スマホからゲーム機へ…小学生以下の情報通信端末の利用状況を探る(2015年)

2015/08/26 08:20

携帯電話にパソコンに家庭用ゲーム機と、今やインターネットに接続できる機器が満ちあふれ、手軽に手に取れる時代となったが、これらが普及し始めたのはほんの十年単位での話。自分が子供の頃にはこれらの端末の事など想像したことすらない人も多い。しかし今やそれらの情報通信端末が存在することが当たり前の世の中となり、生まれた時から囲まれて育つ世代も増えている。今の子供達はどのような端末に触れているのだろうか。今回は総務省が2015年7月28日に発表した最新版の【情報通信白書】(【発表リリース:平成27年「情報通信に関する現状報告」(平成27年版情報通信白書)の公表】)を元に、小学生以下の情報通信端末との接触の実情を確認していくことにする。

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今件項目の精査データを提供する直接の調査結果は、情報通信政策研究所の【未就学児等のICT利活用に係る保護者の意識に関する調査報告書】で、2015年7月末に報告書が出たばかりのもの。未就学児や小学生の子供を持つ保護者を対象とするウェブアンケートによって2015年3月上旬に実施されたもので、今件における「子供の利用」とは子供が自発的に利用しているだけでなく、保護者が子供に見せたり使わせている場合も含めている。また白書の報告部分や調査結果の大部分では、何らかの情報通信端末を子供が利用している人を該当母集団としているが、その前提となるスクリーニング調査の結果も公開されていることから、それを元に逆算を行い、全体比率を算出している。

まずは子供が情報通信端末を利用しているか否か。具体的にはスマートフォンやタブレット型端末、ノート・デスクトップパソコン、従来型携帯電話、PHS、通信機能のある家庭用ゲーム機、通信機能のある音楽プレイヤー。

↑ 子供が情報通信端末を利用しているか(保護者が使わせている場合も含む)(2015年)
↑ 子供が情報通信端末を利用しているか(保護者が使わせている場合も含む)(2015年)

全般的には歳が上になるほど利用率は高くなる。上昇の仕方には何段階かのステップがあり、2歳児になった時点で大きく上昇、その後漸増した上で、小学生になると上昇率が大きく跳ね上がる。後述するが通信機能のあるゲーム端末や、保護者が所有していると思われるパソコンを利用するようになるのが大きな理由。

具体的にどのような端末を利用しているかを聞いたのが次のグラフ。年齢階層をある程度集約している。ただし白書にも補足説明のある通り、家庭用ゲーム機によるインターネット接続は、多分に各ゲームの仕様の一端として使われている場合が多く、その端末の利用率=インターネットによるウェブサイト閲覧などの一般的なネット利用率に直結するとは限らないことに留意する必要がある(場合によってはゲームの仕様であってもネット接続すら許可しないこともあるだろう)。

↑ 情報通信端末の利用状況(2015年)(保護者が使わせている場合含む)(各年齢階層全体比)
↑ 情報通信端末の利用状況(2015年)(保護者が使わせている場合含む)(各年齢階層全体比)

幼い子供にはスマートフォンを使わせている場合が多いが、4歳児以降になるとタブレット型端末やノートパソコン、家庭用ゲーム機などの値が増えてくる。小学生になると従来型携帯の利用率が大きく上昇するのは、防犯用として携帯電話を持たせる事例が多分にあるからだろう。

また、同じく小学生以降で家庭用ゲーム機の利用率が急上昇するのは、他の調査結果からも明らかにされている通り、多くの同学年の子供と触れ合う機会を得るようになり、コミュニケーションツールとしてゲーム機を用いる場合が多分に出てくるからだと考えられる。

パソコンに限定すると、どの年齢属性でもノートパソコンの方が値が高い。保護者のパソコン環境において、ノートがデスクトップを凌駕している状況がうかがえる。また、子供自身が幼い時にはパソコンよりもタブレット型端末やスマートフォンを使っている・使わせている場合が多いが、これは多分に保護者の手をわずらわせずに済むからに他ならない。

では子供達はこれらの情報通信端末を使って、どのようなことをしているのか。白書にはその具体的解説が無いので、一次ソースを用いてその概要を確認したのが次のグラフ。こちらも各年齢階層の全体比となっている。例えばゼロ歳から3歳児で写真閲覧が14.4%となっているが、これは大本の調査対象母集団全体のうち該当年齢全体の14.4%が、各種情報通信端末で写真を閲覧していることを意味する。情報通信端末利用者の14.4%では無い。

↑ 情報通信端末の利用状況(2015年)(機能・アプリなど)(一部)(保護者が使わせている場合含む)(各年齢階層全体比)
↑ 情報通信端末の利用状況(2015年)(機能・アプリなど)(一部)(保護者が使わせている場合含む)(各年齢階層全体比)

幼い時は写真閲覧が多いが、利用率はあまり伸びることが無く、動画閲覧は確実に上昇していく。また子供からの要望も合わせ、情報通信端末を利用する大義名分として使われることが多いとされている知育はさほど高くなく、4歳から6歳がピークとなる。小学生になるとゲームの利用が増えるのは、上記にある通り家庭用ゲーム機を持つ子供が増えるから。また、小学校の高学年になると知的探究心も向上するからか、インターネットによる検索利用率がグンと跳ね上がるのも興味深い。あるいは一部では、宿題をするためなどで必要に迫られて利用することもあるかもしれない。

また見方を変えると今調査からは、4歳から6歳児でも1/4、小学生の低学年では3割近く、高学年では4割が、動画を視聴している計算になる。選択肢の説明には「YouTubeなど」とあるのみで、具体的にどのような動画を視聴しているのか、そして子供が自ら望んだ動画か、それとも保護者が選択した動画をビデオや映画のようなスタイルで視聴させているのかまでは分からないが、興味深い話には違いない。

このまま情報通信端末の普及浸透が続けば、子供達にとってテレビ視聴と動画視聴が同じウェイトを有する、言葉の意味として通じるようになるかもしれない。


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