テレビを観ながら携帯操作、調べものをしたり実況したり…テレビと携帯のながら実情を探る(2015年)

2015/09/07 08:21

博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所は2015年8月18日、毎年公開している「メディア定点調査」の最新版となる2015年版に関して、先の7月7日付で発表した概要資料とは別の「メディア定点調査・2015最新セミナー プレゼンテーションレポート」を公開した。今回はこの公開資料を元に、従来型携帯電話やスマートフォンから成る携帯電話と、テレビとの「ながら視聴」の現状を確認していくことにする(【発表リリース:「メディア定点調査・2015最新セミナー プレゼンテーションレポート」公開】)。

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今調査の調査要項は先行記事【テレビは4割を切り、タブレット型端末と従来型携帯・スマホで1/4を超える……メディア接触時間推移(2015年)(最新)】で確認のこと。

持ち運びが容易でいつでもどこででも気軽にインターネットにて提供される各種サービスを利用できる携帯電話と、屋内における娯楽の王様とも言われ今なおその実績を有するテレビとの間には、相性に関するさまざまな分析や期待がなされている。テレビが一方向性のメディアであることから、双方向性の機能を持つ(インターネットへアクセスできる)携帯電話と同時に利用してもらうことで、疑似的な双方向性のメディアへと飛躍することが可能となるからだ。また利用機会が増えている携帯電話の波に乗り、テレビそのものの勢いが再加速化される期待もある。

次以降に示すのは、そのテレビと携帯との連携的な行動をどの程度しているかの実態調査。元資料では利用頻度に関して詳細区分が成されているが、そこから「毎日」(日常的に)と「週一以上」(機能として覚えていてそこそこ高い利用頻度で)の頻度で利用している人の割合を算出している。

まずは携帯電話、さらにはタブレット端末を操作しながらテレビ視聴をしているか。操作の内容は問われていないので、単に両者を同時利用しているか否かの話。

↑ 携帯電話やタブレット型端末を操作しながらのテレビ視聴(2015年)
↑ 携帯電話やタブレット型端末を操作しながらのテレビ視聴(2015年)

全体では6割近くが利用している。また1/3は事実上毎日利用していることになる。世代別では20代がピークだが30代までは7割超を維持し、5割前後は毎日の利用。40代を超えると減少が明確化し、50代を超えると明らかな利用性向の差異が生じる。女性はまだ相応に使っているが、男性は3割を切る。「30代までは7割から8割が携帯電話などを操作しながらテレビを観ている」との事実は、ある意味驚異的に違いない。

また男女別では女性の方が利用度合いが高い。これは携帯電話やテレビそのものの利用性向において、女性の方が高いのが主要因。

続いて連動性の具体的な行動内容。一番よく使われるであろう方法としては、携帯電話経由のインターネットへのアクセスで、調べものをすること。登場した分からない単語、気になる商品名、目に留まったお店の場所、これまではテレビのみの視聴の場合、良くて雑誌や辞書で調べる、大抵は「分からないからいいか」「メモしておいて後で調べよう」程度だったのが、即時に追加情報を得られることで、テレビの内容への興味関心が一層深まることになる。

↑ TV視聴中に気になる事があると携帯電話で調べる事(2015年)
↑ TV視聴中に気になる事があると携帯電話で調べる事(2015年)

ほぼ毎日行う人は多くて2割強にまで減るが、相応にやっている人は30代までは6割強を維持する。しかも10代から20代の利用率が高く、7割近い値を示す属性もある。「ケータイで調べながらテレビ観る」とのスタイルは、男性では40代まで、女性では30代までは、半ば当たり前のスタイルのようでもある。

情報を調べるのは利用者自身の行動で集約するが、そこからさらにテレビと携帯電話の連動性を知ることができるのが、テレビの内容で思ったことなどをソーシャルメディアに書き込むことや、その書き込みを読んでリアルタイムによるテレビ視聴の状況の空気を共有化すること。いわゆる「実況する」的な行動だが、テレビの一方向性と携帯電話のサービスによる双方向性を連動させる一つの手法に違いなく、各方面から注目を集めている。ツイッターの場合は専用のハッシュタグを用い、該当する意見を容易に抽出し易いようにする手立ても良く用いられる。

↑ TV視聴をしながらソーシャルメディアに番組関連の書込みをしたり書き込みを読む事(2015年)
↑ TV視聴をしながらソーシャルメディアに番組関連の書込みをしたり書き込みを読む事(2015年)

テレビを観て、さらにソーシャルメディアを利用している人が前提となるので、実行率は低めとなる。しかも年齢属性別の差異が大きく、実質的に積極的な利用は20代まで。さらに男性と比べて女性の方が大いに活用している。10代女性に限れば半数近い人が、週一以上で実況をしていることになる。20代でも1/3を超えている。

最後は、ある意味一番テレビ関係者が気にするであろう、ソーシャルメディアへの情報展開がテレビ視聴率を直接底上げしうるか否か。ソーシャルメディアで教えられる、情報を目に留めることで、テレビ視聴をするか否か。

↑ ソーシャルメディアの情報がきっかけでテレビを視聴すること(2015年)
↑ ソーシャルメディアの情報がきっかけでテレビを視聴すること(2015年)

毎日きっかけが生まれる人は少数だが、ゼロでは無い。また、週一以上に仕切れば10代女性では実に4割が、その経験を有している。ソーシャルメディアの利用率、利用頻度にも多分に影響されるところがあるが、女性の方が、また若年層ほど値が高いのが特徴的。



今件はインターネット経由調査では無く、調査票調査であることから、調査メディアによる偏りが生じないことを考慮すると、テレビと携帯電話の関係に関して、現状をそのまま投影していると見ても良い。テレビと携帯電話、特にソーシャルメディアが浅からぬ関係にあり、特に若年層は大いに活用している。興味深い話であり、テレビの可能性を考える上で欠かせない事実には違いない。


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