一人身生活の友・本やCD、ゲームソフトをネット通販で買ってる?…世代毎の一人暮らしにおける教養娯楽品のインターネット通販での購入比率の移り変わりをグラフ化してみる

2010/10/19 12:00

総務省統計局は2010年9月30日、【「2009年全国消費実態調査」】のうち、【「単身世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果」】を発表した。一人暮らしをしている人の日常生活を、お金の視点から眺めることが可能な、貴重な資料・データが多数盛り込まれている。このデータ群の中から今回は、先に【一人身生活、食品は世代を超えてスーパーが頼り…世代毎の一人暮らしにおける食品・教養娯楽品の購入先をグラフ化してみる】で示した「教養娯楽費」について、「インターネット通販」で購入した割合の5年間での変移を見ることにする。要は雑誌やCD、ゲームソフトなど、インターネット通販で購入されることの一番多い項目で、一人暮らしの生活において、5年の間にどれだけ利用率が増加したかを確認できるわけだ。

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「全国消費実態調査」とは国民生活の実態について家計の収支及び貯蓄・負債、耐久消費財、住宅・宅地などの家計資産を総合的に調査し、全国及び地域別の世帯の消費・所得・資産に係る水準、構造、分布などを明らかにすることを目的とした調査。5年ごとに行われているもので、今回発表された2009年分は11回目にあたる。

今回抽出・グラフ化するデータは、「表III-4 年齢階級,費目別支出金額の購入先別割合(単身世帯)」。支出額総額の変移は先の記事にある通りだが、この表では今回と前回(5年前の2004年分)の費目別数字も記載されている。さらに統計局のデータをさかのぼったが、残念ながら「インターネット通販」の項目は2004年以降のものしか存在しなかった。1999年以前は「インターネット通販」そのものが一般的では無かったのが原因。

そこで2004年・2009年の2回分について、「教養娯楽費」の消費支出のうち、何%がインターネット通販で使われたのかを示したのが次の図。ちなみに「教養娯楽」とは、区分を解説する【収支項目分類表(PDF)】によれば、家電製品やゲーム・音楽周り、ペット周辺、書籍や新聞などの紙媒体、各種通信費などが該当する。

↑ 費目別支出金額の購入先別割合推移(教養娯楽で「通信販売(インターネット)」の利用割合) (単身世帯)
↑ 費目別支出金額の購入先別割合推移(教養娯楽で「通信販売(インターネット)」の利用割合) (単身世帯)

調査2回分しか変移を見られないのが残念だが、明らかに59歳までの層で増加が確認できる。アマゾンや楽天市場をはじめとした、インターネット通販のモールサイトが普及し、特に書籍やCDなどの低額娯楽系アイテムで多用されるようになった証でもある。ちなみに別調査(【ネット通販で買うものトップは本、次いで食品。ではその理由は……?】)でも、インターネット通販で大いに購入される商品の上位には、教養娯楽関係のものが連なっている。

↑ ネット通販購入品ランキング(パソコン・携帯電話で1年に1回以上ネット通販を利用している人限定、複数回答)
↑ ネット通販購入品ランキング(パソコン・携帯電話で1年に1回以上ネット通販を利用している人限定、複数回答)(【ネット通販で買うものトップは本、次いで食品。ではその理由は……?】より再録)

インターネット通販興味をひかれるのは、利用率の増加が若年層より中堅層の方が大きいこと。今件は商品点数ではなく額面なので、より高額な商品を購入しやすい中堅層の方が、大胆にインターネット通販を使うようになったということだろうか。同じ「教養娯楽費」における購入先で「ディスカウントストア・量販店」での購入割合が、30歳未満は減少しているのに、30-59歳が増加しているところを見ると、一人暮らしの若年層がより厳しい生活を強いられているようすが想像できる。

もう一点注目すべきところは60歳以上の動向。見事に5年間の推移で変化が無い。他の項目でもこの年齢層はインターネット通販の割合に変化はほとんど見られず、「一人暮らしの高齢者におけるインターネット通販の普及進行度は5年間でほぼゼロに等しい」と見ても良い。高齢層は「遠出を嫌う」「複数個所に分散した買い物を嫌う」傾向が強いことを考慮すれば、むしろインターネット通販は高齢者のニーズにあった買物の様式と考えてよいが、彼ら・彼女らにとって「デジタルメディアの壁」はまだまだ高く、そして厚そうだ。

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