一人暮らしの日常生活、どこで何を買ってるの? ……一人暮らしのコンビニ・デパート・ネット通販でのお金の使われ具合をグラフ化してみる

2010/10/14 06:00

総務省統計局は2010年9月30日、【「2009年全国消費実態調査」】のうち、【「単身世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果」】を発表した。一人暮らしをしている人の日常生活を、お金の視点から眺めることができる、貴重な資料・データが多数盛り込まれている。このデータ群の中から今回は、コンビニ・百貨店(デパート)・インターネット通販の3ルートに的を絞り、日常生活のお買いものの主要項目において、どれだけそれらのお店に頼っているかをグラフ化してみることにした。

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「全国消費実態調査」とは国民生活の実態について家計の収支及び貯蓄・負債、耐久消費財、住宅・宅地などの家計資産を総合的に調査し、全国及び地域別の世帯の消費・所得・資産に係る水準、構造、分布などを明らかにすることを目的とした調査。5年ごとに行われているもので、今回発表された2009年分は11回目にあたる。

今回抽出・グラフ化するデータは、「表III-3 男女、年齢階級、費目別支出金額の購入先別割合(単身世帯)」。ここから「コンビニ」「百貨店(=デパート。【百貨店 衣料品客離れていく 行き着く先はモールとネットに】の文末で説明しているが、事実上同じもの)」「インターネット通販」の3項目の店舗形態に焦点を当てる。そして年齢階層・性別に区切り、「消費支出全体」、そして「食料」「家具・家事用品」など主要用品区分の全体支出額のうち、どれだけの割合を該当店舗で消費しているかをグラフ化する。

例えば「コンビニ」で30歳未満男性の「諸雑費」の割合が38.9%と出ているが、これは「30歳未満の単身男性が『諸雑費』に使う額の38.9%を、コンビニで使用する」ことを意味する。数字が大きいほど、その項目で該当店舗での利用額が大きいわけだ。なお「消費支出」とは【エンゲル係数の推移をグラフ化してみる】でも説明しているように、税金や社会保険料をのぞいた「世帯を維持していくために必要な支出」を意味する。

まずはコンビニ。

↑ 年齢階層、男女、費目別、購入先全体に占めるコンビニの割合(単身勤労世帯)
↑ 年齢階層、男女、費目別、購入先全体に占めるコンビニの割合(単身勤労世帯)

「消費支出全体」の値が全般的に男性の方が大きく、一人暮らしでは女性より男性の方がコンビニへの傾注度が高いことが分かる。特に大きめの値を示しているのが「食料」と「諸雑費」。「食料」は分かるが(女性は30歳未満のみ突出しているのに、男性は30-59歳までその傾向があり、単身男性の食生活がコンビニにかなり依存しているようすが見て取れる)、分かりにくいのが「諸雑費」。区分を解説する【収支項目分類表(PDF)】によれば「諸雑費」とは、

・床屋や美容院代
・理美容品(化粧品など含む)
・身の回り品(かばん、装飾品など)
・たばこ
・冠婚葬祭の各経費
・各種振込手数料

などが該当する。男性の該当比率が極めて高いところをみると、「諸雑費」の多くは「たばこ」によるものと考えられる。

続いて百貨店。これは前述したように、内容的にはデパートと変わりない。

↑ 年齢階層、男女、費目別、購入先全体に占める百貨店の割合(単身勤労世帯)
↑ 年齢階層、男女、費目別、購入先全体に占める百貨店の割合(単身勤労世帯)

男女とも、特に女性は「被服及び履物」の出費率が高い。毎月のデパート売上レポートでは被服関係の売上減退が問題視されているが、それでも単身者には今だに頼りにされているのが分かる。また、女性は「食料」「諸雑費」の割合が高いが、前者は「デパ地下」での賢いまとめ買い、後者は化粧品や装飾品の購入が該当すると見てよい。

最後にインターネット通販。こちらは絶対率が少なめのため、上記2グラフと比べて縦軸のスケールが異なることに注意されたい。

↑ 年齢階層、男女、費目別、購入先全体に占めるインターネット通販の割合(単身勤労世帯)
↑ 年齢階層、男女、費目別、購入先全体に占めるインターネット通販の割合(単身勤労世帯)

まず注目してほしいのは「消費支出全体」。30歳未満と30-59歳双方がほぼ同じ値を示している。全体額比率としては4%前後とまだまだ少額なものの、インターネット通販そのものが若年層だけでなく中堅層にまで浸透を見せ始めている(少なくとも単身者においては)ことを意味している。……何かと多忙な単身者には重宝がられている、という考え方もあるが。逆に60歳以上はほぼ皆無に等しく、ある意味ここがインターネット通販の最大の課題であり、攻略ポイントともいえる。

一番支出比率が高いのはいずれの主消費層でも「教育娯楽」の項目。元資料によると「男女共にパソコン、音楽・映像収録済メディア、書籍などへの支出金額が多くなっている」とあり、【ネット通販で買うものトップは本、次いで食品。ではその理由は……?】のデータとほぼ一致する。

↑ ネット通販購入品ランキング(パソコン・携帯電話で1年に1回以上ネット通販を利用している人限定、複数回答)
↑ ネット通販購入品ランキング(パソコン・携帯電話で1年に1回以上ネット通販を利用している人限定、複数回答)(【ネット通販で買うものトップは本、次いで食品。ではその理由は……?】より再録)



今回は当サイトでよく取り上げられる「コンビニ」「百貨店(=デパート)」「インターネット通販」の3つの流通ルートにおいて、あまり注目されることのない「単身世帯」の消費性向についてチェックを入れてみた。【自分の歳で結婚している人は何%? 未婚・既婚率などをグラフ化してみる】にもあるように、今後単身者世帯が増加することを考えれば、今回のデータは色々な点で役立つに違いない。特に若年層、そして高齢層の一人暮らしの生活スタイルを推し量るには、非常に有益なデータといえよう。

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