乳児の死亡率変移をグラフ化してみる(2014年)

2014/09/18 14:00

厚生労働省は2014年9月11日、2013年分となる人口動態計(確定数)の結果を発表した。それによると2013年における乳児(生後1年未満)の死亡率は1000人比で2.1となり、該当数は2185人であることが分かった。今回はこれらの値を基に、乳児の死亡率推移などについて中長期的な動向も含め、精査していくことにする(【発表ページ:平成25年(2013)人口動態統計(確定数)の概況)】)。

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リリースによれば2013年における乳児死亡率は2.1(対1000人比)。そして実際の死亡数は2185人。世界的に見ても低い値を示しているものの、わずか半世紀強ほど前(1960年)においては、日本でも1年で6万8801人が亡くなり、死亡率も39.8という高い値だった。乳児死亡率は地域・社会全体の保険水準・生活水準を指し示す指標の一つであることを考えれば、環境が大いに改善されたことが分かる。

↑ 乳児死亡数・死亡率の推移(-2013年)
↑ 乳児死亡数・死亡率の推移(-2013年)

衛生面・経済面での生活環境改善がさらに理解できるのが、次の死因数に関する値。戦後間もなくにおいては肺炎、そして腸炎などの感染症疾患を起因するものが多く、1960年ですら肺炎のみで年間1万人以上の乳児が亡くなっている。

↑ 主な死因別乳児死亡数の推移
↑ 主な死因別乳児死亡数の推移

↑ 主な死因別乳児死亡数の推移(全死因比)
↑ 主な死因別乳児死亡数の推移(全死因比)

最大死亡原因だった肺炎、そして腸炎などの感染症疾患も医学の進歩や各種環境の向上でその数を大きく減らし、双方起因による不幸な事例件数はこの数年ではそれぞれ年間2ケタ台にまで減少している。その他の要因も数的には減っているが、その減り方は肺炎などと比べると緩やかであり、相対的に全体比率は上昇している。しかし環境整備・良好化は続いており、各死因数による件数も少しずつ減っている(皆同じように減るので、比率はさほど変わらない。また少子化の影響も多分にある)。

なお2011年においては不慮の事故の件数・全体比がそれぞれ前年から2倍近くに跳ね上がっている。これは言うまでも無く同年に発生した東日本大地震・震災によるものと考えられる。震災の影響は乳児の死因にも影を落としている。



詳しくは別途記事【年上ほど「あと何年生きられるか」が長くなる? …「この子の七つのお祝いに」と数字が示す現実】で解説しているが、わらべ歌の「通りゃんせ」のフレーズにある「七つのお祝いに お札を納めに参ります」は、かつては乳幼児の死亡率が高く、7歳まで生き伸びることが今と比べて難しいため、無事に成長してその歳まで生きながらえたことを祝う儀式を表している、とする解釈がある。日本でもほんの数十年前までは、上記グラフにあるような値を示す状況にあった事実を知ると共に、昨今の環境整備・各方面の努力によって現状が支えられていることを、改めて認識しなければならない。


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