気になる子供の社会への関心度、そして新聞購読率

2014/08/27 15:00

大人同様子供にもやるべきことは山ほどあり、しかも経験や能力が未熟なことから、必要なあれこれを果たすのには大人が思う以上に手間と時間がかかる。それら義務を果たしつつ、自分の旺盛な好奇心をあちこちにふりまき、社会の問題や出来事に興味関心をいだき、色々と新たな経験をしたり、情報を取得して知恵と成し、成長を重ねていく。それでは昨今の子供達はどれほどまでに社会に関心を持ち、ニュースを取得しているのだろうか。文部科学省が2014年8月25日に発表した全国学力・学習状況調査の最新版による公開値を基に、小中学生の社会への関心度と、新聞やテレビ・ネットなどのニュースの取得状況を確認していくことにする(【発表リリース:平成26年度全国学力・学習状況調査の結果について】)。

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社会問題への関心度は小学生の方が高い


今調査の調査要項は先行展開記事の【ますます増える小中学生のテレビゲーム時間、そして学力テストとの関係は…!?】を参考のこと。

最初のチェック項目は、地域や社会で起きている問題や出来事(いわゆる時節的なお話)に興味関心を抱いているか否か。今調査項目は前年度からのもので、都合2年分の結果が確認できる(これは今記事の以降の項目も同じ)。

↑ 地域や社会で起こっている問題や出来事に関心があるか(小学生)
↑ 地域や社会で起こっている問題や出来事に関心があるか(小学生)

↑ 地域や社会で起こっている問題や出来事に関心があるか(中学生)
↑ 地域や社会で起こっている問題や出来事に関心があるか(中学生)

関心派は小中学生共に過半数。しかも経年で増加する傾向がある。これ自身は喜ばしい話ではあるが、中学生よりも小学生の方が関心度が高い結果が出ているのは、意外といえば意外。

調査報告書ではこの傾向に関する注釈は特にないが、多分に勉学や部活動、趣味趣向など、自分自身に手が届く範囲での環境への注力に忙しくなり、自分とは直接関係はなさそうに見える、少なくとも大きな影響は生じないであろう物事への関心は、優先順位が低くなるからだと考えられる。もう少し以前からの調査がなされていれば、携帯電話との関連性も推測できたのだが、2年分だけではそれも無理というもの。

小中学生の新聞離れ


社会問題により強い関心をいだくように見える小中学生。それでは文化の主軸であり、欠かせない存在であると自称する新聞へはどのような接し方をしているのだろうか。

↑ 新聞を読んでいるか(小学生)
↑ 新聞を読んでいるか(小学生)

↑ 新聞を読んでいるか(中学生)
↑ 新聞を読んでいるか(中学生)

「若者の新聞離れ」とはよく聞く言い回しだが、小中学生においてもその言葉は当てはまるようだ。月一程度でも読む人も購読者と試算しても、小学生の購読率は5割、中学生では4割でしかない。しかも2年分のデータしかないのであくまでも仮説となるが、ますます新聞から離れる傾向を示している。通常の新聞は定期購読され毎日世帯に投函される状況を考えれば、ほぼ毎日読める機会は生じる。その上でその機会を活かし、毎日新聞に目を通しているのは、小学生で1割、中学生では8%でしかない。

また、小学生よりは中学生の方が、購読率は低い。社会への興味関心度の低さ、あるいは自分自身の身の回りへの注力度の大きさは、新聞購読率にも表れているようである。

それでは紙媒体で無ければ、ニュースへの関心は高いのだろうか。テレビとネット系のニュースをひとまとめにする意図がいまいちつかめないが、その双方合わせて見ているか否か、その度合いを確認したのが次のグラフ。

↑ テレビのニュース番組、携帯電話を含むインターネット経由でのニュースを見るか(小学生)
↑ テレビのニュース番組、携帯電話を含むインターネット経由でのニュースを見るか(小学生)

↑ テレビのニュース番組、携帯電話を含むインターネット経由でのニュースを見るか(中学生)
↑ テレビのニュース番組、携帯電話を含むインターネット経由でのニュースを見るか(中学生)

要は「新聞よりも取得ハードルが低いニュース」との意味でテレビとネットをひとまとめにしたのだろうが、取得率は新聞よりはるかに高い。見ていない人は2割足らずに留まっている。中学生は2014年度でやや減退しているが、小学生は昨年度から引き続き高い水準が維持されている。



今件項目は子供達が社会に向ける目の方向性だけでなく、その好奇心をどのようなルートからの情報で充足させるのかなど、メディアの利用様式とも係わる項目のため、非常に興味深い内容に違いない。小中学生の習慣は概して高校生にも引き継がれ、それはさらに大人になっても変わらない可能性は高いからだ。

来年度以降も継続した調査が成され、値が公開されることにより、子供達の社会への関心度やニュース媒体の利用性向の変化がよりはっきりとした形で明らかになることだろう。


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