アメリカの「ネットで友達できるかな」事情

2015/09/27 16:00

インターネットは意思疎通において互いの距離間をゼロに等しいものとし、これまでには無かった、想像すら難しかった新たなコミュニケーションの様式を人々にもたらすことになった。その状況変化は子供達の間でも生じており、多種多様な利点、問題点が生じている。今回はアメリカ合衆国の民間調査会社Pew Research Centerが2015年8月6日に発表した報告書【Teens, Technology and Friendships】を元に、同国の子供達におけるインターネットでの新しい友達作りの状況を確認していくことにする。

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今調査は2014年9月から10月と2015年2月から3月にかけて、アメリカ合衆国に住む13歳から17歳の男女に対し、電子メールでの応答形式(謝礼付き)で行われたもので、有効回答数は1060件。年齢階層や人種、性別などによるウェイトバックが行われている。なお携帯電話所有者は87.6%、スマートフォン所有者は71.6%、ソーシャルメディア(FacebookやTwitter)利用者は74.4%。

次に示すのは、インターネットの利用(携帯電話、ゲーム機、パソコンを問わず。またアプリの内容を問わず)によって、「新たな」友達ができたか否か、できたのならば何人ぐらいできたかを尋ねた結果。原文では単に「Friends(友達)」と尋ねており、その言葉で回答者が判断できる対象の相手をカウントしていると見なす。例えばツイッター上でフォローしあい雑談を交わす程度の相手でも「友達だ」と認識していれば、カウントに該当することになる。また、すでに学校などで知り合っている友達と、ネット上でやりとりをしたとしても、「新たな」友達とはカウントしない。

↑ ネット上で新しい友達を得たか(2015年2月、米国、13-17歳)
↑ ネット上で新しい友達を得たか(2015年2月、米国、13-17歳)

ネット上で新しい友達を得ていない人は43%。見方を変えれば5割以上はネット上で現実では対面したことが無い人と友達になったことになる。人数は大よそ6人以上が3割近く、2人から5人が2割強。1人だけとの人は少数。

属性別に見ると、女子よりも男子の方が、より年上の方が、ネットで新たな友達を得ている人は多くなる。またオンラインゲーム上で知り合った人と友達になった場合も今件ではカウントされることから、オンラインゲームのプレイ頻度が上の子供ほど、ネット友達の数は多くなる。特に毎日遊んでいる人は、3/4近くがネット友達有りと答えている。

またソーシャルメディアの利用の是非では、圧倒的に利用者の方がネット友達の保有率が高い。

上記グラフの構成(報告書で開示されている値を再構築したもの)からも分かる通り、アメリカの子供達における「インターネット上での新しい友達との出会い」は、大よそオンラインゲームとソーシャルメディアで成されることになる。次に示すのはインターネット上の主要なサービスにおいて、そのサービスの利用をきっかけにネット友達を得たか否かを聞いたもの。ブログ系サイトとはTumblrやBlogger、動画共有サイトはYouTubeやVineなどを指す。

↑ ネット上で新しい友達を得たか(2015年2月、米国、13-17歳、性別・年齢階層別)
↑ ネット上で新しい友達を得たか(2015年2月、米国、13-17歳、性別・年齢階層別)

年齢階層以外に男女間で、ネット上の交流スタイルに大きな違いが生じている。女子はソーシャルメディアでネット友達を得ている人が男子より多く、男子はオンラインゲームで女子よりも圧倒的に多い状態。それ以外の場所はほとんど誤差の範囲で、かろうじてブログ系サイトでは女子の方がネット友達との交流を得た値が高い。

このように、大よそは「男子…オンラインゲーム」「女子…ソーシャルメディア」の構図が出来上がっていることがわかる。もっとも、ソーシャルメディアでのネット友達創生率は男女間でそれほど大きな差が無いのに対し、オンラインゲームでは大きな差ができているため、これが総合値における「男子の方が女子よりもネット友達を有する割合が高い」結果につながっていることが分かる。



ちなみに、調査対象母集団全体のうち2割は「ネットで知り合った友達と、その後リアルの場で体面したことがある」と答えている。報告書では一緒に仲良くバスケットをして遊んだ、知人を紹介して共に遊んだとのケースを紹介している。一方で、オンライン上で怪しい画像(具体的内容は説明されていない)を送りつけられた事例も報告されており、良い話ばかりでは無いことが語られている。

インターネット経由での友達の創生や、それが主にどのような場で展開されるかも合わせ、アメリカも日本とあまり変わらないようだ。


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