「ほとんどスマホは電源切ること無し」アメリカでは82%

2015/09/18 08:17

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携帯電話、特にスマートフォンの普及は世界各国において加速度的な形で進んでおり、人々のライフスタイルに大きな影響を与えている。携帯電話事情では先進国となるアメリカ合衆国でも、当然携帯電話に係わる社会生活上の変化が大きく注目されている。今回は同国の民間調査会社Pew Research Centerが2015年8月26日付で発表した、携帯電話と人々の日常生活の様相を調査した結果報告書【Americans’ Views on Mobile Etiquette】を元に、携帯電話との接し方について見ていくことにする。


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今調査はアメリカ合衆国内において18歳以上の男女に対し、2014年5月30日から6月30日にかけてインターネットと郵送方式によって行われたもので、有効回答数は3217人。うち携帯電話(従来型・スマートフォン双方を含む)保有者は3042人、その保有者のうち最近知人との集まりの際に携帯電話を使った事がある人は2632人。

次に示すのは携帯電話保有者において、自分の携帯電話の電源を何らかの理由で切る、オフにすることがあるか、ある場合はその頻度について尋ねたもの。オフにする理由は尋ねておらず、またいわゆるマナーモードなどは該当しない。例えば就寝時に安眠したい時、何らかの事情で携帯電話に出ることがはばかられる時、対応に疲れてしばらく「自分は居ない、対応できない」状態にしたい時などが想定できる。昔の表現なら、固定電話を冷蔵庫に押し込んだり座布団をかぶせたりするような状況。

↑ 携帯電話の電源をオフにすることはあるか(2014年6月、アメリカ合衆国)(携帯電話保有者限定)
↑ 携帯電話の電源をオフにすることはあるか(2014年6月、アメリカ合衆国)(携帯電話保有者限定)

全体では7%が良くある、17%が時々ある、合わせて24%が日頃から行う場合が少なくないとする派。45%はあまり無い、31%はまったくないで76%が否定派。

ところが世代別に見ると、若年層ほど電源を切る機会は少なく、高齢層ほど多い形を示している。例えば30歳未満は良くある派は3%に過ぎず、否定派は83%。ところが65歳以上になると良くある派が17%、肯定派は4割を超え、否定派は6割に届かない。

これは所有している携帯電話の種類にも寄る所がある。

↑ 携帯電話の電源をオフにすることはあるか(2014年6月、アメリカ合衆国)(携帯電話保有者限定)(携帯電話の種類別)
↑ 携帯電話の電源をオフにすることはあるか(2014年6月、アメリカ合衆国)(携帯電話保有者限定)(携帯電話の種類別)

つまり若年層ほどスマートフォンの所有率が高いために電源を切る傾向があまり無く、高齢層ほど従来型の所有率が高いため普段から電源を切ることが少なくないとするものだ。

なぜスマートフォン利用者ほど電源をオフにすることが少ないのか。理由に関して報告書では説明が無い。ただ実利用状況を思い返せば、従来型携帯電話よりもスマートフォンの方ができることは多く、熱中しやすい、長時間注力してしまうコンテンツ・サービスが多く、また頻度の高い利用を要求されやすいこことから、電源をオフにすることがはばかられることは容易に想像できる。ソーシャルメディアに夢中となり、それこそ数分おきに新規書き込みを確認したくなるのが好例である。

実際、電源のオフ以外でも、持ち歩く頻度の上でもスマートフォンは従来型携帯電話よりも上。

↑ 携帯電話に関する行動性向(2014年6月、アメリカ合衆国)(携帯電話保有者限定)(携帯電話の種類別)
↑ 携帯電話に関する行動性向(2014年6月、アメリカ合衆国)(携帯電話保有者限定)(携帯電話の種類別)

スマートフォン所有者(利用者)の方が、普段から持ち歩く人は多い。言葉に語弊があるかもしれないが、いわゆる「病み付き度」はスマートフォンの方が上、ということであり、この傾向は日本だけでなくアメリカでも変わらない実態の表れといえよう。


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