消費税率引上げ後の消費減退の反動続く…2015年5月度チェーンストア売上高、前年同月比プラス5.7%

2015/06/22 15:00

一部地域ではすでに梅雨明けが宣言されているものの、日々の雨が梅雨の季節まっただ中であることを再認識させてくれる今日この頃。チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)だが、その業界団体である【日本チェーンストア協会】は2015年6月22日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2015年5月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2015年5月はサービスやその他部門が多少落ち込んだものの、それ以外は大よそ前年同月に生じている消費税率引上げ後の消費減退の反動を受ける形となり、多くの詳細項目で前年同月比をプラスとして計上した。結果として売上総額の前年同月比は2か月連続のプラスとなるプラス5.7%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

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今データは協会加入の59社・9357店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は先月比で51店舗減、前年同月比で149店舗増増加している。売り場面積は前年同月比100.7%となり、0.7%ポイントの増加。売り場面積あたりの売上額は前年同月比でプラス5.4%と上昇を示している、つまり効率は改善している(もっとも今回月に限れば冒頭の説明の通り、消費税率引上げ直後の消費減退の反動によるところが小さくない)。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値となった。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆1246億3090万円(前年同月比105.7%、△5.7%)

・食料品部門……構成比:63.5%(前年同月比106.3%、△6.3%)

・衣料品部門……構成比:9.7%(前年同月比106.2%、△6.2%)

・住関品部門……構成比:20.8%(前年同月比105.6%、△5.6%)

・サービス部門…構成比:0.3%(前年同月比97.5%、▲2.5%)

・その他…………構成比:5.8%(前年同月比99.1%、▲0.9%)

※販売金額には消費税額は含まず

前年同月は
消費税率引き上げ後の
消費減退継続中の月。
その反動で好調な動き。
実情的にはそこそこ順調。
ただしサービス・その他は
状況悪化が続く。
食料品は惣菜で中華以外は大よそ堅調。惣菜や米飯、寿司も好調。農産物は豆類や白菜、玉ねぎ、レンコンなどが不調だがそれ以外は好調。畜産品は先月同様加工肉や鶏卵が今一つだがそれ以外は大よそ好調な動き。水産物もぶりやかつお、魚卵が不調だが、それ以外は良く動いている。その他食品も消費税率引き上げ後の消費減退の反動もあり、当時まとめ買いされた食品、具体的には食用油や調味料、酒類、などがよく動く結果が出ている。ただし米や冷凍食品は今一つ。

衣料品では紳士・婦人衣料共に高安まちまち、長袖がやや不調。その他衣料品はベビーウェアや雨具関係は鈍かったものの、それ以外は大よそ好調な流れ。住関品はテレビゲーム、子供向け自転車など一部で不調な商品もあったが大よそ順調。テレビは不調だが、電動アシスト自転車は好調。

今回月では天候要素の上では気温の上昇を受けて衣料品や住関品などで季節商品が良く動く形となった。また食料品では相場高の影響が売り上げに寄与している。さらに2014年4月に実施された消費税率引き上げに伴う直接的な、そしてその前月3月に生じた駆け込み需要の反動による消費の大幅減の反動が5月でも継続しており(2014年5月の売上高は前年同月比でマイナス2.2%)、これも底上げの一因となっている。

仮にこの反動による上昇を考慮しなくても済む2年前同月比を試算すると、全体ではプラス3.37%。年ベースでは1.67%(平方根で計算)。消費税は勘案されていないことから、実質的にもそれなりの堅調ぶりといえる。もっとも表向きの数字「プラス5.7%」の公表で世間一般が受ける印象は、ポジティブなものに違いない。

次回計測月は消費税率引き上げに伴う消費減退の影響は大よそ無くなっているが、代わりに気温上昇の遅れを受け、売上はマイナス2.8%が記録された2014年6月分との比較となる。今回月と同様、あるいはさらなるプラスが期待できよう。また、反動の影響を除外できる2年前同月比でも、景況感を考慮すれば、それなりの順調さを見せるに違いない。


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