンテンツのジャンルの仕切り分けと一致しており、注目に値する結果ではある。とりわけ男女の方向性の違い、10代から20代の特異性は注目すべき。

紙の新聞とネット上のニュースの違い


今調査に係わる先行記事【新聞読者、実際どの面読んでいる!?】では、紙媒体としての新聞の閲読性向に関して、似たようなジャンル(面、種類)の仕切り分けをした上で、どの部分をよく読むか尋ねている。そこで一致性のあるジャンルを抽出し、「よく読む記事」の違いを確認したのが次のグラフ。項目の並びはインターネットニュースにおける高値順にしている。また紙媒体の新聞の値は「必ず読む」と「良く読む」を足した値とし、インターネットニュースの「良く読む記事」と整合性を取っている。

↑ 新聞(紙)/インターネットニュースでよく読む記事(それぞれ読む人限定、2016年度、複数回答)
↑ 新聞(紙)/インターネットニュースでよく読む記事(それぞれ読む人限定、2016年度、複数回答)

紙媒体の新聞では差異があるにしても最大で30%ポイント足らずで、少なくとも(全体として読んでいる人のうち)4割近くの人が「必ず読む」「よく読む」と回答している。一方でインターネットニュースの場合は「よく読む」ジャンルが極めて限定的であることが分かる。これはインターネット上の情報を取得する上での行動性向としてありがちな「利用者は自分が好む、興味のある情報しか入手しない」動きを如実に表していると考えられる。

紙媒体の新聞を読む人は、一通り目を通す、少なくとも複数のジャンルを読むが、インターネット上のニュースの場合は各種カスタマイズをしたり好きなカテゴリの最新情報を確認し、それのみを読む人が多いと見れば、両者の閲読性向の違いも説明できる。これは新聞に限らず雑誌でも良く見られる現象ではある(だからこそウェブ版の雑誌は多分に、作品単位で配信されるのだが)。

閲読回数が評価・成果を支える上で大きな要素となる、現在のインターネットニュースのビジネスモデルにおいては、色々と考えさせられる結果には違いない。


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