日経平均株価の上昇・下落率上位ランキングをグラフ化してみる(2013年5月23日版)

2013/05/24 11:00

2013年5月23日終値時点での日経平均株価など昨日、2013年5月23日付の「株式市場雑感」でも触れた通り、同日の東京株式市場はバーナンキ連邦準備理事長議長の発言を受けた円高の動きがあるも堅調に推移し、年初来最高値を更新したものの、後場に入ると中国のHSBC製造業PMI速報値5月分が悪い値(景気後退を示す50割れ)を示したことで、大きく売り込まれ、日中の値幅は1458.62円と、2000年4月以来の下げ幅となった。出来高も東証一部上場のみで76億5514万株と過去最高を記録。リーマンショックを体験している市場関係者には、あの時の急降下状態を思い起こさせるような事態に陥った。同日の日経平均株価の下げ率は前営業日比でマイナス7.32%(1143円28銭安)となり、これは日経平均株価の下落率では史上10番目の下げ幅として記録される値となった(日経225先物6月物も890円安の1万4780円を付け、全限月にサーキットブレーカーが発動している)。今回はこの値を反映させる形で、2年強ぶりに、日経平均株価の下落率上位と上昇率上位の図を再生成することにした。

スポンサードリンク


日本経済新聞社の公式サイトでは、日経平均プロフィルとして、各データを公開する【資料室】が用意されている。そこで確認すると、今回の下げ幅は下落率では1971年8月16日の「ニクソン・ドルショック」のマイナス7.68%に続く第10位、金額ベースでの下げ幅としてはバブル崩壊に伴う下げの1990年8月13日における1153円12銭安に続く第11位として記録されることとなった。

↑ 2013年5月23日時点の、日経平均株価下落率ランキング
↑ 2013年5月23日時点の、日経平均株価下落率ランキング

↑ 2013年5月23日時点の、日経平均株価下落幅ランキング
↑ 2013年5月23日時点の、日経平均株価下落幅ランキング

ここ半年強ほど上昇基調が続いていたため、今回の下落は「身震いするほど」のようにも覚えたものだが、実際には「歴史に残るほどではあるが、まだ上には上がある」という程度なのも確認できる。特に前述したが、5年前のリーマンショック後の乱高下を生き延びて現存している市場関係者や、今件の一覧のように過去の下げ率を知っている人には、過去の記憶が蘇ると共に、「まだ前座程度」という想いもあったに違いない。

今回の下落は、出来高が史上最大規模になったことからも、いわゆる「パニック売り」が多分に生じたものと考えられる。さらに日経平均株価が1万5000円という大きな節目を超えていたことから、心理的に利益確定の機会が求められ、それに合致する条件が続々と登場し、連鎖的に売りが生じた感もある。

↑ 2013年5月23日の日経平均株価動向
↑ 2013年5月23日の日経平均株価動向

続いてこれを、日経平均株価の記録が残っている1949年以降の株価推移のグラフと共に、例の「下落率10位までと上昇率5位までを加味した図」として形成する。以前作ったグラフをベースとし、今回の「下落率第10位」を反映させたものだ。

↑ 日経平均株価推移(年次)と、日経平均株価下落率上位10位・上昇率5位まで(2013年は5月23日時点の株価)(クリックして拡大表示)
↑ 日経平均株価推移(年次)と、日経平均株価下落率上位10位・上昇率5位まで(2013年は5月23日時点の株価)(クリックして拡大表示)

縮小したのでかなり読みにくくなっているが、これは原画を圧縮しただけなので、クリックして原画にて細部を確認してほしい。上昇率の上位選択が第5位までとなっているが、これはグラフの見易さを優先したため。また、上昇率においてはこれより下は差異があまり無く、グラフに盛り込む意味が薄いのも一因。一方、下落率が10位までなのは区切りを良くするため。

このようにして見ると、今回の下げが歴史に名を刻むであろうことと共に、今後容易に新しい「記録」に差し換えられうるレベルでしかないことが分かる。



今回の株価下落は上記の通り、多分に「売りの機運が高まっていた時点での相次ぐ『きっかけ』の登場」でせきを切ったように売りが入り、それが「パニック売り」につながったものと思われる。確かに昨今の株価動向は(本来あるべき価額への戻しの過程とはいえ)多分に急上昇に過ぎるきらいがあった。今回は良い調整になったとも評価できる。

今後しばらくは節目となる、そして今回の下げで市場における「トラウマ」が形成された日経平均株価1万5000円を境に、売り買いが錯そうする日々が続くものと思われる。その中で上昇・下降のエネルギーが貯まるなり、変動する大きな要因が生じれば、それに従い市場はまた大きなうねりを見せることになるだろう。


■関連記事:
【2008年10月の市場展開を「ブラッディオクトーバー」と命名してみる】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー