「高齢単身者のコンビニ離れ」……一人暮らしの買物先をグラフ化してみる

2010/10/13 06:00

総務省統計局は2010年9月30日、【「2009年全国消費実態調査」】のうち、【「単身世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果」】を発表した。一人暮らしをしている人の日常生活を、お金関連の視点から推し量ることができる、貴重な資料・データが多数盛り込まれている。このデータ群の中から今回は、「どの種類のお店でお金を費やすか」についてグラフ化してみることにした。

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「全国消費実態調査」とは国民生活の実態について家計の収支及び貯蓄・負債、耐久消費財、住宅・宅地などの家計資産を総合的に調査し、全国及び地域別の世帯の消費・所得・資産に係る水準、構造、分布などを明らかにすることを目的とした調査。5年ごとに行われているもので、今回発表された2009年分は11回目にあたる。

今回抽出・グラフ化するデータは、「表III-3 男女、年齢階級、費目別支出金額の購入先別割合(単身世帯)」。ここから消費支出金額全体を抽出し、生成したグラフが次の図。ちなみに「消費支出」とは【エンゲル係数の推移をグラフ化してみる】でも説明しているように、税金や社会保険料をのぞいた「世帯を維持していくために必要な支出」を意味する。また「百貨店」は元資料上の区分名で、今サイトなどでよく取り上げている「デパート」とほぼ同じ形態店舗を意味する(【百貨店 衣料品客離れていく 行き着く先はモールとネットに】の文末で説明)。

↑ 年齢階級・性別の消費支出金額購入先割合(単身世帯)
↑ 年齢階級・性別の消費支出金額購入先割合(単身世帯)

いずれの階層でも「一般小売店」を利用する割合が一番多い点では変わらない。しかし他の点では色々な違いが見えてくる。主だったものを箇条書きにすると、

・男性は歳を経るほど「一般小売店」「スーパー」の割合が増加。女性も「スーパー」は同様だが、「一般小売店」は逆に減少する。
・若年層ほど、そして男性ほど「コンビニ」「ディスカウントストア・量販店」の割合は大きい
・全般的に男性は「百貨店」の利用性向が低い。
・「ネット通販」の金額面での利用割合はまだ少数派。特に高齢者はほとんど皆無。

女性で経年と共に「一般小売店」の割合が減るのは、お買い得度が「スーパー」の方が上であることを知った上での結果かもしれない。しかし一方で「ディスカウントストア・量販店」の比率は男性より低く、同じ「お値打ち商品を得やすい場所」にしても、足を運ぶ店のこだわりが見て取れる。

あるいは女性にとって「ディスカウントストア・量販店」は、雰囲気的に苦手な場所なのだろう。夫婦で共に、ならともかく、今件データは一人暮らしの人を対象にしたものであることに留意してほしい。当方も何度となくディスカウントストアに足を運ぶが、壮齢者夫婦の姿はよく見かけるものの、壮齢女性だけの姿は見た記憶が無い。

おにぎりまた、記事タイトルにもあるように、コンビニは一人暮らしの男性には欠かせない存在であると同時に、高齢者には縁遠いものであることも分かる。特に高齢女性はほとんどコンビニで買物をしない。しかし【自分の歳で結婚している人は何%? 未婚・既婚率などをグラフ化してみる】を見る限りでは、高齢女性の多くが一人暮らしをしている、さらに今後その傾向が強まる動きを見せている。この状況を考慮すれば、コンビニにとって高齢者対策(とりわけ一人暮らしの高齢女性)は急務な課題と見てよい。

各コンビニがおにぎりに尋常ならざる注力を注いでいるのも、【高齢者がコンビニで良く買うもの、トップはお馴染みのあの食品】でも挙げられているように、高齢者のおにぎりに対するニーズが高いと関連があると考えれば、納得もいくというものだ。

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