借金合わせたらどうなるの? 一人暮らしの貯蓄・負債・純貯蓄高をグラフ化してみる

2010/10/20 07:00

総務省統計局は2010年9月30日、【「2009年全国消費実態調査」】のうち【「単身世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果」】を発表した。それを基に先日【若者の貯蓄は男性200万・女性150万円…? 一人暮らしの平均年収や貯蓄高をグラフ化してみる】において、男女・年齢階層別の年収・貯蓄額をグラフ化したが、読者のみなさまから「貯蓄が多くても借金もあるのならあまり意味が無い」「負債の額も合わせて知りたい」との意見をいただいた。単身世帯でも負債の多くは住宅ローンで、消費者金融から借りた短期性の借財と同じ軸で考えるのは難がある。しかし一方で、「返済期間の長短に関わらず借金のプレッシャーは考慮すべき」との考えも間違っていない。そこで今回は、単身世帯の負債を確認し、その上で「貯蓄額」から「負債額」を引いた、「純貯蓄額」を算出してみることにした。

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調査対象母集団の内訳や調査方法については【食費の割合が減り、家賃負担が増加……一人暮らしをする若者のお金の使い道の変化をグラフ化してみる】にて記した通り。

今回抽出・グラフ化するデータのうち貯蓄額は、「表IV―1 男女,年齢階級別貯蓄現在高及び年間収入(単身世帯)」。そして負債も同概要に記載されているのだが、具体的な額は見当たらない。そこで【e-Stat】から「36.男女, 年齢階級別1世帯当たり貯蓄・負債の現在高と保有率 単身世帯・勤労者世帯」を選び、該当するデータを抽出する。

まずは純粋な負債額。単身世帯全体の平均値であることに注意。

↑ 年齢階級別負債現在高(単身世帯、男性)(万円)
↑ 年齢階級別負債現在高(単身世帯、男性)(万円)

↑ 年齢階級別負債現在高(単身世帯、女性)(万円)
↑ 年齢階級別負債現在高(単身世帯、女性)(万円)

男女とも青色、つまり不動産関連の負債が大部分を占めている。「単身世帯全体の平均値であることに注意」としたのはこの点。不動産を購入していない人は丸々この負債の分が無くなるわけで、当然負債額も大きく減ることになる。ただし今件は単身世帯全体の平均値について考察していることもあるので、この点については突っ込まないでおく。

男性50代で大きく「住宅・土地以外の負債」が増える原因は不明。解説によると「生活に必要な資金、個人事業に必要な開業資金、運転資金などを借り入れた場合の未払残高」とあるので、早期定年退職制度を活用するなどして起業をする人、あるいはすでに起業している人による運転資金の借り入れの影響かもしれない。

また、女性が40代で急激に不動産関連の負債が増加するのも注目に値する。やはりこれも推測でしかないが、独身女性の一心発起による住宅購入のタイミングが、この年齢階層にある可能性は低くない。

さてそれでは「貯蓄額」から「負債額」を引いた、「純貯蓄額」を算出してみることにする。繰り返しになるが、負債の多くは住宅ローンで、住宅ローンを他の通常の負債と一括して考えて貯蓄と相殺するのはやや難がある。あくまでも参考値程度のものとして見てほしい。

↑ 男女・年齢階級別純貯蓄額(現在貯蓄額-負債)(単身世帯)(万円)
↑ 男女・年齢階級別純貯蓄額(現在貯蓄額-負債)(単身世帯)(万円)

30代で一時逆転現象が起きるが、概して男性より女性の方が純貯蓄額が大きいことに違いはない。また、住宅ローン利用者が少なめなせいか平均負債額も二人以上の世帯と比べて小さめで、どの年齢層でも純貯蓄額がプラスである事も確認できる(【年齢階層別の収入や負債の推移をグラフ化してみる】などにもあるように、二人以上世帯では住宅持ち・ローン利用者が多いので平均負債額も多額となり、若年層では純貯蓄額がマイナスとなってしまう)。

いずれにせよ、負債を考慮した純貯蓄額においても、女性の方が額面が大きいことに違いは無いということだ。

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