お米を食べる機会は減っているのだろうか(2014年)

2015/01/04 19:00

日本人にとって「主食は?」と聞かれれば多くの人が答えるであろうお米。だがそのお米の消費量は減退中で、パンやめん類など多彩な食材に主食需要が分散しつつある。食生活の多様化の観点では良い傾向ではあるが、お米の生産に携わる人、そしてお米が好きな人には気になる話に違いない。今回はJC総研が2014年7月2日に発表したお米の消費行動に関する調査結果から、お米を中心にこの数年間に渡る主食の消費性向の推移を確認していくことにする(【発表リリース:米の消費行動調査】)。

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今調査は2014年3月12日から17日にかけて、全国の主婦既婚男性・単身女性・単身男性に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は2026人。男女比は1020対1006、世代構成比は20代以下147人・30代297人・40代328人・50代337人・60代407人・70代以上510人。

次に示すのは主食として一日あたりどの程度の回数、該当する食材を食べているかを答えてもらった平均値。一日三食と提示した上で一週間分・計21食の動向を尋ね、それを単純に7で割って一日あたりの平均値を算出している。平日と休日によって異なる食生活の動向は加味せず、単純な平均値となる。

なおJC総研の「お米の消費行動に関する調査結果」はもう少し過去のもののデータも公開されているが、回答者属性の相違があることから、2011年以降と2010年より前とでは総計値としてのデータの連続性が無いため(2010年より前は公開属性値に「既婚男性」が考慮されていない)、2011年以降のものに限定している。

↑ 1日の主食平均食数
↑ 1日の主食平均食数

いくぶんイレギュラーはあるが、この4年間に限ればお米の食数は漸減し、その分パン類が増えている。めん類や「その他」はほぼ横ばい、そして欠食事例も増加していることが分かる。

ちなみにパン類とは食パンや菓子パン、サンドイッチ以外にハンバーガーなども含まれている。また、内食・中食・外食の別を問わない。そしてパン食の内情を見ると、外食が減り、中食が増えていることが分かる。コンビニやスーパーなどの惣菜パンを調達し、職場や自宅で食する機会が増えていそうだ。

このうち「米が主食」の回答事例の中身を詳しく仕切り分けしたのが次のグラフ。

↑ 1日の主食平均食数(「米が主食の内訳」)
↑ 1日の主食平均食数(「米が主食の内訳」)

米が主食の回数が減っているのは事実だが、その中身としては内食に該当する「炊飯」が主要因であることが分かる。要は炊飯器などでお米を炊いてご飯を調理し、それを食べる機会が減っているということ。一方で加工食品(レトルト、冷凍品)や調理済みの米類(弁当、おにぎり)を購入して、自宅で食べる事例は逆に増えている。米食の機会が減ったのは米離れというよりは、炊飯の手間が原因ではないかと思わせる結果ではある。

「炊飯の手間」といえば、食事を作る時間が割けない、面倒くさい、ダイエットのためなどで、食事、特に朝食を抜く事案が増えているとの話がある。今回の調査結果からもそれを裏付ける値が出ている。朝食に限らず、ではあるが「食べなかった」の回答を示した結果、つまり主食を取らない値はほぼ確実に漸増している(主食はとらずに惣菜のみ口にする事例はゼロとはいえないが、あまり想定しにくい)。今件は長期のデータが取得できる主婦・単身(独身)女性・単身(独身)男性に限りグラフ化している。

↑ 主食平均食数(「食べなかった」、1週間あたり)
↑ 主食平均食数(「食べなかった」、1週間あたり)

1週間あたりの値で、しかも食事のタイミングは不明だが、各属性で欠食(厚生労働省の「国民健康・栄養調査」の基準のように、果物やヨーグルトも欠食扱いするのではなく、純粋に主食を食べないことを意味する)件数は確実に増加している。その理由までは今調査では尋ねていないが、上記動向や他の調査結果と合わせ、やはり多忙さや調理の面倒くささ、そして健康志向を狙っての傾向であると思わざるを得ない。

ライフスタイルやポリシーなどの観点で意図的に食事、恐らくは多分に朝食を抜く人も中にはいるのだろうが、出来れば一日三食しっかりと食事をとってほしいものではある。


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