トップの東京都は50.5%、最下位県の約1.6倍…都道府県別スマートフォン利用率動向(2014年)

2014/07/10 14:00

今や加速度的に普及が進みつつあるスマートフォン。そのスマートフォンを使ってインターネットにアクセスをしている人は6歳以上の全員比で42.3%(2013年末時点)との実情が、総務省が2014年6月27日に発表した「通信利用動向調査」の公開値から明らかにされている。それではその利用率は全国一様なのだろうか、それとも地域によって大きな差異が生じているのだろうか。今回は都道府県別のスマートフォンによるインターネット利用率の現状を確認していくことにする(【発表ページ:通信利用動向調査】)。

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都道府県別のスマートフォンによるネットアクセス利用状況


今調査の調査要項は先行する記事【自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

スマートフォンだけでなくデジタル系の新しい商品やサービスなどは全般的に、世代構成比率が、そのまま利用率、普及率に反映される事例が多い。つまり都市圏よりも地方ほどシニア層比率が高く、同層では年齢的な問題から、新商品・サービスの利用率が低くなるため、必然的に「地方」=「高齢層多い」=「高齢層の利用率が低い新商品の、その地域全体としての利用率も低くなる」というものだ。この傾向はアメリカのリサーチ会社による調査結果(Pew Research社のものなど)でも良く出ている。

そこで今回は通信利用動向調査のデータを元に、都道府県別の「スマートフォンでインターネットを利用している人」の比率を算出し、地域別の利用率動向を調べてみようとした次第である。次のグラフがその結果だが、全体では42.3%、最高値は東京都の50.5%、最低値は高知県の31.7%。18.8%ポイント・1.6倍もの差が出ている。

↑ スマートフォンでインターネットを利用している人(2013年末、各地域全体)
↑ スマートフォンでインターネットを利用している人(2013年末、各地域全体)

ざっと見ると千葉県・東京都などの関東圏、大阪府・兵庫県などの近畿圏、福岡県などの九州北部圏など、人口密集地帯・都市地域で高い値を示している。一方で、それ以外の地域のうち、人口が比較的少なめな都道府県では値が低く抑えられている感はある。

ただし直上でも触れているように、もっとも低い高知県でも31.7%と3割を超えている。ほんの一、二年前までは「未来の携帯電話」「持っている人を見かけるのは滅多にない」「電車内で操作していると羨望のまなざしを多方向から感じ取れる」状況だったスマートフォンの利用率とは考えられない値である。

上位・下位10地域を並べてみる


上記グラフは各都道府県の動向を知るのには役立つが、上位陣・下位陣を探すのには少々難儀する。そこで並べ替えをして、上位10位、下位10位のものを生成した。

↑ スマートフォンでインターネットを利用している人(2013年末、各地域全体)(上位10位)
↑ スマートフォンでインターネットを利用している人(2013年末、各地域全体)(上位10位)

↑ スマートフォンでインターネットを利用している人(2013年末、各地域全体)(下位10位)
↑ スマートフォンでインターネットを利用している人(2013年末、各地域全体)(下位10位)

上でも触れているが最上位は東京都の50.5%。次いで大阪府の48.9%、神奈川県の45.9%が続く。関東地域をはじめ、人口密集地帯(=人口比率的に若年層が多い地域)が上位を連ねている。

一方で下位は高知県の31.7%をはじめ、青森県、島根県のような、比較的人口比率で高齢層が多い地域が名前を連ねている。スマートフォンの所有・利用は年齢属性との関係が深いことを考えると、この動向は理解もできるというものだ。

前年からの変動は……!?


今件「都道府県別スマートフォンによるインターネット利用率」は、2012年末分からチェックを入れているもので、昨年分のデータも手元にある。そこで2012年末から2013年末における、1年間の変移を算出したのが次のグラフ。急速浸透期ということもあり、すべての都道府県で前年比プラスを示している。

↑ スマートフォンでインターネットを利用している人(2012年末→2013年末の変移、%ポイント、各地域全体)
↑ スマートフォンでインターネットを利用している人(2012年末→2013年末の変移、%ポイント、各地域全体)

前年比で上昇%ポイントが上位10位の都道府県を赤で着色したが、西日本に集中していることが分かる。最初のグラフの通り、元々西日本で値が低く、伸び代が大きかったというわけでもないだけに、やや不思議な感はある。「人口が少なめな場所での伸び率が大きく、それがたまたま西日本に集中していたから?」という発想も浮かんだが、東日本にも人口が少なめな場所は多数あるため、その説明にはやや難がある。

たまたまの偶然かもしれないが、来年、つまり2013年分から2014年分においても同じ動きを示したのなら、何らかの理由により「西日本では東日本よりスマートフォンの利用率上昇の勢いが強い」と見る必要がある。果たしてその仮説は本当なのか、来年の調査結果発表が楽しみでならない。


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