経済発展は良いけれど…中国の人達が感じる変化への不安

2015/10/11 09:45

急速な経済発展と共に、さまざまな問題が生じているとも伝えられる中国(中華人民共和国)。住まう人たちは生活環境の変化、社会の移り変わりと共に、どのような不安を抱いているのだろうか。今回はアメリカ合衆国の民間調査会社Pew Research Centerが2015年9月24日に発表した、中国における民衆の懸念事項に係わる調査報告書【Corruption, Pollution, Inequality Are Top Concerns in China】を通じ、同国の民衆における経済発展などと共に生じる変化への心境を確認していくことにする。

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調査様式などは先行記事の【大気汚染、貧富格差、物価高、そして…中国人民の懸念事項を探る】を参考のこと。

先行する別途記事にもある通り、中国国内の人達は経済状態の改善・良好さを、肌身で感じている。

↑ 自分自身の経済状態はどの程度のものか(中国)(再録)
↑ 自分自身の経済状態はどの程度のものか(中国)(再録)

一方、経済の発展と共に、さまざまな変化も生じている。いわゆる近代化の到来というものだが、その現状に関して、どのような心境を抱いているのか。現代社会の(スピード感の増した)ペース、伝統的な生活様式の逸失、大量消費・商業主義的な社会の流れと自国文化との対立、生活様式における海外の文化の浸透の観点から、肯定的か否定的かを尋ねた結果が次のグラフ。

↑ 文化や伝統と経済的な発展に関する変化への想い(中国、2015年)
↑ 文化や伝統と経済的な発展に関する変化への想い(中国、2015年)

現代社会のペースを嫌う人は1/4程度に過ぎず、好きとの認識を示す人は2/3に達している。目まぐるしさを覚える人もいるのだろうが、多くは肯定的。他方、伝統的な生活様式が次第に失われていくであろうと考えている人も2/3に及んでおり、根強く残ると信じている人は3割にも満たない。

また、元々共産主義国家の中で資本主義的な発想・概念である大量消費・商業主義的仕組みの導入・普及が進むに連れ、これまでの文化が影響を受け、脅威となるか否かについては、5割以上の人が脅威を感じている。ただ、自国の文化の力強さを信じている人も1/3程度に達している。

経済発展に伴うスピード感の変化には好感を示しつつも、その流れの中で文化や生活様式など古来のものが失われるとの実感を覚えている状況で、それではその文化や生活様式は守られるべきか否かに関しては、8割近くが「守られるべき」との想いを抱いている。

経済的発展を望みながら、一方で従来からの生活スタイルも維持したい。これはなかなか難しい話に違いない。両方の考えのバランスを取りながらの施策が、同国政府には求められることだろう。


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